macOSのBTCホワイトペーパー
米アップル社は25日、開発者向けに現行OSの修正版である「macOS 13.4 Ventura ベータ3」をリリースした。
4月6日頃、現行macOSの内部に暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(BTC)のホワイトペーパーが隠されていることが判明し、注目を集めた経緯がある。しかし、最新のOSではそのファイルが削除されていることが、アップル関連のニュースメディア9to5Macによって確認された。
ホワイトペーパーのPDFファイルは、2018年にリリースされたmacOS Mojave以降に含まれており、内部ツール「VirtualScanner.app」という隠しファイルに存在していた。このツールは、アップル社エンジニアが画像キャプチャアプリを開発・テストするために使用されていた。
ファイルが発見された当時、一部のメディアやユーザーは、これがアップル内部のビットコイン支持者が組み込んだイースターエッグ(コンピューターに組み込む、ユーモアの一種)だろうと推測した。
なお、最新版では「VirtualScanner.app」全体が削除されているものの、アップル社は本件に関して何も言及していない。
動機は不明
9to5Macは、機密情報を含まないこのツールを削除したことで、ビットコインホワイトペーパーが一般ユーザーに見つけられることを意図していなかった説を裏付けると主張した。数週間前のニュース記事が大きな注目を集めたため、アップル社が最終的にシステムからファイルを削除することになったとも考えられる。
ビットコインホワイトペーパーは、2018年にリリースされたmacOS Mojave以降のバージョンがインストールされているアップル製コンピュータ(MacBook、iMac、Mac mini、Mac Proなど)に含まれているとされる。macOSでホワイトペーパーが保存されているか確認する方法としては、Terminalを使って以下の指示(プロンプト)を入力する手段がある。
これにより、スクリーンセーバーに関連するファイルの一覧が表示される。「VirtualScanner.app」という名前のファイルがある場合は、「open VirtualScanner.app」のコマンドを入力して「return」キーを押すと、「VirtualScanner.app」が起動し、ビットコインのホワイトペーパーが表示される。