はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

バイサイド機関投資家の半数がデジタル資産を運用|レポート

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

半数がデジタル資産を運用

デジタル資産データプロバイダーのAmberdataがCoalition Greenwichと6日に発表したレポート「Digital Assets: Managers Fuel Data Infrastructure Needs」によれば、米国と欧州の機関投資家は、増大する規制や市場の不確実性にも関わらず、デジタル資産への関心を拡大している。

この調査は5-6月に欧米の資産運用会社やヘッジファンドで、ポートフォリオを管理する(バイサイド)幹部60人を対象に行われた。調査の結果、48%がデジタル資産の管理を行っており、22%が100万ドル~1,000万ドル(約14億円)、12%が2,600万ドル~5,000万ドル(約73億円)をデジタル資産として運用していることが明らかになった。

今後5年間にデジタル資産の運用総額(AUM)が増加することが予想され、年平均成長率11%~20%、20%以上を見込む回答者の割合は合計で41%に上った。

出典:Digital Assets: Managers Fuel Data Infrastructure Needs(以下全て同じ)

現在、ほとんどのファンド(52%)がデジタル資産ETF(上場投資信託)を運用しているか、運用を計画している。米国では2021年からビットコイン先物ETFがCME(Chicago Mercantile Exchange)で取引されている。各ファンドはこれらの商品を理解する専門チームを設けている。

また、リスクを定量化しやすい「ステーブルコイン」を既に運用しているか、運用を計画しているファンドの割合も32%と顕著だ。

ステーブルコインとは

ステーブルコインは暗号資産の一種で、BTCやETH、XRPなど変動性のある資産とは異なり、米ドルに裏付けられその価値($1)を保つことが目的だ。 米ドルの裏付けによるステーブルコイン(USDT・USDC)のほか、DAIやUSTといったアルゴリズムを利用するステーブルコインもある。

今後の事業機会

デジタル資産市場の今後の展望について、44%の参加者が3-5年の間にデジタル資産が主要なビジネスラインとして成長すると予測している。加えて、25%の企業がデジタル資産戦略を既に採用しており、さらに13%が2年以内の導入を検討中であることも明らかになった。

今後5年間の米国市場と、それを支えるフレームワークと慎重な規制を提供する能力については楽観的である。さまざまな投資ファンドや上場投資信託(ETF)、トークン化された証券のような商品を提供する商機について、肯定的な見方をしている。

新商品の構築という点では、プール型商品(57%)がファンドマネジャーの最も有力な選択肢であり、その代表的なものはETFである。この情報は、市場の機運や規制環境に対する投資家の期待を示している。「例えば、いくつかのビットコインスポットETFは、2023年に承認されるかどうかの瀬戸際にあるようだ。2023年に承認されようとしている。」とレポートは綴った。

資産のトークン化、RWA

銀行やその他の仲介機関は、資産のトークン化、金融資産やリアルワールド資産(RWA)のトークン化、さらにはDeFiへの取り組みを強化している。2023年には、インフラストラクチャープレーヤーやセルサイド企業が実験を続け、構築を進めている。

マネージャーの67%が、ファンド管理の効率化がトークン化の最大のメリットの1つであると回答した。

この動きの中で、JPモルガンチェースがブロックチェーン基盤の入金システムの開発を進めていることも「ブルームバーグ」が報じている。このプロジェクトの目的は、国際決済の効率化であり、まだ初期段階ではあるが、基盤の多くが既に開発されているとのことだ。

関連:JPモルガン、ブロックチェーン基盤の入金システムを開発 顧客の預金をトークン化=報道

また、大手資産運用会社、フランクリン・テンプルトンは、イーサリアム上で国債やETFの株式を反映するトークン(ERC-20)の作成を今年4月に行っている。同社は米ナスダック上場の米国政府マネーファンド(FOBXX)のトークン化資産を、スケーリングソリューションであるポリゴンに拡張した。

関連:フランクリン・テンプルトン、米国政府マネーファンドをポリゴンに展開

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/28 金曜日
19:05
Secured Finance(セキュアード・ファイナンス)とは?JPYCの運用方法を徹底解説
Secured FinanceでJPYCを使った固定金利運用が可能に。満期と金利が事前確定する仕組み、メタマスクの準備から貸し出し・借り入れの手順、リスクまで初心者向けに詳しく解説。
18:47
ゆうちょ銀行のトークン化預金が不動産決済に進出
シノケングループ、ゆうちょ銀行、ディーカレットDCPの3社がトークン化預金の活用に向けた基本合意書を締結。賃貸管理における月次賃料の支払いをユースケースに、決済の自動化・効率化を検証する。2025年12月末に実証実験を完了し、2026年以降の本格導入を目指す。
18:01
価格急騰で注目を集めた仮想通貨ジーキャッシュとは
価格急騰で注目を集めたプライバシー銘柄の仮想通貨ジーキャッシュ(ZEC)の将来性を徹底解説。買い方や技術、注目点、リスクまでわかりやすく説明します。
17:29
英国、DeFi預け入れ時の課税を繰り延べへ 売却時まで納税義務を先送り
英国歳入関税庁が11月27日、DeFi預け入れ時の課税を実質売却時まで繰り延べる税制改革案を発表。アーベやバイナンスなど業界大手32団体が支持。利用者の税務負担軽減へ。
17:13
bitFlyer、法人向け「アセットロックサービス」提供開始 期末時価評価課税の適用除外に対応
bitFlyerが法人向け「アセットロックサービス」を開始。暗号資産を1年以上ロックすることで期末時価評価課税の適用除外要件を満たし、含み益への課税を回避できる。対象はBTC・ETH・XRPの3銘柄。
15:38
Soneium基盤のファンダムアプリ「IRC APP」公開 SNS応援をオンチェーン管理
IRC 2026公式アプリ「IRC APP」がSoneium基盤で公開。SNS応援活動をAIがスコア化し、チケット先行購入や優先入場などイベント当日の特典に変換。6万人が参加したベータ版実績を持つファン参加型プラットフォーム。
14:30
ブータン政府が320ETHをステーキング、BTC保有と併せ仮想通貨準備金戦略を拡大
ブータン政府はFigmentを通じて320ETH(約1.5億円)をステーキングした。世界初となる国民デジタルIDのイーサリアム統合、6,154BTC(876億円相当)の保有、観光業へのバイナンスペイ導入など、小国ながら先進的なブロックチェーン戦略を展開している。
13:30
トム・リー率いるビットマイン、押し目買いで70億円相当のイーサリアムを追加購入
ビットマイン・イマージョンが27日、70億円相当のイーサリアムを追加購入した。これは同社の毎週の購入パターンと一致。先週まで保有するETHは363万枚を超え供給量の3%に到達。
13:10
途上国インフレが仮想通貨の促進要因に 今年のチェイナリシス「グローバル仮想通貨採用指標」
チェイナリシスの2025年仮想通貨採用指標でインドが首位に。各国でインフレがステーブルコインなど仮想通貨の需要を喚起している。日本はAPAC地域で最高成長率を記録した。
12:46
トム・リー氏、ビットコイン年末25万ドル予想を軟化 史上最高値更新は「可能性ある」
ビットマインのトム·リー会長が年末25万ドルという強気予想を初めて軟化。10月に200万口座が消滅した史上最大の清算イベント後、年末10万ドル突破は「非常に可能性が高い」と予想を下方修正したが、楽観的な見方は維持している。
11:35
欧州最大級の資産運用会社アムンディ、イーサリアム上で初のトークン化ファンドを運用開始
欧州最大級の資産運用会社アムンディが、マネーマーケットファンドの初のトークン化シェアをイーサリアムブロックチェーン上で開始した。24時間365日の運用が可能になり、投資家は従来型とトークン化の両方でファンドにアクセスできる。
11:26
Visa、中東欧・中東・アフリカでステーブルコイン決済を拡大 Aquanowと提携
決済大手Visaが27日、Aquanowと提携し中東欧・中東・アフリカ地域でステーブルコイン決済を拡大すると発表。USDCを活用し、コスト削減と決済時間短縮を実現。世界のステーブルコイン市場は5年で10倍に成長。
10:25
USDT発行のテザー、ウルグアイのBTCマイニング施設を閉鎖 高コストで採算合わず
ステーブルコインUSDT発行のテザー社がウルグアイでのBTCマイニング事業を停止した。電力コストが折り合わなかったことを理由としている。7月にはブラジルでの計画を発表していた。
09:45
ヴィタリック、計1億円超相当のETHをプライバシー領域のプロジェクトに寄付
仮想通貨イーサリアムのヴィタリック・ブテリン氏は、プライバシー機能を持つメッセージアプリSessionとSimpleXにそれぞれ6000万円相当のETHを寄付した。期待する点を説明している。
08:55
トランプ関連プロジェクトと提携のALT5シグマ、CEO解任 内部混乱が明らかに
ナスダック上場のALT5シグマが、トランプ前大統領の家族が支援するワールドリバティファイナンシャル(WLFI)との提携後、株価が80%下落し内部混乱に陥っている。CEOや複数の幹部が解任され、規制当局の調査やルワンダでのマネーロンダリング有罪判決も明らかになった。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧