はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

Web3ゲームのプレイヤー、過去3か月で30%減 Merssari報告

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ブロックチェーンゲームのユーザー規模

暗号資産(仮想通貨)分析企業Messariは13日、ブロックチェーンゲームのユーザー規模が過去3か月で30%減少していると指摘した。また、新規ユーザー数は34%減少した。

ブロックチェーンゲームは、主にゲーム内トークンを表すNFT(非代替性トークン)とプロジェクトのガバナンストークンの形で、遊びながら報酬を稼ぐことができる「P2E(Play-to-Earn)」モデルを採用、特に21年以降注目を集めている。

P2E代表格のAxie Infinity(アクシー・インフィニティ)は東南アジアで大きな人気を獲得し、1日のアクティブユーザー数が21年11月のピーク時に110万人に上った(ブロックチェーン分析プラットフォームNansenより)。

Messariによれば、2022年におけるブロックチェーンゲームのユニークユーザー数は、昨年10月のピーク時には月間242万人を記録したが、1月時点で170万人にまで減少。2022年1月の同ユニークユーザー数は629万人からは半減している。

加えて、新規ユーザーの流入数も過去3か月で34%減少している状況だ。本データは24のブロックチェーン全体のNFTやGameFiを含むデータを可視化するFootprint Analyticsを引用したものだ。

統計サイトDappRadarによると、執筆時点で過去1か月にユニーク・アドレス・ウォレット(UAW)が最も多いブロックチェーンゲームは以下の通り。この中ではPolygon基盤の2つのゲームのユーザー減が顕著だ。

出典:DappRader

Messariは、ユーザー規模が減少した要因は、「真に魅力的な体験」が欠如していることと指摘した。

P2Eモデルの課題

P2Eのモデルは、新しいプレイヤーがゲームのエコシステムに参入し、古いプレイヤーの資産に対する需要を生み出している間だけ機能するとされる。

弱気相場が長期化する中で、ゲーム内資産が将来の値上がりに期待できないユーザーは、ゲームプレイにリソースを割かないようになってきている。

Axie Infinityのユーザーベースが、ガバナンストークンAXSの価格推移と共に増減していることがその証左だ。2020年末から2022年前半にかけて、価格とプレーヤー数の相関関係は0.76の高水準となった。

出典:Frontier

複数のゲームが、P2Eの持続可能性の低いトークノミクスから脱却し、「Play to Own(プレイして所有する)」など別のモデルへの移行を促しているが、新規ゲーマーをWeb3ゲーム分野に惹きつけるほどの結果は得られていない。

Mythical Gamesが手掛ける「NFL Rivals」は、ゲーム開始時に初期チームが用意されるため、ユーザーは初期費用ゼロで取り組める。また、試合での勝利や特定の目標を達成することでトークンやNFTを獲得できる「Play to Own(プレイして所有する)」を特徴とする。

関連:NFLが「Play-to-Own」に進出、大手開発企業Mythical Gamesが支援

ゲーム開発企業の参入

なお、2022年を通して、ブロックチェーンゲームやNFTプロジェクトに対する投資額は他のジャンルと比べて堅調に推移した。

Metaverse PostによるとNFT、メタバース、ゲーム、AI、VR、ARを専門とする348社及びプロジェクトが合計約9,500億円(71億6,499万7,888ドル)を調達。前年比で48億ドル増加した。

そのうちブロックチェーンゲームセクターは44億8,730万ドルを調達。「Otherside」を手掛けるYuga Labs社を筆頭とするメタバース分野は22年を通して合計18億2,890万ドルを調達した。

23年1月に入ってもこの勢いは継続しており、The Block ResearchによるとNFT/ゲーム分野は全カテゴリーの中で最も多くの資金調達を行った。

出典:The Block Research

関連:米Coinbaseレポート、2023年仮想通貨市場の注目点とは?

23年以降、従来のゲーム企業がNFTを導入し、Web3(分散型ウェブ)の新興プロジェクトよりも支持を集めることになると予測されている。

1月18日には韓国のオンラインゲーム会社Neowizとポリゴン(MATIC)が立ち上げたWeb3ゲームプラットフォーム「Intella X」が、約15.7億円(1,200万ドル)を調達したことが明らかになった。

Web3企業Gala Entertainment Propertiesは1月に、ゲーム開発企業Ember Entertainmentの所有する、15以上のゲームタイトルの買収を発表。これらのゲームにより、モバイル進出を開始するとした。

また、Messariによれば、ブロックチェーンゲームの次のブームとして期待されるのが、ゲームプレイにギャンブルを掛け合わせた「Bet-to-Play(賭けて稼ぐ)」。

スポーツベッティングとiGaming(オンラインカジノ/オンカジ市場)を合わせると、米国における2021年の11か月だけで100億ドルの市場規模を計上。モバイルゲームは2025年までに26兆円(2,000億ドル)に拡大するとも予測されている。

Bet-to-Playは、開発側にとってユーザー収益の100%をゲーム参加費から賄える点で、P2Eより持続可能性があるという。

関連:Web3ゲームIntella Xが16億円調達

厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
04/01 火曜日
14:15
エックスモバイルがWeb3参入 暗号資産モバイルサービスを今年度中に開始
マジモバ・ホリエモバに続く展開 格安携帯電話サービスを提供するMVNO「エックスモバイル」は1日、暗号資産(仮想通貨)を含むWeb3事業への本格参入を発表した。今年度中に、ブロ…
13:45
テザー、1Qに8888BTC追加購入
ステーブルコイン最大手テザーが2025年第1四半期に約1,100億円相当のビットコインを追加購入。総保有量は92,647BTCとなり世界第6位のホルダーに。
13:10
イーサリアムL1の手数料収益が大幅減少 目標達成も課題浮上
仮想通貨イーサリアムのDencunアップグレード後、L1の手数料収益が大幅に低下。ガス代削減という目標は達成したものの、ETHのインフレ課題が浮上していることを解説する。
12:11
トランプ関税発表控え緊迫するビットコイン市場、ETF資金流入とマイニング課題の狭間で
4月2日のトランプ関税発表を控え、ビットコイン市場は複雑な状況に直面している。一方ではETFへの資金流入が9営業日連続で続き回復の兆しを見せる一方、マイニングコストは87,000ドルまで上昇。さらにハッシュレートは史上最高の8億5,000万TH/sを記録するという矛盾した状況だ。市場のリスク回避姿勢が強まる中、投資家とマイナーの動向から見える業界の今後を分析する。
11:25
ヘデラ関連企業ハッシュグラフ、企業向けネットワーク「HashSphere」発表
仮想通貨ヘデラ関連企業ハッシュグラフは、プライベートな許可型ネットワークHashSphereを発表。開発目的や想定するユースケース、今後の開発計画が明らかになった。
11:00
米上院議員、退職金での仮想通貨投資を可能にする『金融自由法案』を提出
米国のトミー・タバービル上院議員が退職金プランでの仮想通貨投資を許可する金融自由法案を提出。旧バイデン政権の規制に対抗し、トランプ大統領の仮想通貨支持政策を後押しする内容に。
10:10
REDXがBingXへの上場発表 モバイルサービス「REDX MOBILE」でユーティリティ拡張へ
ブロックチェーン×エンターテインメントを融合させたWeb3プロジェクト「REDX(レッドエックス)」は、2025年4月1日より、トークン還元型の次世代モバイルサービス「REDX…
10:00
トランプ大統領の仮想通貨活動に共和党内から異例の苦言
米下院金融サービス委員会のヒル委員長が、トランプ大統領の仮想通貨事業がステーブルコイン規制議論を複雑化させていると発言した。民主党からの批判を招いていることが背景だ。
08:40
トランプ家、ビットコインマイニング事業参入 Hut 8社と合弁会社『American Bitcoin』設立
Hut 8社と合弁会社『American Bitcoin』設立 米国の上場企業Hut 8(ハット・エイト)は、ドナルド・トランプ大統領の息子エリック・トランプ氏とドナルド・トラ…
08:01
ブラジル金融当局、主要年金基金の仮想通貨投資を全面禁止
ブラジル国家通貨評議会が年金事業体による仮想通貨投資を禁止。高リスクを理由に規制強化する一方、英国のカートライト社や米国複数州の年金基金はビットコイン投資を進めており、国際的な規制姿勢の違いが鮮明に。
07:30
ブラックロックCEOが見解、ビットコインが米ドルの支配的地位を奪うリスク
ブラックロックのCEOは、米国の債務が増加している現状に警鐘を鳴らし、債務を制御できなくなれば、ドルの準備通貨の地位が仮想通貨ビットコインのようなデジタル資産に奪われるリスクがあると指摘した。
07:00
ビットコイン、S&P500との相関性低下か クジラ数は3ヶ月ぶりの高水準
仮想通貨ビットコインはS&P500が下落する中でプラス推移し相関性の低下を示唆。1,000BTC以上保有のクジラウォレットは3月から11増加し1,991に到達。Cryptoquantアナリストは2020年の強気相場と類似したパターンを指摘した。
06:30
2880億円規模のビットコイン買い増し、ストラテジー社
米ストラテジー社は3月31日、22,048の仮想通貨ビットコインをさらに追加購入したことを公表した。今回の購入規模は2880億円相当のもので、このニュースが好感されビットコイン市場は一時83,757ドルまで反発。
06:05
USDC発行のサークル社、4月下旬IPO申請へ JPモルガンとシティを起用
ステーブルコイン大手サークル社が4月下旬にIPO申請予定。USDCの時価総額が1年で倍増し600億ドルを突破、テザーとの競争激化。JPモルガンとシティが上場支援へ。
05:40
トランプ一族、DeFiプロジェクト「WLFI」の支配権を強化 ロイター報道
トランプ一族が開発中のDeFiプラットフォーム「World Liberty Financial」の経営権を強化。共同創設者が離脱し、トランプ家が収益の75%を獲得できる新体制に移行。これまでに5.5億ドルを調達し、約4億ドルがトランプ家に渡る見込みである。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧