はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

分散型取引所Velodrome、元チームメンバーが4600万円を着服

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ウォレット資金を盗んだのは元チームメンバー

分散型取引所(DEX)Velodromeは14日、プラットフォームのウォレットから資金を盗んだのは元チームメンバーだったと発表した。

Velodromeは4日、同取引所スタッフの給与など運営資金を保管しておくチームのウォレットから約4,700万円(35万ドル)が不正流出したと報告していたところだ。

取引所チームはすぐに攻撃者の身元を突き止め、盗まれた資金を取り戻した。犯人はチームメンバーであったGabagool氏だったと明かしている。

現在Velodromeは、Gabagool氏との関係を断ち、次の動きを決定するために法律顧問と話し合っているところだという。

なお、今回の攻撃は、Velodromeのチームメンバーにのみ影響を与えるもので、ユーザー資産はすべて安全であるとされる。Velodromeプラットフォームも通常通り機能を続けていく見込みだ。

分散型取引所(DEX)とは

ブロックチェーン上に構築される非中央集権型取引所。「分散型取引所」の英訳である「Decentralized EXchange」から「DEX」とも呼ばれる。中央管理者を介さずに当事者間で直接取引を行うため、管理者に支払う手数料が不要で、その他に流動性が低い、秘密鍵をユーザーが管理するなどの特徴がある。

▶️仮想通貨用語集

経緯

Gabagool氏は盗難を認め、動機などを説明するメモを公開した。Gabagool氏は、今年発生した仮想通貨市場の暴落時に巨額の資金を失い、その損失を取り戻そうとしていたという。

こうした中、Gabagool氏がチームウォレットの秘密鍵を管理する5人の人間の一人だったことにより盗難が可能になった。Gabagool氏は、チームウォレットから様々なトークンを不正に外部送金し、イーサリアム(ETH)の形でミキシングサービスのトルネードキャッシュに送った。

この資金を元手にして、市場下落の際に取引で失った56,000ドルを取り返し、盗んだ資金すべてを返却できると考えていたと主張している。最終的には、非常に後悔しパニックに陥り、資金のほとんどを返却したという。「自分の行動の責任は取る」と述べている。

また、今回のことは「自分の責任であるものの、誰かが大金をすぐに着手できるような状況を作ることにはリスクがある」という趣旨の発言も行った。

事件を受けて、Velodromeは今後、チームメンバーから秘密鍵の所有権を取り去り、代わりにすべての金銭業務には第三者のデジタル資産管理プラットフォームGnosis Safeを利用することを決定している。

Velodrome Financeは、イーサリアムのレイヤー2ネットワークである「Optimism」上に構築されたプロトコルにより流動性をコントロールする分散型取引所。7月には、Optimismネットワーク上のTVL(預け入れ総額)が1億ドルを超えた。

レイヤー2とは

「2層目」のブロックチェーンのこと。全ての取引履歴をメインチェーンに書き込むと負荷が大きくなり、処理速度の低下やネットワーク手数料の高騰につながる。そこで、取引履歴の一部をオフチェーンやサイドチェーンに記載するようにすることでメインチェーンへの負荷軽減や処理速度向上を期待することができる。

▶️仮想通貨用語集

トルネードキャッシュに制裁

なお、Gabagool氏も利用したトルネードキャッシュは8日、米財務省外国資産管理局(OFAC)からマネロンを助けてきたとして制裁対象に指定されており、その運営にも大きな影響を受けているところだ。

オランダの捜査当局も12日、トルネードキャッシュに関わったソフトウェアエンジニアの逮捕に踏み切っており、業界で波紋を広げている。

関連オランダの捜査機関、Tornado Cash関与の開発者を逮捕 業界の反応は

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/21 金曜日
13:55
Bitcoin Core、史上初の公開セキュリティ監査をクリア 「重大な脆弱性なし」
ビットコインの基盤ソフトウェアBitcoin Coreが16年の歴史で初となる第三者セキュリティ監査を完了した。Quarkslabによる4ヶ月間の徹底調査で致命的な脆弱性は発見されず、300兆円規模のネットワークの安全性が裏付けられた。
13:30
金融安定理事会、ステーブルコイン監視強化を表明 G20サミット前に警告
金融安定理事会(FSB)のベイリー議長がG20首脳会議を前にステーブルコイン規制強化を表明。市場規模3000億ドル突破を受け、ECBも警戒。2026年作業計画で国際協力推進。
13:05
仮想通貨団体ら、税制改正などをトランプ大統領に要望
ソラナ政策研究所など65以上の仮想通貨団体がトランプ大統領に書簡を提出。税制の改善、規制の明確化、イノベーションや開発者保護の取り組みを求めた。
13:00
Secured Finance CEOが語るJPYC固定金利レンディングの挑戦|独占インタビュー
Secured Finance菊池氏が語るJPYC固定金利レンディングの全貌。日本円を世界の金利ベンチマークにする構想、RWA担保展開、x402対応など最新戦略を独占取材。
11:25
米SEC、今年度の仮想通貨含む執行件数が3割減 アトキンス委員長就任後は記録的低水準に=報告
米SECの2025年度執行件数が30%減の56件、金銭的和解額も45%減の8億ドルと記録的低水準に。トランプ政権下でアトキンス委員長が就任し、仮想通貨規制を大幅緩和。前政権の「執行による規制」から明確なルール作りへ方針転換。
11:02
アバランチ財務企業「AVAX One」、最大63億円規模の自社株買いを承認
仮想通貨アバランチの財務企業AVAX Oneは、取締役会が最大で約63億円規模の自社株買いを承認したと発表。また、購入規模を増やしたり、購入期間を延長したりしていく可能性があるとも説明している。
10:30
バイナンスジャパン、PayPayで暗号資産購入が可能に
Binance JapanとPayPayが連携サービスを開始。PayPayマネーから1,000円で暗号資産を購入可能に。入金手数料無料、24時間365日利用可能、PayPayポイントも使える新サービス。
10:20
ビットコイン続落、トレジャリー企業の売り懸念とFOMC利下げ不透明感で市場心理最悪に|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは続落基調が止まらず、一時は7か月ぶりとなる8万5000ドル台まで下落。背景には、世界最大のビットコイントレジャリー企業であるストラテジー社が、MSCIやナスダック100といった主要株価指数から除外される可能性がある。
10:05
コインベース、イーサリアム担保ローンを開始 最大約1.57億円まで借入可能
大手仮想通貨取引所コインベースがイーサリアム担保ローンサービスを開始。最大100万ドルのUSDC借入が可能に。Morphoプロトコル活用でBase上で運用。ニューヨーク州を除く米国ユーザーが利用可能。
09:45
著名投資家レイ・ダリオ、総資産の1%をビットコインで保有 量子リスクを懸念
著名投資家レイ・ダリオ氏が総資産の1%を仮想通貨ビットコインで保有していると表明した。量子コンピューターのリスクや金と比較した価値保存手段としての課題を解説している。
08:50
ビットコイン売り圧力は中期保有者が主因、長期大口は保有継続=VanEckレポート
バンエックが19日に公表したレポートで、ビットコインの売り圧力が長期大口投資家ではなく保有期間3〜5年の中期保有者に集中していると分析した。5年以上保有のビットコインは増加傾向を続けている。
08:25
メタプラネット、ビットコイン戦略のための新たな増資を発表
メタプラネットは、B種永久優先株式の発行を開示。調達した資金は主に仮想通貨ビットコインの財務戦略を推進するために使用すると説明した。
08:00
HashPort Wallet、1inchのスワップ技術を統合
HashPort Walletが1inchのスワップ技術を統合。ブリッジ不要でクロスチェーンスワップが可能に。JPYCを含む暗号資産を複数のブロックチェーン間で効率的に取引できる環境が整った。
07:55
21シェアーズ、ドージコイン2倍レバレッジETFをナスダック上場
仮想通貨ETF大手の21シェアーズが20日、ドージコインに2倍のレバレッジをかけた新ETF「TXXD」をナスダックに上場した。ドージコイン財団の公式組織との独占パートナーシップに基づく商品となる。
07:30
ストラテジー社に指数除外リスクか、最大1.3兆円流出の可能性=JPモルガン警告
マイケル・セイラー氏のストラテジー社が主要株価指数から除外される可能性が浮上し、最大88億ドルの資金流出が懸念されている。JPモルガンが警告を発表し、2026年1月15日にMSCIが最終判断を下す予定だ。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧