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IMF、仮想通貨課税の問題点と資産分類についてレポート公開

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨税制の課題を検討

国際通貨基金(IMF)は5日、暗号資産(仮想通貨)が課税上もたらす問題についてのレポートを発表した。

IMFは、仮想通貨が将来的に普及するか破綻するかに関わらず、仮想通貨に対する一貫した課税方法が必要だとしている。

特に重要な課題は、保有資産の売却益であるキャピタルゲインを他の資産と同様に課税すること、および仮想通貨で物品やサービスの購入が行われた場合には、現金取引の場合と同様の売上税などを課す必要があることだと続けた。

そのためには、仮想通貨を税務上、売上税や所得税などの対象となる資産として分類を明確にする必要があるとしている。

レポートは現在の問題の一つとして、仮想通貨取引が、現金取引と同様に、税務当局から隠蔽される可能性があることだと指摘。現在、仮想通貨で行われた取引の割合は小さいが、税制が整わないままに普及すると、いつか売上税などの回避が多額になってしまう可能性があるとする形だ。

さらに、仮想通貨のもたらす匿名性により、脱税が容易になる可能性も挙げた。

特に、ある国の規制が及ばない海外の取引所および分散型取引所を使った取引が増え得ることを問題視している。この点については、経済協力開発機構が、各国間で仮想通貨の税務をめぐり情報交換する枠組みを提示しているが、これはまだ実装されているわけではないとも述べた。

DEX(分散型取引所)とは

ブロックチェーン上に構築される非中央集権型取引所。「分散型取引所」の英訳である「Decentralized EXchange」から「DEX」とも呼ばれる。中央管理者を介さずに当事者間で直接取引を行うため、管理者に支払う手数料が不要で、その他に流動性が低い、秘密鍵をユーザーが管理するなどの特徴がある。

▶️仮想通貨用語集

PoW課税などを議論

IMFは、解決方法の一つとして、環境への影響を理由に、プルーフ・オブ・ワーク(PoW)を採掘するマイニング事業者に課税するという提案についても議論した。

マイナーを対象とした炭素税を課すことが適当であると提案しつつ、また違ったメカニズムを考慮する必要もあるとしている。

プルーフ・オブ・ワーク(PoW)とは

コンピューターで計算(マイニング)を行うことによって、ブロックを新たに承認・生成するコンセンサスアルゴリズムのこと。承認に成功すると、報酬として新規発行される仮想通貨を受け取ることができる。計算量が膨大なため、高性能なコンピューターが必要だったり、大量に電力を消費するなどのデメリットがある。

▶️仮想通貨用語集

さらに、仮想通貨市場は、「クジラ」と呼ばれる一部の大量保有者と、少量保有者に分かれていることから、課税の上では公平さが求められることも課題とした。匿名取引に定額税を課すというアイデアも提案している。

IMFは、各種調査によると、約10,000人の大量保有者がビットコイン(BTC)全体の4分の1を保有してると説明した。

IMFは、仮想通貨のキャピタルゲインに20%の税金を課した場合の税収についても試算している。価格が高騰していた2021年を例に取れば、世界中で約14兆円(約1,000億ドル)が調達できたことになり、これは世界における総税収の0.4%に相当したという。

一方で、価格がピーク時より下落している現在においては、世界の仮想通貨税収は推定で、年間平均約3.6兆円(250億ドル)未満になるだろうと分析している。

日本や米国の状況

現在、各国が仮想通貨税制の検討や整備を進めているところだ。

日本の国税庁は6月、法人税に関するルールの一部改正について、解釈通達を出しており、企業が自社で発行した仮想通貨については、一定条件の下で時価評価の対象から外すとした。事業環境改善の一歩となる。

関連:国税庁、仮想通貨法人税のルールの一部改正を正式発表

また米国では、民主党の下院議員らが6月、米財務省などに対して書簡を提出。仮想通貨取引に関する脱税を防ぐための報告規則を発令するよう求めた。

関連:米民主党議員ら、仮想通貨取引の租税回避防ぐ規則の発令求める

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