はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

ビットコイン500万円突破、依然上昇余地あるもFOMCには警戒を|bitbankアナリスト寄稿

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

今週10/21(土)〜10/27(金)の仮想通貨相場

国内大手取引所bitbankのアナリスト長谷川氏が今週のビットコインチャートを図解し、今後の展望を読み解く。


目次
  1. ビットコイン・オンチェーンデータ
  2. bitbank寄稿

ビットコイン・オンチェーンデータ

BTC取引数

BTC取引数(月次)

アクティブアドレス数

アクティブアドレス数(月次)

BTCマイニングプールの送金先

取引所・その他サービス

bitbankアナリスト分析(寄稿:長谷川友哉)

10/21(土)〜10/27(金)の週次レポート:

今週のビットコイン(BTC)対円も確りとした推移で、27日正午時点では500万円を上回っての取引となっている。

米証券取引委員会(SEC)による現物型ビットコイン上場投資信託(ETF)承認期待が膨らむ中、BTCは450万円周辺で取引が始まると、週明けの東京時間から上値を試す展開となり460万円を回復した。

この日の米時間には、SECのへスター・ピアース委員がCNBCとのインタビューで、これまでSECがビットコインETFを承認してこなかった理由は「不可解だ」と発言したことで相場は470万円に乗せると、ナスダックのクリアリング機関であるDTCCにブラックロックのビットコインETFのティッカー(IBTC)が掲載されていたことが発覚し、翌24日東京時間にかけて相場は500万円を回復した。

一方、これにより相場は3.5万ドル水準となる525万円にタッチすると上値を重くし、500万円から520万円での揉み合いに転じた。

25日には金(ゴールド)相場の上昇に連れ高となり、再び3.5万ドル水準の上抜けを試すも、米企業決算の不振を背景に米株が軟化し上値を抑えられた。

26日には、金相場は緩む中、BTCは小緩む展開となると、Q3の米GDP成長率が市場予想比で大幅に上振れ、高金利政策の長期化懸念から一時は510万円を割る場面もあった。

しかし、Q3のコア個人消費支出(PCE)価格指数が下振れたこともあり、その後のBTCは下げ止まり、本稿執筆時点では510万円を回復している。

第1図:BTC対円チャート(1時間足)出所:bitbank.ccより作成

先週、BTC相場の年初来高値の更新は「ETFの承認期待だけでは力不足」と指摘したが、今週は巨額のショートポジションの清算により相場が踏み上げられたほか、オプション市場では3万ドルストライクに建て玉が集中することから、相場が3万ドルに乗せたことでヘッジの買い需要があったと指摘される。

BTCは相対力指数(RSI)が既に「買われ過ぎ」水準とされる70%を超え、テクニカル的な過熱感があることは明白だが、依然として高値圏で安値を切り上げる推移となっており、上げ切ったか否かは判断し難い。

これまでBTCの上昇トレンドが反転する際は、比較的わかりやすい値幅調整が入った後、ダブルトップを形成するパターンが多いが、現状は日柄調整といった具合だ。

オプション市場でも相場が3.5万ドルを試す最中、12月限りの4万ドルストライクのコールが物色されている他、3.5万ドルストライクにも建て玉が集中しており、相場が3.5万ドル乗せに成功すればショートコールのヘッジによるアップサイドリスクは相応にあると指摘される。

ただ、来週は11月1日(水)に米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果が出る予定となっており、昨今の強い米経済指標を受けてパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長は今一度市場の利上げ打ち止め期待を牽制しにくる可能性も想定される。

そうなれば、米長期金利は一層上昇することが懸念されるが、FRBにとっては政策金利を引き上げずに景気の引き締めを狙えるため、ある意味で一石二鳥と言える。

よって、来週のFOMCには警戒する必要があり、BTC相場は上昇余地を残していると見ているが、その賞味期限は短い可能性が指摘される。

寄稿者:長谷川友哉長谷川友哉(ハセガワ ユウヤ)
英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。

関連:bitbank_markets公式サイト

前回のレポート:三役好転のビットコイン、テクニカル的には強い地合いへ

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
07/09 水曜日
08:35
イーサリアム、2500ドルに強力な蓄積ゾーン メガクジラ保有量4000万超ETHに回復
グラスノードの分析で仮想通貨イーサリアムの2500ドル付近が強力なサポートレベルと判明。メガクジラの保有量が9.3%増加し4100万ETHを突破。シャープリンクなど機関投資家の積極的な買い増しも継続。
07:50
カルール・テクノロジー、コインベースから30億円のビットコイン担保融資を調達
米上場のエネルギー管理企業カルール・テクノロジーがコインベース・クレジットから2000万ドルの与信枠を確保。保有ビットコインを担保とした初の融資で、戦略的ビットコイン蓄積計画を加速させる。
07:40
メタプラネット、ビットコインを担保に事業買収を計画
メタプラネットのゲロヴィッチ代表取締役社長は長期的な事業計画を明かした。仮想通貨ビットコインを担保に資金調達して、事業の買収を計画しているという。
07:15
ビットコインクジラ、1000億円相当を6年ぶりに移動 目的は?
2019年から活動する仮想通貨ビットコイン大口投資家が6000BTC(約957億円)を新ウォレットに移動。アーカムの分析では同投資家は25億ドル(3660億円以上)のビットコインを保有し、2019年以降23億ドルの利益を上げている。
06:20
ファントムウォレット、ハイパーリキッドの無期限先物取引機能を開始
ソラナ・Web3ウォレットのファントムが無期限先物取引機能を導入。ハイパーリキッドのAPIを活用し、100以上の市場で最大40倍レバレッジ取引をモバイルアプリ上で利用可能に。
05:55
株価25%超高騰、米上場シャープリンク、イーサリアム保有量20万ETH突破
ナスダック上場のシャープリンクが7月4日時点でETH保有量20万5634枚を公開。イーサリアム財団に次ぐ規模となり、積極的な仮想通貨ETH投資戦略が再び注目される。
05:35
トゥルースソーシャル、「仮想通貨ブルーチップETF」をSECに申請 CROトークン価格高騰
トランプメディアのトゥルースソーシャルがビットコイン70%、イーサリアム15%など5銘柄で構成する仮想通貨ETFを申請。CROトークンが高騰。
07/08 火曜日
18:15
ビットコイントレジャリー戦略の魅力と落とし穴──投資家の視点で読み解く
企業がビットコインを財務資産として保有するビットコイントレジャリー戦略が注目される理由と、専門家が指摘するリスクを詳しく解説する。投資制約の回避や効率的なレバレッジ活用のメリットがある一方で、企業がビットコイン利回りのみに頼りすぎることはリスクとなる。
16:41
リミックスポイント、代表取締役の報酬を全額ビットコイン相当で支給へ
リミックスポイントが代表取締役社長の役員報酬を全額BTCに換算して支給すると発表。株価とBTC価格の連動性を活用し株主と経済的価値を共有する。
13:00
仮想通貨投資商品のAUM、過去最高27兆円を記録もビットコイン投資家は慎重姿勢か=CoinShares
CoinSharesは、仮想通貨投資商品のAUMが過去最高の27兆円を記録したと報告。先週は1,520億円が流入し、12週連続で流入超過。ビットコイン・イーサリアム商品が牽引している。
11:44
ビットコイン最高値更新ならず小幅下落、米議会「仮想通貨ウィーク」で重要法案採決へ
ビットコインは前日比-0.67%の117,767ドルで推移。機関投資家の資金流入は12週連続で10億3,000万ドルを記録し、運用資産残高は過去最高の1,880億ドルに達した。米7月14日からは米議会で「仮想通貨ウィーク」が開始され、市場構造法案とGENIUS法案の採決が予定されている。
11:20
トランプミームコイン、トロンネットワークに展開 アンロック予定も
公式トランプミームコインがトロンネットワークに拡大。USD1ステーブルコインとの取引ペアを開始。プロジェクト内部者による売却とトークンアンロックで価格圧迫。
10:40
AI企業コアウィーブ、約1.3兆円でビットコイン採掘大手コア・サイエンティフィックを買収へ
AI特化クラウドプロバイダーのコアウィーブが、仮想通貨マイニング企業コア・サイエンティフィックを買収する計画だ。1.3GWの発電能力を獲得し、AIとHPCワークロードを強化していく。
09:55
「ビットコインが暴落した時は買い増しの好機」金持ち父さん著者キヨサキ、強気姿勢を維持
『金持ち父さん貧乏父さん』の著者ロバート・キヨサキ氏は、仮想通貨ビットコインに対して改めて強気な見方を示した。暴落した時は買い増しの好機だとXに投稿している。
09:35
ジャック・ドーシー、ビットコイン送信対応のオフグリッドメッセージアプリ「Bitchat」を発表
ジャック・ドーシー氏が先週末にビットチャットを開発。Bluetoothメッシュネットワークで完全分散型通信を実現。インターネット不要で検閲耐性を持つ。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧