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バイナンスのWeb3起業家コンテスト、「zkPass」が優勝

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

メタバースで起業家コンテストを開催

大手暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンスは2日、メタバースで開催した、Web3起業家コンテスト番組「Build The Block」で、ゼロ知識証明を開発する「zkPass」を優勝者として選出した。zkPass は、Binance Labsから事業拡大のための資金を受け取ることになる。

zkPassとは

zkPassは、マルチパーティ・コンピューテーション(MPC)およびゼロ知識証明(ZKP)技術を利用して、ユーザーがWeb2やWeb3のネットワークでデータを証明できるようにする、分散型のIDプロトコルである。

ゼロ知識証明とは

証明(Proof)プロトコルの一種であり、証明者が「自身の主張は真実である」以外の情報を検証者に開示することなく、その主張が「真実である」と証明するメカニズム。例えば、送金者、受取人、送金額などの取引内容を第三者に明かすことなく、その取引が不正でないことを証明することができる。

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zkPassにより、そのユーザーは個人情報を公開したり、プライベートのドキュメントをアップロードしたりすることなく、身元や財務状況、経験、学歴、スキルなどの検証可能なデータを第三者に向けて示すことができる。

プライバシーを保護しながら、Web2やWeb3のシステムと安全にやり取りすることを可能にするものだ。ユーザーは、自分のデータを管理し、選択した相手とだけデータを共有することができる。

また、データの改ざん防止機能や、詐欺など不正行為を防ぐ高度な防止メカニズムも採用している。

zkPassのチームは、応用可能な分野として、ヘルスケア、教育、分散型デューデリジェンス(リスク確認)、ソーシャルネットワーキング、ゲーム、金融、サプライチェーン管理などを挙げた。

オンラインでの本人確認やマーケットプレイス、SNSアプリ、分散型金融(DeFi)、求人応募などの場面で、ユーザーは個人情報を明らかにすることなく、資格情報などを検証することができるとしている。

「Build The Block」の概要

バイナンスが、メタバースを使って開催したコンテスト番組「Build The Block」は、5月12日よりBinance Liveや公式YouTubeで放映された。

番組では、Binance Labsからの助成金を勝ち取るために、12の有望なWeb3プロジェクトがプレゼンテーションを行って競い合った。

メタバース空間のオーディエンスとしては、web3関連のインフルエンサーやベンチャーキャピタリスト、プロジェクト創設者などが参加し、プロジェクトに投票。多くの票を集めたプロジェクトは審査員とのQ&Aセッションに進み、その後、審査員が参加プロジェクトを採点した形だ。

審査員は、バイナンス共同創設者でBinance Labs所長のYi He氏、Binance LabsのYibo Ling最高ビジネス責任者、Animoca Brands InvestmentのCEOであるRobby Yung氏、Gitcoin の資金調達・パートナーシップ責任者Azeem Khan氏、Coin Bureauの共同創設者Guy Turner氏という顔触れだった。

番組には900を超えるプロジェクトから応募があり、zkPassの他には、以下4つのプロジェクトもBinance Labsからの投資を獲得している。

  • Mind Network:データストレージなどを提供する分散型プライバシー保護ツール
  • Kryptoskatt:会計、ポートフォリオ管理、税務報告サービス
  • Bracket Labs:レバレッジを活用するオンチェーン金融のプロジェクト
  • dappOS:Web3への参入障壁を下げるソリューション

メタバースとは

インターネット上に構築された、多人数参加型の3次元仮想現実世界のこと。アバターを使い、様々な楽しみ方ができる。例えば、『The Sandbox』というゲーム内のメタバースでは、ボクセルアート制作ツールやゲーム制作ツールが提供されており、ユーザーはそのなかで自作のゲームや施設を作ることができる。

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