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イーサリアム「Dencun」2024年に実施か テストが遅れる可能性が浮上

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

イーサリアムのDencun実施の見通し

暗号資産(仮想通貨)イーサリアム(ETH)の開発者は21日、「コンセンサスレイヤーミーティング118」を開催した。

この会議では開発の進捗などを確認しており、次期アップグレード「Dencun」について実施が予定よりも遅くなる可能性が示された。今年に実施する予定で開発を進めているが、来年初めになる可能性が出ているという。

実施を遅らせる大きな理由は、パブリックテストネットにおけるテストが遅れる可能性があること。今年の11月13日から19日までの日程でイーサリアムのイベント「Devconnect」が開催されるが、会議を主導したTim Beiko氏は「このイベントまでにパブリックテストネットにDencunをローンチできない場合、2023年内にメインネットでDencunを実施するのは困難だろう」との見通しを示した。

Beiko氏は、Holesky、Goerli、Sepoliaのテストネットに順番にDencunをローンチしていくことを推奨。Dencunは現在、開発者向けのネットワークで開発が進められている。

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Dencunの内容

イーサリアムの開発者は今年6月、Dencunの改善提案(EIPs)をまとめた。Dencunという名称は、コンセンサス(合意)レイヤーのアップグレード「Deneb」と、エクセキューション(実行)レイヤーのアップグレード「Cancun」を合わせたものである。

EIPsの各内容は以下の記事にまとめているが、特に注目を集めているのはEIP-4844の「プロト・ダンクシャーディング(Proto-Danksharding)」の実装。この機能は、L2(2層目)の取引手数料を最大100分の1にすることができると言われている。

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最近は、L1であるイーサリアムよりも、オプティミズム(OP)、アービトラム(ARB)、BaseなどのL2の需要が増加しており、プロト・ダンクシャーディングの注目度が一段と高まってきた。

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Dencunも期待が集まるアップグレードで、今回の会議で実施が予定よりも遅れる可能性が浮上したが、テストを十分に行ってからローンチした方が良いという声も上がっている。

L2とは

「レイヤー2」の略で、「2層目」のネットワークのこと。全ての取引をメインチェーンで処理すると負荷が大きくなり、処理速度の低下やネットワーク手数料の高騰につながる。取引の一部をL2で行うことで、メインチェーンの負荷軽減や処理速度の向上を期待することができる。

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