CoinPostで今最も読まれています

バイナンス、業界支援で事業再生ファンド設立へ 流動性危機の有望仮想通貨プロジェクトを支援

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

業界再建を支援

暗号資産(仮想通貨)最大手取引所バイナンスのチャンポン・ジャオ(CZ)CEOは14日、業界復興に向けた「リカバリー(事業再生)ファンド」設立を発表した。

全般的には強い基盤を持つが「流動性危機に直面しているプロジェクト」を支援していく。

大手暗号資産(仮想通貨)取引所FTXおよび関連投資企業アラメダ・リサーチの経営破綻に端を発し、出資していた企業などに流動性危機が波及している。このような負の連鎖を食い止めるべく、窮地に陥った将来有望なプロジェクトの再建を手助けする「事業再生ファンド」を立ち上げることを決定した。

ファンドの詳細は近日中に発表する予定であり、心当たりのあるプロジェクトはバイナンスのベンチャーキャピタル(VC)部門「バイナンスラボ(Binance Labs)」に連絡するよう呼びかけた。

他業界からの共同出資者も歓迎した上で「仮想通貨は消えることはなく、我々はここに居る。再建しよう」とアナウンス。業界健全化と有望プロジェクトの流動性復元を目指し、一定の条件付きで資本性支援や融資などを行うものとみられる。

関連:FTX、破産法適用を申請 対象はFTX Japan含む130社超

FTXの負債総額は推定数兆円に上る可能性があり、同グループの提携先企業や出資したファンドが被ったダメージは甚大かつ深刻だ。FTXグループの保有資産の中には大量の仮想通貨トークンが含まれており、相応の売り圧力も懸念される。

関連企業の被害の全貌が明らかになるまでには数週間かかる見込みで、今後さまざまな問題が表面化する可能性もある。また、市場の不確実性が極端に上がったことから、海外の一部取引所では出金手続きが殺到し、取り付け騒ぎの様相を呈すなど、現在進行形で業界全体の混乱を招いている。

主要取引所におけるビットコイン(BTC)および米ドルに価値を裏付けられたステーブルコインの外貨準備高は、ここ数日間で大幅に減少。市場における信頼の欠如と恐怖の蔓延を示すと言えるだろう。

関連:仮想通貨市場に激震、アラメダショックとFTX騒動の動向まとめ

バイナンスラボとは

バイナンスラボは今年3月、レイヤー1ブロックチェーンであるAptosLabsに戦略的投資を行うなど200以上の関連プロジェクトへの投資実績を持つ。投資の収益性を測る投下資本倍率は、業界内でも群を抜いているとされる。

21年秋には、有望なブロックチェーンプロジェクトと世界中のビルダーを紹介するインキュベーション・プログラムを実施するなど、「Web3とブロックチェーン技術の将来の普及推進」を主眼に置くバイナンスのVC部門だ。

今回のファンド設立により、ネガティブ一色の風向きを徐々に変えることが出来るかどうかが注目される。

関連:バイナンスラボ、新ブロックチェーン「Aptos」に2回目の出資

FTT関連の通貨ペアを上場廃止

なお、バイナンスは14日、FTXトークン(FTT)関連の通貨ペア4種類の上場廃止を発表

15日13時30分(日本時間)より、以下の通貨ペアの取引を停止する。

  • FTXトークン(FTT)/バイナンスコイン(BNB)
  • FTXトークン(FTT)/ビットコイン(BTC)
  • FTXトークン(FTT)/イーサリアム(ETH)
  • FTXトークン(FTT)/テザー(USDT)

バイナンス以外では、大手取引所フォビも13日時点でFTTの入金を停止している。

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
10/27 日曜日
13:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、アバランチのVisaカード発行やAI系ミームコインGOATの高騰など
仮想通貨市場の1週間の動きをまとめ、ビットコイン、イーサリアム、XRP、アバランチなど時価総額上位の仮想通貨の最新の材料を紹介。米国著名投資家の発言やマイクロソフトのビットコイン投資検討など、重要なトピックスも取り上げた。
11:30
心理的節目の上抜けに成功すれば、ショートカバー伴い最高値を試しにいく展開も視野|bitbankアナリスト寄稿
bitbankアナリストが1000万円台前半で底堅い推移となるビットコイン(BTC)相場を分析。今週の相場失速で失望するのは時期尚早だと言及し、今後の展望を解説した。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|DOGE時価総額3兆円突破に高い関心
今週は、ドージコインの時価総額3兆円突破、米政府のウォレットから30億円相当の仮想通貨が不正流出した可能性、マイクロソフトのビットコインへの投資評価に関するニュースが最も関心を集めた。
10/26 土曜日
14:00
「ビットコイン現物ETF、個人投資家が需要の8割を占める」バイナンスが報告
バイナンスがビットコインの流通量4.5%を現物ETFが保有していると指摘。個人投資家主導の需要拡大と機関投資家の緩やかな参入を分析している。
11:55
リップル社、仮想通貨XRPめぐる対SEC控訴裁判で4つの論点を提出
リップル社がSECとの裁判で控訴審に向けた陳述書を提出。ハウィーテストの適用など4つの重要論点を提示している。
07:20
マイクロストラテジー、24年ぶりの高値 ビットコイン強制売却の可能性は「極めて低い」 BitMEXが分析
BitMEX Researchのアナリストは、マイクロストラテジーが現在の債務構造に基づいて保有しているビットコインを強制的に売却する可能性は「極めて低い」と主張した。
06:35
ハッカー、米政府の仮想通貨ウォレットに大部分の流出資金を返還
米政府の仮想通貨ウォレットから流出した約30億円相当の資金のほとんどが、24時間以内に返還されたことが観測された。
06:15
テザーCEO、米政府捜査の報道を否定
ステーブルコイン発行企業テザーのパオロ・アルドイーノCEOは26日、米国の連邦検察当局が同社を調査しているとのWSJ報道内容を否定した。
10/25 金曜日
18:05
AIエージェントと仮想通貨の融合 コインベースが描く未来像
米コインベース・ベンチャーズは、人工知能(AI)とブロックチェーン技術の新たな融合がデジタル経済を変革すると主張。Web3上で、自律型AIエージェントが人間と自由にやりとりする世界「エージェントWeb」が誕生する未来のビジョンを描いた。
13:28
国内における「暗号資産ETF」実現に向け、 ビットバンクが勉強会の総意として提言公表
暗号資産(仮想通貨)bitbankを運営するビットバンクは、証券会社や資産運用業者、信託銀行等と共同で行う「国内暗号資産ETF」勉強会への参加とともに、参加メンバー一同として日本における暗号資産ETFの実現に向けた提言を発表した。
11:40
個人マイナーが再びビットコインブロック採掘に成功、3200万円相当の報酬獲得
仮想通貨ビットコインのソロ個人マイナーが再び大きな報酬を獲得したことが判明した。9月に続く事例である。
10:45
1995年公開「攻殻機動隊」のNFT、アニモカブランズジャパンから発売へ
今回は第一弾で、1995年に公開された押井守監督作品『攻殻機動隊』をフィーチャーしている。このNFTコレクションでは、作中に登場するキャラクターのパーツを、Mocaverse、CoolCats、San FranTokyoのPFP専用Traitsとしてそれぞれ描き下ろした世界に1つだけの作品となっている。
09:35
米国ビットコイン現物ETF、約100万BTCの保有でサトシ・ナカモトに迫る
米国ビットコイン現物ETFの保有BTCが98.5万枚を突破。サトシ・ナカモトの推定110万枚に接近している。
07:50
マイクロソフト、12月株主総会で「ビットコインへの投資評価」を議決権行使項目に設定
米IT大手マイクロソフトは12月上旬に予定されている2024年の年次株主総会に向けて、「仮想通貨ビットコインへの投資の評価」を議決項目の1つとして設定した。マイクロストラテジーのようにビットコイン保有企業になるか。
07:20
取引所らの企業、日本の仮想通貨ETF誕生に向け提言作成
日本で仮想通貨ETFが承認されることを目指し、取引所や法律事務所らが税制改正などを含め提言を作成した。対象銘柄をビットコインとイーサリアムに絞ることも提案している。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/12/01 09:30 ~ 20:00
東京 墨田区文花1丁目18−13
重要指標
一覧
新着指標
一覧