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ビットコイン小幅高も様子見基調、FTX破綻の余波続く

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

マクロ経済と金融市場

17日の米NY株式市場では、ダウは前日比39ドル(0.1%)安で取引を終えた。

関連:18日朝の金融市場短観|NYダウ横ばい FTXの財務諸表「信頼性欠く」

暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコインは前日比2.0%高の16,889ドル。

BTC/USD日足

売り過熱の反動で、投げ売り一巡後は、下値を買う動きもみられる。

最大手のバイナンスがいち早く業界再建のためのリカバリーファンドを設立したことも、極度の恐怖状態にあった市場心理を若干改善させたが、当面の間は様子見基調がつづくか。

関連:バイナンス、業界支援で事業再生ファンド設立へ

クレディ・スイスの元リスク責任者でヘッジファンド ZX Squared Capitalの共同創設者であるCK Zheng氏は、「FTXの破綻は、テラ(LUNA)ショックを発端とする”デレバレッジ”の連鎖における最終局面になる可能性がある」と指摘した。

今年5月に発生したUST(TerraUSD)の崩壊と関連トークンテラ(LUNA)の暴落は、大量に積まれていたレバレッジポジションの清算を立て続けに引き起こし、債務超過に陥ったレンデンングサービスCelsiusやベンチャーキャピタル Three Arrows Capital(3AC)など、大手暗号資産(仮想通貨)関連企業の連鎖的な破綻へとつながった。

CK Zheng氏は、今後もさまざまな企業の破綻は起こり得るとしても、最大規模のエンティティの中ではFTXおよび関連投資企業アラメダ・リサーチの破綻が、サイクルの最後になり得ると見ている。

とはいえ、FTXグループ関連企業の被害の全貌が明らかになるまでには数ヶ月間以上かかる見込みで、今後さまざまな問題が表面化する可能性も否めない。マーケットとしては総悲観水準にあり、今後想定される関連企業の清算売りや悪材料をどこまで織り込んでいるかが焦点となるだろう。

関連企業では、BlockFiが14日に「FTXに重大なエクスポージャー」があることを認めたほか、BlockFiの破産申請リスクについてはウォール・ストリート・ジャーナルが報じた。

関連:FTX破綻が波及、BlockFiも破産準備か=報道

また、機関投資家向けに暗号資産レンディングサービスを提供していたGenesis Capitalは、流動性逼迫を理由に投資家から10億ドルの緊急融資を求めたが、実現には至らなかったとされる。

同社は今週初め、ローンの償還対応について一時停止する旨を顧客に通知していた。

ブロックチェーン分析会社Nansenは、今年5月のUST(TerraUSD)の崩壊時、アラメダの戦略モデルは「すでに瓦解していた」とする見解を示した。

USTは無担保のアルゴリズム型ステーブルコインであり、その価値は米ドルに1:1でペグ(連動)されていたが、信用不安から売り超過に陥りディペグ。わずか数日間のうちに99%以上暴落し、市場に大きな影響を及ぼした。

アラメダは姉妹会社FTX発行トークンの「FTT」を担保に大量の資金調達を行うなど、極めてハイリスクな運用をしていた疑いがあることが先日リークされた財務諸表などから発覚した。

貸借対照表上の50億ドル相当の資産が、流動性の低いFTXトークン(FTT)であったとみられる。

さらに、FTXのサム・バンクマン・フリード元CEOは、100億ドル相当におよぶFTXの顧客の預かり資産をアラメダ救済のために不正に貸し付けていた疑惑も浮上している。米下院金融サービス委員会は、米国法人もあるFTX破綻の真相について追及し、規制強化策を固めるため、12月にも公聴会開催を計画しているようだ。

業界最大手の一角を担う取引所に急成長しながら、ガバナンス(企業統治)機能の著しい欠如から、顧客や関連企業に多大な損害をもたらしたFTX破綻の余波は大きい。

関連:仮想通貨市場に激震、アラメダショックとFTX騒動の動向まとめ

アルトコイン相場

アルト市場では、ソラナ(SOL)が一時大幅下落した。アラメダが初期投資してエコシステムを築き上げた銘柄であることから、下落率(前月比)は時価総額上位の主要アルトの中でも際立っている。

17日21時頃、暗号資産(仮想通貨)最大手取引所のバイナンスが、ソラナネットワーク上のステーブルコイン「USDC」および「USDT」の入金一時停止措置を発表したことを受けたものだ。

デリバティブ大手のBitMex、ByBit、OKXなども同様の一時停止措置をとったことで、ソラナ基盤のエコシステムに関する懸念も広がった。

これに先駆けソラナ財団は10日、FTX破綻の影響に関するレポート「エコシステム・ファクツ」を公開。米連邦破産法11条(チャプターイレブン)にもとづいた破産申請を行うFTXグループが調査時点でもSOLを大量保有していることを示した。資産の清算時期やDeFi(分散型金融)などエコシステムへの影響が懸念される状態だ。

アラメダリサーチおよびFTXは、2020年〜21年にかけた5回の投資で、SOL総供給量の約10%以上に相当する計5808万SOLを購入したとされる。

詳細:FTX破綻でソラナエコシステムに痛手、再起の見込みは

一方、FTXに預けていた100万ドル相当の現金及び暗号資産については、「管理資産の1%未満に過ぎず影響は軽微」としている。

関連:ソラナ財団、破綻したFTXへの仮想通貨SOLの販売量を公開

海外を中心に中央集権的取引所への信用不安が広がる中、暗号資産取引プラットフォームCrypto.com(クリプトドットコム)のネイティブトークンであるクロノス(CRO)も、前月比53%安、前週比17.2%安と直近で大きく下落した。

Crypto.comのウォレットアドレスに関する外部資産分析では、準備金の20%を流動性の低いミームコインである柴犬(SHIB)トークンであったことで、リスク回避の動きが加速したものと思われる。

関連:Crypto.com、540億円相当のイーサリアムを誤送金 全資産返還済

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