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仮想通貨融資企業セルシウス、カストディ口座の出金再開を申請

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

カストディユーザーの資金引き出し許可求める

米国で破産申請した暗号資産(仮想通貨)融資企業Celsius Network(セルシウスネットワーク)は1日、カストディ口座のユーザーによる資金引き出し許可をニューヨーク南部地区の破産裁判所に申請した。

今週31日には、セルシウスのカストディ口座ユーザーのグループが、カストディ資金の返還を許可するよう裁判所に申し立てたばかり。グループは64人で、少なくとも約31億円(2,250万ドル)の仮想通貨をセルシウスのカストディに保有している。

カストディとは

投資家の代わりに資産を保有・管理することを指す。仮想通貨以外の資産にも広く使われる用語。資産の保管や売買に係る決済、また元利金・配当金の受領や議決権行使など、幅広い業務を代行するサービスを指す。カストディを行う企業を「カストディアン」と呼ぶ。。

▶️仮想通貨用語集

資金返還を申し立てていたユーザーらは、セルシウスの高利回り商品ユーザーに資金を預けた顧客とは異なり、利息は受け取っていない。資金を保管するためにセルシウスを利用していた。

グループは、セルシウスは、資金の所有権を保持するカストディユーザーに代わって、資金を分離保管しているはずであり、破産手続きとは別に、ユーザーが資金の返還を受けることができるはずだと主張している。

関連:セルシウスのカストディ口座ユーザーら、集団訴訟に向けて準備

セルシウスの申し立て内容

今回セルシウス側は裁判所への申請で「分析の結果、債務者(セルシウス)は、セルシウス自体の財産には含まれないと考えられる、仮想通貨資産を特定した」と述べ、次のように続けた。

セルシウスは現時点で、顧客がこれらの仮想通貨資産を引き出すことを許可することが、公平かつ適切であると考える。本申請により、規定された手続きやその他の条件に従って、該当する顧客が、カストディプログラムおよび源泉徴収口座から仮想通貨を引き出すことを許可する権限を求める。

また、ユーザー側の主張と同様の見解も示した。カストディ・プログラムや源泉徴収口座のユーザーは、それらの資産をアーンプログラムや貸し出しプログラムなどの利回りプログラムに送信してはいないと指摘している。

セルシウス側は、例外もあると説明した。まず、ユーザーがレンディングプログラムでセルシウスから融資を受けていて未返済の場合、そのユーザーのカストディ資産などにおける一定の金額は、規約に従って当該融資の担保として機能する。このため、該当金額はセルシウスが破産手続きで財産として処理できるものとなる形だ。

また、過去の従業員や内部関係者にはカストディ資産の凍結解除は行わないとしている。

セルシウスは、「資産価値を最大化し、その価値を可能な限り公平にすべての顧客に分配するよう努め、同時に可能な限りの資産を顧客に返還する努力も行っていく」としている。今回のカストディ資産引き出し許可申請も、その最初の一歩であると説明した。

ニューヨーク南部地区破産裁判所は、本件について10月6日に公聴会を開催する予定だ。

プライムトラストに資金返還求める

セルシウスは、米国でチャプターイレブンにより破産申請を行った。最近の動きとしては、カストディプロバイダーPrime Trust(プライムトラスト)に対して、23億円相当の仮想通貨返還を求める訴訟を起こしていた。

プライムトラストはセルシウスと提携して、米ニューヨーク州とワシントン州に居住するセルシウス利用者向けに、カストディなどのサービスを提供していた企業。セルシウスの申し立てによると、両社は2021年6月に関係を解消したが、プライムトラストがまだセルシウスに返還していない資産があった。

関連:セルシウスがカストディ企業を提訴、23億円相当の仮想通貨返還求める

米連邦破産法11条(チャプターイレブン)とは

日本の民事再生法に似た再建型の倒産法制度。経営を継続しながら負債の削減などを実施し、企業再建を行う。申請後に債権取り立てが停止され、債務者は負債の整理に取り組み、原則120日以内に再建プランを策定する。

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