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BNBチェーンのレイヤー2「opBNB」、メインネット公開へ進展 インフラプロバイダー向けに開放

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

opBNBのメインネット公開計画

大手暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンスのエコシステムで稼働するBNBチェーンの開発チームは17日、独自のレイヤー2ネットワーク「opBNB」のメインネットをインフラプロバイダー向けに公開した。これは、8月末から9月初旬を目標とする一般向けのアクセスに向けたステップとなる。

「opBNB」は、BNB Chainのスケーリングソリューションに位置するOptimistic Rollup型のレイヤー2ネットワーク。Optimism(OP)が提供する「OP Stack」を使用して構築されている。イーサリアム仮想マシン(EVM)との互換性があるため、EVM用に開発されたアプリケーションの移植が容易になる。

opBNBの特徴として、1秒あたり4000件以上のトランザクション処理能力や、トランザクションの平均コストが0.005ドル未満という低コストが挙げられる。さらに、不正行為の防止策やアカウント管理の高度化、データの確実な利用性を保証する「BNB Greenfield」機能、そして「OP Stack」を使用した他のネットワークとの連携を目指している。

Optimistic Rollupとは

より多くの取引を迅速に処理することを目的とし、取引手数料(ガス代)を削減できるよう設計されているL2技術の1種。オフチェーンでトランザクションを処理し、まとめてレイヤー1に提出する技術で、L2から送られる取引データが正しいことを前提に動作する。もし不正があった場合は、「不正証明」によって取引を無効にし、関係者に罰則や報酬が与えられる。

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opBNBのメインネットがインフラプロバイダー向けに公開されたことで、データエクスプローラー(opBNB Explorer)、ブリッジ等が設置された。順次、ウォレット、オラクルなどのWeb3技術要素が公開される。開発チームは、ネットワークの安定性、パフォーマンス、コスト効率、セキュリティ、開発者向けの利便性、およびガバナンスの強化に注力している。

2020年の立ち上げから3周年を迎えるBNB Chainの中で、opBNBは2023年の主要な戦略的取り組みと位置づけられている。BNB Chainは、預かり資産総額(TVL)の減少が続いており、スケーリングソリューション上でのゲーム、分散型SNSを含む大規模ユーザー向けコンテンツの拡充に期待が寄せられている。

データサイト「DeFi Llama」によれば、BNB Chainは2021年5月に史上最高の220億ドル(3.1兆円)のTVLを記録し、イーサリアムに次ぐブロックチェーン市場2位にランクイン。しかし、その後はTVLが減少し、2023年現在は28億ドル(4,000億円)まで縮小。トロン(TRX)の49億ドルに後れを取っている。

関連:BNBチェーン、EVM互換のL2「opBNB」のテストネットをローンチ

初期ユーザー向けキャンペーン

opBNBは、2023年6月19日にテストネットをローンチし、その後1.5ヶ月で40以上の分散型アプリ(dApps)が参加。合計で435,972のユニークなウォレットアドレスから700万件以上のトランザクションが行われ、1日の平均トランザクション数は10万~15万件、アクティブユーザーは6,000人以上に達した。

opBNBは、8月10日から9月15日にかけて「Odyssey」というプロモーションキャンペーンをテストネットで開催中。初期ユーザーは特別な「opBNB Genesis NFT」を受け取り、賞金5万ドル(720万円)を共有する権利を得る。このNFTは、VIPとしての身分証明や特典を享受するためのものとなっている。

ユーザーがこのNFTの資格を得るためには、opBNBとBNB Chainのテストネット間での資産移動や、opBNBScanを利用したNFTの発行など、特定のタスクを完了する必要がある。

さらに、opBNBはエコシステムの発展のために、助成金、ビルダープログラム、資金調達イニシアチブなどのサポートを提供している。例として、「Hackvolutionハッカソン」などのイベントを通じて、開発者コミュニティへのサポートを行っており、これによりopBNBテストネットへのプロジェクト申請が500以上寄せられている。

関連:米コインベース開発『Base』メインネット公開、イーサリアムのレイヤー2

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