はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

仮想通貨企業、FTX危機の影響を受けないと相次いで声明

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

シルバーゲート銀行の状況

暗号資産(仮想通貨)企業向けの金融サービスを提供する米シルバーゲート銀行の株式は8日、20%以上下落した。しかし、一部のアナリストは同行がFTX関連で永続的な打撃を被ることはないとみている。

関連10日朝の金融市場短観|NYダウ下落 ビットコイン年初来安値を更新

シルバーゲート銀行は、ビットコイン(BTC)市場のための独自決済ネットワーク(SEN)を運営しており、流動性危機に陥った仮想通貨取引所FTXも顧客に含まれていたことが市場の懸念材料となっていた。

これについて、金融サービス企業BTIGのデジタル資産リサーチ責任者を務めるMark Palmer氏は、FTXの苦境はシルバーゲート銀行に直接影響を及ぼしていないと述べた。同行は2020年から、顧客が保有するビットコインを担保にドル建ての融資を受けることが可能な「SENレバレッジ」を提供している。

Palmer氏は、シルバーゲート銀行のBen Reynolds社長から、同行がFTXトークン(FTT)を保有しておらず、FTTを担保にした貸し付けも行っていないことを確認した形だ。

パーマー氏によると、Reynolds社長は、同行のプラットフォームにおけるすべての融資はビットコインで担保されており、必要に応じてそれらのエクスポージャーを清算することができることも指摘していたという。

投資会社Canaccord Genuityのアナリストを務めるJoe Vafi氏も、シルバーゲート銀行は自社で仮想通貨を保有していないと指摘。「仮にFTXが運営停止したりする場合でも、シルバーゲート銀行は取引量を維持できる可能性が高い」と分析している。

エクスポージャーとは

投資家や組織が保有する金融資産のうち、価格変動リスクやカウンターパーティリスク等に直接さらされている金額や残高、比率のこと。

▶️仮想通貨用語集

ただし、今年3月にマイクロストラテジー社の子会社「MacroStrategy」がSENレバレッジを使って、ビットコインを担保として2.05億ドルを調達したことも懸念材料になっている。マイクロストラテジーの保有するビットコインの平均取得価格が30,639ドルでビットコインの暴落を受け、含み損は拡大する一方だ。当初のシルバーゲートの融資の清算価格がBTC=約21,000ドルのため、大幅に減少したマイクロストラテジーのビットコイン資産価値がローンに影響を与えている可能性がある。

テザー社らも重大なエクスポージャーを否定

FTXの財政状況に対する懸念が市場に広まって以降、様々な企業がFTXとその姉妹企業であるアラメダリサーチへのエクスポージャーを否定しているところだ。

アラメダリサーチと協力して企業向けローンを提供していた仮想通貨金融企業Maple Financeの共同設立者は、同社がアラメダリサーチに融資していないことを明確にした。

10月にメインネットを立ち上げたばかりの新レイヤー1ブロックチェーンプロジェクト「Aptos Labs(アプトス ラボ)」も、FTXにより保有されている自社資産は存在せず、FTXの財政危機については、影響を受けないと説明している。

ステーブルコインUSDTを発行するテザー社のPaolo Ardoino最高技術責任者(CTO)も、テザー社はFTXやアラメダリサーチにエクスポージャーを持たないと述べた。

ステーブルコイン発行企業では、USDCを発行するサークル社のCEOも、FTXとアラメダリサーチは同社の顧客であったものの、サークル社は2社への実質的なエクスポージャーを持たないとしている。

その他に、仮想通貨融資大手Genesis Tradingや米仮想通貨取引所コインベースは、9日時点でFTXやアラメダリサーチへの重大なエクスポージャーはないとしている。

コインベースのArmstrong CEOは、リスクの高いビジネス手法や顧客資産の間違った使い方などがFTXが危機に陥った原因だったと意見した。

関連米コインベースCEO「FTXに対する重大なエクスポージャーはない」

厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
05/12 月曜日
14:57
インフレ・送金コスト上昇・資本規制強化でビットコイン需要拡大=BISレポート
国際決済銀行(BIS)の最新調査で仮想通貨の国際取引が2021年に380兆円に達し、従来の地理的障壁や資本規制の影響を受けにくいことが判明した。
12:46
メタプラネット、エルサルバドル政府のビットコイン保有量を上回る
メタプラネットが1,241ビットコイン(約184億円)を追加購入し、総保有量6,796BTCでエルサルバドル政府を上回った。暗号資産(仮想通貨)投資戦略を加速させている。
12:30
米中関税協議の進展に期待感、ビットコイン過去最高値に迫るも不確実性残る
米中貿易協議で「大きな進展」も不確実性残る中、ビットコインは過去最高値に迫る水準まで上昇した。イーサリアムは2,700ドル近くまで急伸、ブラント氏が「月足もみ合いパターンが急騰を示唆」と分析した。クジラ(大口投資家)の買い集めやRWAトークン化の拡大も追い風に。
12:07
米民主党議員ら20名、トランプ政権関係者に対する「仮想通貨腐敗(汚職)防止法案」を提出
米民主党の上院議員20名が、大統領や政府高官による仮想通貨発行・後援を禁止する仮想通貨腐敗(汚職)防止法案を提出した。トランプ氏のミームコインであるトランプコイン(TRUMP)発行を批判し、規制強化を目指す。
11:41
日本ブロックチェーン協会開催の「web3基礎研修」7月開講へ 現役プロがテーマごとに解説
日本ブロックチェーン協会(JBA)によるWeb3基礎研修2025の概要が発表された。NECの深田彰氏やNext Finance Techの徳力創一朗・土田真也両氏が登壇し、Web3の基礎からDeFi、NFT、DAOまで実践的に学べる全6回のプログラムについて紹介。
09:43
ブラジルのベロオリゾンテ市がビットコイン法案を可決
ブラジルのベロオリゾンテ市議会がビットコイン法案を可決。多角的アプローチで、仮想通貨ビットコインの「首都」を目指す取り組みを推進していく内容だ。
05/11 日曜日
14:38
ミームコインとは?買い方・探し方 PEPEやWIF、FARTCOINをDEXで購入する方法
2024年の暗号資産(仮想通貨)市場で注目を集めるミームコイン。代表的なPEPE、FLOKI、WIF、BONKの購入方法を解説。DEXの見つけ方からリスク管理まで。
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、ビットコイン10万ドル復帰やリップルとSEC裁判の和解合意など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナといった主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|10年後早期リタイアに必要なビットコイン数に高い関心
今週は、ビットコインを所有してリタイアするための最新ガイドライン、金からビットコインへの資金シフトの可能性、米ニューハンプシャー州の仮想通貨備蓄法案成立の影響に関する記事が最も関心を集めた。
10:30
ビットコイン1500万円回復、米英貿易協定でリスクオン加速|bitbankアナリスト寄稿
ビットコインは米英貿易協定合意を受けて大幅上昇し1500万円を回復した。米ニューハンプシャー州やアリゾナ州での仮想通貨準備金法案可決も追い風に。bitbank長谷川アナリストが相場を解説。
05/10 土曜日
14:30
改訂版GENIUS法案、テザーも米規制対象に DeFiへの影響も
米上院の改訂版GENIUS法案で海外ステーブルコイン発行体も米国の規制対象に。テザーなど1500億ドル市場への影響と、DeFi開発者・バリデーターまで拡大された規制範囲の懸念点
13:00
コインベースCEO明かす「企業資産の80%をビットコインに投資検討も断念」
米取引所コインベースグCEOが財務戦略としてのビットコイン保有を検討していた過去を語った。同社は投資目的で約1,900億円相当の仮想通貨を保有している。
11:45
ブラックロック、イーサリアムETFの現物償還機能を申請
ブラックロックがイーサリアムETF「ETHA」の改訂届出書を提出し、SECの承認を前提に現物による設定・償還機能を追加。最終判断は2025年10月頃の見通し。同時にビットコインETF「IBIT」には量子コンピューティングリスクに関する記載も追加。
10:30
アダム・バックが試算、メタプラネット株価1340円到達の可能性も
ビットコイン専門家アダム・バック氏が新指標「mNAV回収月数」を提案し、メタプラネットの適正株価1340円を算出。ストラテジーと比較して3.8倍速いmNAV回収速度を実現していると分析。
09:40
台湾議員、ビットコイン準備金創設を提唱
台湾立法院の葛議員が国家資産の多様化を図るため仮想通貨ビットコインを準備金に採用することを提案した。米国における準備金政策の実現例も挙げている。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧