- 第二回証券コンソーシアム全体会が開かれる
- 証券コンソーシアムの第二回全体会が開かれ、現在の取り組み状況や今後の展望についての説明が行われ、各ワーキンググループのロードマップについても説明がされました。
- 北尾代表、CoinPostの突撃インタビューに答える
- 同会の終了後のCoinPost記者が、北尾代表に証券コンソーシアムの仮想通貨やXRPの利用の可能性について尋ねたところ、DLT自体が仮想通貨の基盤技術である事に触れ否定はしない旨の回答をいただきました。
証券コンソーシアムの第二回全体会が開催
8月22日、証券コンソーシアム第二回全体会が開催され、取り組み状況や今後の展望についての説明が行われました。会の冒頭、コンソーシアム会長のSBIホールディングス北尾代表の挨拶があり、
証券コンソーシアムの可能性
今回の全体会を通して改めて証券コンソーシアムの取り組みから見えてくる今後の可能性として注目すべき点は「KYCの共通化」と「証券事務の非競争分野の業務効率化、高度化」が挙げられます。証券コンソーシアムにおけるKYCの共通化の取り組みについては以前にもCoinPostでお伝えしていましたが、改ざん不可能な分散型台帳技術を組み合わせ、証券コンソーシアムのプラットフォームを作り、証券口座作成の申請をプラットフォームで一元化する事で、ユーザーはたった一回のKYCだけで複数の証券会社の口座開設におけるKYCをパスする事が同取り組みによって実現する可能性が示唆されており、実際にCordacon Tokyo 2018でデモンストレーションが行われております。
またハイリスク取引時等の信頼性を向上させる為に、生体認証の活用により、タイムリーな本人確認を実現できる他、IDパスワード忘失時の対応コスト削減や不正取引の減少などの取り組みも今回の第二回全体会にて説明されておりました。
次に注目すべきは証券事務の非競争分野の業務効率化、高度化であり、今回同ワーキンググループの中でも「売買審査AI適用サブワーキンググループ」を第一弾のサブワーキンググループとして設立を予定しているとの事で、不公正取引の高度化による審査業務の複雑化などの課題等を解決を目指すそうです。
仮想通貨の利用可能性について
同会の終了後、CoinPost記者がSBI北尾代表に突撃取材を試みたところ、以下の解答がありました。
- ―Q.仮想通貨の関係については出てくるのでしょうか?
- ―Q.リップルやXRPの活用についてはあるのか
最後に
複雑な証券事務は非常にコストが高く、証券会社における事務社員の比率は普通の営業会社に対し、高いといった指摘がされます。
このコストは手数料に反映されており、特に対面取引と言われる従来の取次注文で受注を受けている証券会社は特に当てはまるでしょう。
今回のコンソーシアムの取り組みがKYC、非競争分野事務の効率化だけでなく、競争分野事務を含めた、証券会社間の共通化などが進展すれば顧客が払う手数料の低下などが見込めるのではないでしょうか。そうする事で、証券業界が臨む貯蓄から投資への流れが広がる可能性もあるでしょう。