はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

アルト相場に支えられビットコイン高騰、地合いの強さが継続|bitbankアナリスト寄稿

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
アルト相場に支えられビットコイン高騰、地合いの強さが継続|bitbankアナリスト寄稿

今週11/4(土)〜11/10(金)の仮想通貨相場

国内大手取引所bitbankのアナリスト長谷川氏が今週のビットコインチャートを図解し、今後の展望を読み解く。


目次
  1. ビットコイン・オンチェーンデータ
  2. bitbank寄稿

ビットコイン・オンチェーンデータ

BTC取引数

BTC取引数(月次)

アクティブアドレス数

アクティブアドレス数(月次)

BTCマイニングプールの送金先

取引所・その他サービス

bitbankアナリスト分析(寄稿:長谷川友哉)

11/4(土)〜11/10(金)の週次レポート:

今週のビットコイン(BTC)対円は上伸し、1年7カ月ぶりに560万円を回復する場面もあった。

週明けのBTCは、XRPを筆頭にアルト相場の上昇に支えられるも、米連邦準備理事会(FRB)高官発言を控え米株が失速し、520万円周辺で方向感に欠ける展開で始まった。

7日、アルト相場が反動で失速すると、BTCは欧州時間に520万円割れを窺ったが、米3年債入札である程度の需要が確認されると、幅広い年限で米債利回りが低下し、BTCは530万円を回復した。

翌日に行われた米10年債の入札でも市場予想を上回る需要が確認され、長期金利が急低下。BTCはこれを眺め540万円回復を窺うと、ブルームバーグのアナリストが11月9日〜17日にかけて米連邦証券取引委員会(SEC)が現在審査されている現物型ビットコイン上場投資信託(ETF)を承認する可能性があると指摘し、相場は翌9日東京時間に550万円を回復した。

9日米時間には、ブラックロックが現物型イーサ(ETH)ETFの申請準備をしていると報じられ、ETF相場が2,000ドル台に急伸。BTCもこれに連れ高となり、一時は570万円を回復したが、ドル建てで相場が3.8万ドルにタッチすると急反落を演じた。ただ、その後もETHを筆頭に主要アルトに買いが入り、BTCは540万円で反発した。

その後も徐々に戻りを試す足取りとなっているが、この日行われた米30年債入札の結果が振るわなかった他、パウエルFRB議長が「適切であれば追加利上げも辞さない」とタカ派的な発言をしたことで、上値の重さも窺える。

第1図:BTC対円チャート(1時間足)出所:bitbank.ccより作成

10月4日にSECによって判断が延期された現物型ビットコインETFを巡っては、8日に反証(rebuttal)提出期限が切れており、ブルームバーグのアナリストらによれば次のコメント期間が始まる17日までにSECが判断を下す可能性があるという。

また、この期間中に承認判断が下されなくても、1月10日までに承認される可能性は90%と指摘しており、目先ではETF承認期待がBTC相場の支援材料となるだろう。

また、昨今ではBTCのオプション市場で4万ドルや5万ドルといったアウト・オブ・ザ・マネー(OTM)のコールが多く取引されており、ショート・コール(コール売り)によるデルタヘッジの現物買いも相場の底堅さに寄与しているだろう。

オプションの価格差から需給の偏りを測るリスクリーバーサルは、コールオーバーの状態が続いており、オプション勢によるBTCの現物買いも引き続き相場の下支えとなるか。

9日に反発した米長期金利だが、来週は14日に10月消費者物価指数(CPI)、15日に小売売上高の発表を控えている。CPIは前月比での伸びの鈍化、小売売上高は9月からの低下が予想されており、週後半にかけての米債利回りの反発は一時的なものとなりそうだ。

今週のパウエル議長は市場の利上げ停止観測を牽制したが、利上げの有無はあくまでデータ次第であり、インフレの伸びや消費が減速すれば、金利低下、ひいてはBTC相場上昇の切っ掛けとなろう。

テクニカル的には過熱感を帯びているBTC相場だが、一目均衡表の示現や移動平均線のパーフェクトオーダー完成で引き続き地合いは強いことが示されており、明確な反転パターンが出現するまでは逆張りもしにくい状況と言えよう。

寄稿者:長谷川友哉長谷川友哉(ハセガワ ユウヤ)
英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。

関連:bitbank_markets公式サイト

前回のレポート:ビットコイン500万円突破、依然上昇余地あるもFOMCには警戒を

厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
03/30 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、米州政府や企業のBTC投資動向やリップル社のSECへの追加上訴撤回など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナなど主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:30
ビットコイン週次市況:1300万円台で揉み合う展開と今後の見通し|bitbankアナリスト寄稿
bitbankアナリスト長谷川氏による週次分析。トランプ政権の相互関税懸念と米経済指標の動向を背景に、1300万円台で揉み合うビットコイン相場。現物ETFへの資金流入が続く中、今後の展望を詳細に解説
11:00
週刊仮想通貨ニュース|トランプ関税の影響分析に高い関心
今週はSBI VCトレードによるステーブルコインUSDCの取引開始、トランプ関税の影響分析、世界最大級のオンライン証券会社によるトランプ氏言及の仮想通貨4銘柄追加に関するニュースが最も関心を集めた。
03/29 土曜日
13:45
イーサリアム創設者ヴィタリック、L2セキュリティの進化と「2-of-3」証明システムを提案
ヴィタリック・ブテリン氏が新たなブログで、L2セキュリティの現状と将来展望を公開。ブロブスペース拡張、ZK・OP・TEEを組み合わせた「2-of-3」証明システム、証明集約レイヤーの必要性について詳細に解説。
12:55
南カロライナ州で新たにビットコイン準備金法案提出 対コインベース訴訟取り下げも
米国サウスカロライナ州が、コインベースへのステーキング関連訴訟を取り下げた。また同日には州がビットコインなど仮想通貨の準備金を持てるようにする法案が提出されている。
10:45
ブラックロックのビットコインETFを保有、トランプ大統領の息子が顧問の米上場企業
米ドミナリ・ホールディングス社がビットコイン保有戦略を開始し、ブラックロックのETFを購入。機関投資家の仮想通貨投資最新動向は。
10:00
欧州保険・年金機構(EIOPA)、保険会社が仮想通貨を100%裏付ける義務提案
EIOPAが保険会社の仮想通貨保有に100%の資本要件を提案。高リスクに対応するためとしている。欧州では特にルクセンブルクで保険会社の仮想通貨エクスポージャーが確認されている。 。
09:30
SEC、イーロン率いる政府効率化省(DOGE)と連携開始
米証券取引委員会(SEC)がイーロン・マスク氏の政府効率化省(DOGE)との連携を開始。トランプ政権下での規制機関改革と仮想通貨政策転換の最新動向を解説。
08:30
ビットコイン80万円下落、BTCメジャーSQ通過で需給悪化|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは前日比で一時80万円の下落となった。アルトコイン市場も、ビットコインの急落に連動するかたちでほぼ全面安の展開となった。
07:45
トランプ大統領、仮想通貨取引所BitMEXの共同創設者3名に恩赦
トランプ大統領は、アーサー・ヘイズ氏ら仮想通貨取引所BitMEXの3名の共同創設者に恩赦を与えたことがわかった。同氏らは、意図的にマネーロンダリング対策を導入せず銀行秘密法に違反したと告発されていた。
07:15
アバランチ現物ETF、米グレースケールも申請
VanEckの後に申請 米ナスダックは3月27日、グレースケールのアバランチ(AVAX)現物ETFに関する19b-4申請書を米証券取引委員会(SEC)に提出した。この申請は、既…
07:02
ブラジル政府高官「ビットコイン準備金は国の繁栄に不可欠」
ブラジル副大統領首席補佐官がビットコインを「デジタルゴールド」と評価し、国際準備金の5%をビットコインに投資する法案を支持する。
06:40
イーロン・マスク氏、人工知能開発のXAIがX社を買収と発表 企業価値16兆円超の巨大統合に
イーロン・マスク氏が率いるAI企業XAIが旧ツイッター社X社を全株式交換で買収。XAIを800億ドル、X社を330億ドルと評価する統合により、AIとソーシャルメディアの融合を目指す。
06:15
Bybitハッカー、40億円相当のイーサリアムを売却 ETH価格は前日比6%安
Bybitハッキング犯による40億規模のイーサリアム大量売却が仮想通貨に影響。ETHが前日比-6.3%。
03/28 金曜日
13:15
イーサリアム「ペクトラ」の実装日が4月30日と仮決定、次期「フサカ」の動向は?
カオスつうかイーサリアムのコア開発者ティム・ベイコ氏が「ペクトラ」アップグレードの実装日を4月30日と仮決定。次期開発に関しても進捗が確認された。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧