CoinPostで今最も読まれています

中国四川省、メタバース産業促進に本腰 5兆円市場目指す

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

メタバース市場規模5兆円を目指す

中国の四川省は16日、メタバース産業を促進し、2025年までに約5兆円(2,500億元)の市場規模に成長させることを目指すと発表した。

メタバース関連の産業団地をいくつか建設し、少なくとも15社の有力なメタバース企業を育成することを目標とする形だ。ブロックチェーンインフラの最適化、プライバシー保護の強化、クロスチェーン管理などの開発に言及している。

また、エネルギー、交通、文化・観光、放送、娯楽、医療、教育、都市開発などの分野で200のメタバース導入シナリオを開発し、数多くのベンチマーク製品とサービスを立ち上げるとも述べた。

背景として四川省は、メタバースは「没入型体験と異空間融合によるデジタル世界への新たな入り口」であり、デジタルを活用した経済発展を推進する新産業になりつつあると述べている。

四川省経済の発展を促進する上でも、重要な意義を持つと位置づけた。また、メタバース産業の発展を国際化した方法で推進し、メタバースと実体経済・社会との深い融合を推し進めるとも続けている。

メタバースとは

インターネット上に構築された、多人数参加型の3次元仮想現実世界のこと。アバターを使い、様々な楽しみ方ができる。例えば、『The Sandbox』というゲーム内のメタバースでは、ボクセルアート制作ツールやゲーム制作ツールが提供されており、ユーザーはそのなかで自作のゲームや施設を作ることができる。

▶️仮想通貨用語集

具体的な取り組み分野

四川省が、具体的に取り組む項目として挙げた中には、例として以下のような事項が含まれていた。

  • 重点核心技術の研究開発を強化
  • イノベーションのインフラを強化する
  • 研究開発と設計
  • デジタルツイン空間建設プロジェクト
  • デジタルヒューマンの新用途拡大プロジェクト

まず、重点技術としてはホログラフィック画像、触覚フィードバック、視線追跡などの感覚インタラクション技術やブレインコンピュータインターフェイスから、超高精細ディスプレイや3D(立体)モデリング、CPU、GPUなどの研究開発と応用など、VR(仮想現実)やAR(拡張現実)に関わるものを推進していくとした。

イノベーションのインフラとしては、ギガビット光ネットワーク、モノのインターネット、6G(第6世代移動通信技術)、Wi-Fi 7(第7世代無線LAN技術)などの新世代ネットワーク通信、さらに量子コンピューティングその他、先進コンピューティング技術や人工知能を挙げている。

研究開発と設計の項目では、メタバースの生産・製造、サービス管理など各段階を念頭に置いたメタバースの全ライフサイクルを円滑に進めるシステムを構築することが目標だ。

デジタルツインは、現実世界を写した空間をメタバースに作り上げるものだ。宇宙航空分野や自動車などでデジタルツインの工場を開発したり、エネルギーや農業、物流部門でのシミュレーションや観光部門に活用することに言及している。

例えば、農業では穀物栽培や豚などの飼育で、デジタルツイン環境に地理や環境、天気予報、作物作業などのデータを統合して新たに農業を発展させていくことを探る。

デジタルヒューマンについては、教育訓練、芸能・娯楽、医療などの分野でデジタル世界での分身、デジタルロボット、AIアバターなどの普及加速を目的として、関連技術の向上を図るとしている。

北京市の取り組み

中国では、北京市も5月、Web3産業の支援で年20億円以上の投資を行っていくと発表したところだ。その計画書の中ではメタバースにも触れられていた。

ただ、中国では暗号資産(仮想通貨)は厳しく取り締まられているため、同国でメタバースと仮想通貨が結びつくことは当面ないと考えられている。

関連中国北京市、Web3産業の政策支援強化へ 年20億円以上の投資計画

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
05/02 木曜日
18:20
米マイクロストラテジー、ビットコイン利用の分散型IDを発表
米マイクロストラテジーは、ビットコインのチェーン上に構築された、企業向けの分散型IDプラットフォーム「MicroStrategy Orange」を発表した。
14:00
米検察、ビットコイン売買のCashApp運営企業Blockを捜査か
ツイッター(現X)の共同創業者ジャック・ドーシー氏が立ち上げた金融テクノロジー企業Block Inc.が、コンプライアンス違反で米連邦検察当局からの捜査を受けていることが、米NBCニュースの報道から明らかになった。
13:00
「マイニング事業者の降伏迫る可能性」The Bitcoin Layer分析
ビットコインリサーチ企業The Bitcoin Layerは、ビットコイン価格下落などにより、マイニング事業者の利益が深刻に圧迫されていると分析した。
11:00
ビットコイン、BitVMXで高度なアプリ開発を実現へ
仮想通貨ビットコインのブロックチェーン上で高度なアプリ開発を実現する「BitVMX」がホワイトペーパーを公開。BitVMXは早ければ1年後にもローンチされる可能性がある。
10:00
「ビットコインは2030年までに6億円に」ARKウッドCEO
ARK Investmentのキャシー・ウッドCEOは、仮想通貨ビットコインが今後2030年までに約5.9億円に達する可能性があるとの強気予測を披露した。
08:25
ブラックロック、Securitizeの73億円調達を主導
ブラックロックは今回の出資でSecuritizeの提携関係を強化していく格好だ。ブラックロックの他、オルタナティブ投資管理会社のHamilton Lane、ParaFi・キャピタル、Tradewebマーケッツもこのラウンドに参加した。
07:45
テザー社、24年1Qの利益が過去最高に
仮想通貨ビットコインへの投資も貢献し、ステーブルコイン発行企業テザー社の24年1Qの利益が45億ドル超となり過去最高に。同社は、初めてグループの純資産を報告した。
06:50
ETFや国・企業保有のビットコインは約27兆円規模=VanEck報告
ビットコインETF分野で、仮想通貨ビットコインを最も保有しているのはブラックロックのIBITで現在274,462 BTCを保有。企業の保有では、米マイクロストラテジーが最多で214,400 BTCを保有している。
06:15
FOMCで政策金利現状維持、ビットコイン一時59000ドル台回復
仮想通貨ビットコインは一時58,000ドル水準を回復。パウエル議長が「米経済は成長もしくはインフレでスタグフレーションは想定していない」とコメントしスタグフレーションへの懸念を後退させた。
05/01 水曜日
15:00
Bitwise最高投資責任者「米国でステーブルコイン法案可決なら、甚大な影響を及ぼし得る」
仮想通貨投資企業Bitwiseのマット・ホーガン最高投資責任者は、米国議会が今年、包括的なステーブルコイン法案を可決する可能性に言及。実現した場合、仮想通貨の広範な普及という面で ビットコイン現物ETFの承認と同等か、それ以上に大きな影響を与える可能性があると述べた。
12:30
米コインベース、ビットコインのライトニングネットワークを導入
米大手仮想通貨取引所コインベースは、ビットコインのライトニングネットワークを導入したと発表した。BTC送金を高速・低コストにする。
11:59
仮想通貨全面安、地合い悪化と香港ビットコインETFの思惑買い剥落で
暗号資産(仮想通貨)相場では、経済指標を受けた米国株安などの地合い悪化に加え、香港市場のビットコインETF・イーサリアムETFの初動不調の影響もあり、ビットコイン(BTC)やアルトコイン相場が急落した。
11:25
Web3ゲーム企業Games for a Living、クラクラ制作企業などから5億円調達
EAの創設者Trip Hawkins氏が共同で立ち上げたWeb3ゲーム企業Games for a Livingは調達ラウンドで、5億円を調達した。
10:05
バイナンスCZ前CEO、懲役4か月の判決
米地裁は、仮想通貨取引所バイナンスのCZ前CEOに懲役4か月の判決を下した。法律違反を知らされていた証拠がないことなどが緩和材料となった。
09:20
東京都、デジタル証券発行の補助金申請を受付開始
デジタル証券(ST)発行企業を支援するため、東京都が補助金申請の受付を開始。都内の企業は申請が認められれば、ST発行に必要な経費の一部を補助してもらうことができる。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア