CoinPostで今最も読まれています

Web3大手Animoca Brands、メタバースファンドで1000億円強の調達目指す

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

アニモカブランズのメタバースファンド

香港のWeb3大手企業アニモカブランズ(Animoca Brands)が、メタバースファンドで23年第1四半期に約1300億円(10億ドル)の資金調達を目指していることが5日に明らかになった。

メタバース事業者への投資目的で22年11月に公表されたAnimoca Capitalは当初、目標とするファンド規模を20億ドルとしていた。暗号資産(仮想通貨)業界の低迷を受けて10億ドルに縮小した格好だ。

関連:アニモカ、2,000億円規模のメタバースファンドを計画

アニモカブランズの共同創業者で執行会長のYat Siu氏は、ツイッタースペースで開催されたBloombergとの対談で、「たしかに厳しい市場環境ではあるが、かなりの関心が集まっている」と述べた。

同氏によれば、Animoca Capitalは多くの投資家と交渉中。第1四半期中を一つの目安としており、さらに市場が不安定になるようであれば「最終的に目標額を下回ることになるかもしれない」とSiu氏は付け加えた。調達した資金は、ブロックチェーンとメタバースのスタートアップ支援に充てられる。

22年11月に仮想通貨取引所FTXが破綻したことを受けて、多くの企業やプロジェクトが流動性不足に陥り、連鎖的な破綻へとつながった。

メタバース系分散型ブロックチェーンゲーム「ザ・サンドボックス」を筆頭にBlowfish Studios、Grease Monkey Games、Eden Gamesなどを所有、外部投資先に至っては380社以上に及ぶ大手企業であるアニモカも例外ではないようだ。

Siu氏によると、同社のポートフォリオのうち12社が、FTX破綻の影響を被り、特にソラナブロックチェーンの戦略ゲームStar Atlas(スターアトラス)を開発する企業ATMTAは、FTXに預けた運転資金の半分が取り戻せなくなり、ランウェイ(残存期間)を大幅に縮小させた。

関連:Star Atlasの運転資金に打撃 FTX破綻で

世界的な景気後退の影響もあり資金調達は難しくなっているが、Siu氏は「FTX破綻後も資金を調達できている」と楽観的な見方を示している。

VC投資は縮小

仮想通貨市場の弱気相場にベンチャーキャピタルによる投資額は減少しており、22年12月にはVC投資額・件数ともに過去2年間で最低記録となった。

仮想通貨メディアWu Blockchainによると、同月のVC投資案件は50件に留まり、前月(65件)に対して23%減少。2021年12月(154件)に対して68%減少した。

カテゴリー別の内訳はインフラ分野が約22%と最大で、DeFi(分散型金融)は約18%、NFT(非代替性トークン)/GameFiは約16%、CeFi(中央集権型金融)が約8%となった。

50件の投資総額は874億円(6億6,000万ドル)で前月比21.5%減、前年同月比82.5%減である。2021年12月の調達総額は約5,000億円(37億6,000万ドル)だった。

12月の50件の中で13億円(1,000万ドル)以上の資金調達を行ったプロジェクト(CeFiを除く)は以下の通り。シリーズBで1億ドルを調達したAztecが突出している。

出典:Wu Blockchain

Aztecはゼロ知識証明(zero-knowledge proof:ZKP)を活用して、金融プライバシーに関する課題解決を図るプロジェクト。1億ドルの投資ラウンドを主導したのは大手VCのa16zクリプトだ。

Aztecは新たな資金調達により、個人が識別情報を公開することなくブロックチェーンを適切に利用できるようにする暗号化アーキテクチャを開発する予定。さらに、現在の40人体制のチームを倍増させる予定だ。

Aztecは22年11月にテストネット(Aztec V2)を公開。Dune Analyticsによると、Aztec V2のトータルの預入総額は73,000 ETH(120億円)以上、ユニークアドレス数は99,779件となっている。

出典:DUNE

関連:イーサリアムL2「Aztec」、a16zなどから1億ドル調達

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
10/27 日曜日
13:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、アバランチのVisaカード発行やAI系ミームコインGOATの高騰など
仮想通貨市場の1週間の動きをまとめ、ビットコイン、イーサリアム、XRP、アバランチなど時価総額上位の仮想通貨の最新の材料を紹介。米国著名投資家の発言やマイクロソフトのビットコイン投資検討など、重要なトピックスも取り上げた。
11:30
心理的節目の上抜けに成功すれば、ショートカバー伴い最高値を試しにいく展開も視野|bitbankアナリスト寄稿
bitbankアナリストが1000万円台前半で底堅い推移となるビットコイン(BTC)相場を分析。今週の相場失速で失望するのは時期尚早だと言及し、今後の展望を解説した。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|DOGE時価総額3兆円突破に高い関心
今週は、ドージコインの時価総額3兆円突破、米政府のウォレットから30億円相当の仮想通貨が不正流出した可能性、マイクロソフトのビットコインへの投資評価に関するニュースが最も関心を集めた。
10/26 土曜日
14:00
「ビットコイン現物ETF、個人投資家が需要の8割を占める」バイナンスが報告
バイナンスがビットコインの流通量4.5%を現物ETFが保有していると指摘。個人投資家主導の需要拡大と機関投資家の緩やかな参入を分析している。
11:55
リップル社、仮想通貨XRPめぐる対SEC控訴裁判で4つの論点を提出
リップル社がSECとの裁判で控訴審に向けた陳述書を提出。ハウィーテストの適用など4つの重要論点を提示している。
07:20
マイクロストラテジー、24年ぶりの高値 ビットコイン強制売却の可能性は「極めて低い」 BitMEXが分析
BitMEX Researchのアナリストは、マイクロストラテジーが現在の債務構造に基づいて保有しているビットコインを強制的に売却する可能性は「極めて低い」と主張した。
06:35
ハッカー、米政府の仮想通貨ウォレットに大部分の流出資金を返還
米政府の仮想通貨ウォレットから流出した約30億円相当の資金のほとんどが、24時間以内に返還されたことが観測された。
06:15
テザーCEO、米政府捜査の報道を否定
ステーブルコイン発行企業テザーのパオロ・アルドイーノCEOは26日、米国の連邦検察当局が同社を調査しているとのWSJ報道内容を否定した。
10/25 金曜日
18:05
AIエージェントと仮想通貨の融合 コインベースが描く未来像
米コインベース・ベンチャーズは、人工知能(AI)とブロックチェーン技術の新たな融合がデジタル経済を変革すると主張。Web3上で、自律型AIエージェントが人間と自由にやりとりする世界「エージェントWeb」が誕生する未来のビジョンを描いた。
13:28
国内における「暗号資産ETF」実現に向け、 ビットバンクが勉強会の総意として提言公表
暗号資産(仮想通貨)bitbankを運営するビットバンクは、証券会社や資産運用業者、信託銀行等と共同で行う「国内暗号資産ETF」勉強会への参加とともに、参加メンバー一同として日本における暗号資産ETFの実現に向けた提言を発表した。
11:40
個人マイナーが再びビットコインブロック採掘に成功、3200万円相当の報酬獲得
仮想通貨ビットコインのソロ個人マイナーが再び大きな報酬を獲得したことが判明した。9月に続く事例である。
10:45
1995年公開「攻殻機動隊」のNFT、アニモカブランズジャパンから発売へ
今回は第一弾で、1995年に公開された押井守監督作品『攻殻機動隊』をフィーチャーしている。このNFTコレクションでは、作中に登場するキャラクターのパーツを、Mocaverse、CoolCats、San FranTokyoのPFP専用Traitsとしてそれぞれ描き下ろした世界に1つだけの作品となっている。
09:35
米国ビットコイン現物ETF、約100万BTCの保有でサトシ・ナカモトに迫る
米国ビットコイン現物ETFの保有BTCが98.5万枚を突破。サトシ・ナカモトの推定110万枚に接近している。
07:50
マイクロソフト、12月株主総会で「ビットコインへの投資評価」を議決権行使項目に設定
米IT大手マイクロソフトは12月上旬に予定されている2024年の年次株主総会に向けて、「仮想通貨ビットコインへの投資の評価」を議決項目の1つとして設定した。マイクロストラテジーのようにビットコイン保有企業になるか。
07:20
取引所らの企業、日本の仮想通貨ETF誕生に向け提言作成
日本で仮想通貨ETFが承認されることを目指し、取引所や法律事務所らが税制改正などを含め提言を作成した。対象銘柄をビットコインとイーサリアムに絞ることも提案している。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/12/01 09:30 ~ 20:00
東京 墨田区文花1丁目18−13
重要指標
一覧
新着指標
一覧