はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

ドイツ銀行らがUSDC取引テストを実施、世界経済フォーラムで発表のUDPNで

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ステーブルコイン取引の実証テスト

ドイツ銀行とスタンダードチャータード銀行傘下SC Venturesはユニバーサルデジタル決済ネットワーク(UDPN)上で初のステーブルコインの交換を完了した。UDPNは、1月の世界経済フォーラムのダボス会議で立ち上げが発表された決済システムである。

SC Venturesは、スタンダードチャータード銀行のイノベーション、フィンテック、ベンチャー部門であり、ドイツ銀行との間で、UDPNの概念実証テストを行った形だ。

具体的には、UDPNのインフラストラクチャ上でUSDコイン(USDC)とStasis Euro(EURS)間のオンチェーン転送とスワップテストが実施された。米ドル建てステーブルコインとユーロ建てステーブルコインの間での取引テストである。

ステーブルコインとは

価格が常に安定している(stable)仮想通貨を指す。ステーブルコインは暗号資産の一種で、BTCやETH、XRPなど変動性のある資産とは異なり、米ドルなどに裏付けられその価値を保つことが目的だ。米ドルの裏付けによるステーブルコイン(USDT・USDC)のほか、アルゴリズムを利用するステーブルコインもある。

▶️仮想通貨用語集

このテストの一環として、SC VenturesはUDPNのSDK(ソフトウェア開発キット)と API(アプリケーション・プログラミングインターフェース)を使用して、分散型IDとリンクするデジタル通貨ウォレットを作成した。

SC Venturesは、このデジタルウォレットを利用してUSDCとEURSの転送とスワップを行っている。

取引は、SC Venturesの秘密鍵で署名され、リアルタイムで完了した。また、イーサリアム(ETH)のエクスプローラーEtherScan上でも表示される。

ドイツ銀行の方は、UDPNのプラットフォームに統合されたユーザーインターフェイス(UI)を使って、SC Venturesのデジタル通貨口座へ送金を行い、スワップを実施した。

今回のテストは、全部で12回予定されているUDPNの概念実証テストの初回にあたる。UDPNが、クロスボーダー決済における相互運用性の課題にどう対応するかを確認するために、数週間にわたって実施された。

テストの過程では、中央銀行デジタル通貨(CBDC)や、デジタル資産、鍵の保管、コンプライアンスなどについての学習内容が議論され、文書に記録されている。

UDPNとは

ユニバーサルデジタル決済ネットワーク(UDPN)は、各国のCBDCや規制された様々なステーブルコインを横断するデジタル決済を支えることを目的として立ち上げられたものだ。規制遵守やEコマース、CBDCの発行と流通などにも役立つと期待されている。2023年後半に商用化される予定だ。

世界的なITエンジニアリング企業GFT Technologies、分散型クラウド・インフラ企業Red Date Technology、デジタル資産作成エンジンTOKOがこのネットワークを開発している。

GFTのMarika Lulay CEOは次のように説明していた。

UDPNの目的は、法定通貨に裏打ちされたステーブルコインと、その他規制されたプロトコルとの相互運用性を可能にして、既存の決済システムに代わる方法を調査することだ。

非中央集権的なアプローチと参加企業の地理的な幅広さ、試験のために導入された高度な技術的ソリューションが、このネットワークのすぐれた特徴である。

1月に行われたダボス会議での発表イベントでは、ドイツ銀行、HSBC、スタンダードチャータード銀行、東アジア銀行、Akbankなどが議論に参加していた。概念実証テストでも様々な大手銀行が参加していく見込みだ。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
17:25
米ビットコインETF、1週間で大規模な資金流出が2回
11月20日、米ビットコイン現物ETFは9億300万ドル(約1,395億円)の純流出を記録し、史上2番目の規模となった。1週間前の記録を更新。ブラックロック、グレースケール、フィデリティの主要3ファンドで流出の大部分を占め、全ETFで純流入ゼロという異例の事態に。
16:38
予測市場が急成長 カルシ(Kalshi)が1500億円調達と報道も
予測市場カルシが2ヶ月で評価額2倍超の110億ドルで10億ドル調達。取引量は10月に過去最高の44億ドルを記録。競合ポリマーケットも120億〜150億ドルでの追加調達を協議中で、予測市場への投資が加速。
16:33
暗号資産(仮想通貨)の申告分離課税が実現したら?押さえておきたい税務のポイント|Aerial Partners寄稿
仮想通貨の申告分離課税が現実味を帯びてきた今、投資家が知っておくべき税制変更のポイントを解説。税率の一定化、損益通算、特定口座の導入可能性など、制度導入後の注意点と準備すべきことをわかりやすく紹介します。
16:10
CAICAテクノロジーズ、JPYC決済ソリューションの提供を開始
CAICAテクノロジーズが日本円ステーブルコインJPYCの決済ソリューション提供を開始。企業向けにコンサルティングサービスと決済モジュールを提供し、ステーブルコイン決済の導入を支援する。
16:03
ナッジ、ステーブルコイン決済・還元対応クレカ「HashPortカード」発行開始
HashPortとナッジが日本初となる後払い型クリプトクレジットカード「HashPortカード」を発行開始。ステーブルコインJPYCで決済・還元が可能で、利用額の0.3%をJPYCで還元。年会費無料、カード発行手数料2,500円。
15:44
金融庁が語る暗号資産規制改革の全貌──銀行参入、インサイダー規制、DEX対応の狙い|独占取材
金融庁独占取材。暗号資産規制の金商法移行について、銀行グループ子会社の参入、インサイダー取引規制導入、分散型取引所(DEX)対応の狙いを詳しく聞く。投資家保護と健全なイノベーション両立への取り組みを解説。
13:55
Bitcoin Core、史上初の公開セキュリティ監査をクリア 「重大な脆弱性なし」
ビットコインの基盤ソフトウェアBitcoin Coreが16年の歴史で初となる第三者セキュリティ監査を完了した。Quarkslabによる4ヶ月間の徹底調査で致命的な脆弱性は発見されず、300兆円規模のネットワークの安全性が裏付けられた。
13:30
金融安定理事会、ステーブルコイン監視強化を表明 G20サミット前に警告
金融安定理事会(FSB)のベイリー議長がG20首脳会議を前にステーブルコイン規制強化を表明。市場規模3000億ドル突破を受け、ECBも警戒。2026年作業計画で国際協力推進。
13:05
仮想通貨団体ら、税制改正などをトランプ大統領に要望
ソラナ政策研究所など65以上の仮想通貨団体がトランプ大統領に書簡を提出。税制の改善、規制の明確化、イノベーションや開発者保護の取り組みを求めた。
13:00
Secured Finance CEOが語るJPYC固定金利レンディングの挑戦|独占インタビュー
Secured Finance菊池氏が語るJPYC固定金利レンディングの全貌。日本円を世界の金利ベンチマークにする構想、RWA担保展開、x402対応など最新戦略を独占取材。
11:25
米SEC、今年度の仮想通貨含む執行件数が3割減 アトキンス委員長就任後は記録的低水準に=報告
米SECの2025年度執行件数が30%減の56件、金銭的和解額も45%減の8億ドルと記録的低水準に。トランプ政権下でアトキンス委員長が就任し、仮想通貨規制を大幅緩和。前政権の「執行による規制」から明確なルール作りへ方針転換。
11:02
アバランチ財務企業「AVAX One」、最大63億円規模の自社株買いを承認
仮想通貨アバランチの財務企業AVAX Oneは、取締役会が最大で約63億円規模の自社株買いを承認したと発表。また、購入規模を増やしたり、購入期間を延長したりしていく可能性があるとも説明している。
10:30
バイナンスジャパン、PayPayで暗号資産購入が可能に
Binance JapanとPayPayが連携サービスを開始。PayPayマネーから1,000円で暗号資産を購入可能に。入金手数料無料、24時間365日利用可能、PayPayポイントも使える新サービス。
10:20
ビットコイン続落、トレジャリー企業の売り懸念とFOMC利下げ不透明感で市場心理最悪に|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは続落基調が止まらず、一時は7か月ぶりとなる8万5000ドル台まで下落。背景には、世界最大のビットコイントレジャリー企業であるストラテジー社が、MSCIやナスダック100といった主要株価指数から除外される可能性がある。
10:05
コインベース、イーサリアム担保ローンを開始 最大約1.57億円まで借入可能
大手仮想通貨取引所コインベースがイーサリアム担保ローンサービスを開始。最大100万ドルのUSDC借入が可能に。Morphoプロトコル活用でBase上で運用。ニューヨーク州を除く米国ユーザーが利用可能。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧