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「偏見に満ちた政治的報道だ」米大手マイニング企業RiotがNYタイムズを非難

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

マイニング産業に関する誤った情報

米暗号資産(仮想通貨)マイニング企業Riot Blockchainは10日、ニューヨークタイムズ紙(以下、NYTと表記)が前日に報道したマイニング産業に関する内容について、抗議する公式声明を発表した。

「ビットコインをめぐるデジタル競争の実際のコスト」と題したNYTの記事は、冒頭でマイニング産業を次のように表現している。

ビットコインのマイニングは、電気を貪り食い、売ることによって電気を現金化するものだ。さらに電気を消すことでさえも。その上、大規模な公害を引き起こすが、多くの場合、一般市民がその代償を払うことになる。

Riotは声明で、NYTの記事は、同社やマイニング産業に対する「虚偽(誤った認識)であり、偏見に満ちた見方」を示してると指摘。Riot社が提供した事実に基づく情報を無視して、誤解を招く情報であると知りながら、記事を発表することを選んだとNYTを強く非難した。

Riotは、記事掲載の数週間前、NYTからの質問に対して同社が提供した情報は、「NYTが誘導しようとしたシナリオに合わないため、あからさまに無視された」と主張。NYTに対するRiotの全回答を公表するとともに、記事の中の「最も顕著な欠陥との比較」を列挙し、反論した。

歪曲された論点

NYTが歪曲した報道しているとして、Riotが取り上げたのは以下のような点だ。

  • ビットコインマイニング施設の電力使用量に関する事実
  • マイニングと電気代の高騰や炭素汚染コストの関係
  • テキサス州の電力供給企業との契約:電力需要対応プログラムへの参加
  • マイニング企業による雇用創出
  • 再生可能エネルギーと化石燃料由来の電力の割合
  • 電力市場と電力料金節約の具体例

NYTはマイニング施設の電力消費量を一般家庭の消費量と比較しているが、Riotはこの方法を「恣意的で、煽動的であり、政治的な選択」と非難。事実としては、「製造業、他のデータセンタ、鉄鋼産業、化学産業」などの電気を使うほぼ全ての産業、そして家庭用のエアコンでさえ、ビットコインマイニング施設よりも「高い割合の化石燃料で発電された、より多くの電力を消費している」と指摘した。

政治的な考慮に基づいて、誰がエネルギーを使用できるかを選択することは、自由な社会の価値観と矛盾する危険な道である。

電力料金の高騰については、金融・財政政策や、米連邦政府によるエネルギー政策、ロシア・ウクライナ情勢など、さまざまな要因で上昇しているため、ビットコインのマイニングと結びつけるのは短絡的であるとRiotは示唆。実際、オフピーク時に電力を購入し、ピーク時に需要対応プログラムに入札することで、実際には電気料金の削減に貢献していると主張した。

また、Riotは、「風力発電24%、原子力発電10%、太陽光発電4%程度を使用する」テキサス州の電力グリッドから電気を購入していると、96%が化石燃料由来の電力で操業しているとのNYTの主張を覆した。

雇用創出については、Riotは地元で多くの正社員を抱え、地元の業者を利用しており、拠点とする群と学区では最大の納税者であると強調した。NYTはこの情報を提供されていたのにも関わらず、この事実を「認めるのではなく、回避することを選択した」と同社は批判した。

風刺動画が話題に

Riotは、NYTの記事に対し声明で反論するだけではなく、「ビットコインマイニングの二酸化炭素排出量はゼロ」という動画をツイッターに投稿して、注目を集めている。

ヘルメットを被ったRiotの社員(リサーチ部門責任者のPierre Rochard氏が扮している)が、マイニング施設の二酸化炭素量を測定して回るという風刺に満ちた動画だ。二酸化炭素を実際に排出するのは、発電プロセスであり、電力を消費するマイニング機器によるものではないということを揶揄したものだ。

ツイッターではこの動画の閲覧回数と「いいね」がNYTを上回ったと話題になっている。

関連:「強固な財務基盤を維持できている」米上場マイニング企業Riotが通期決算発表

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