はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

JPYCが三菱UFJ信託、Progmatと手を組みステーブルコイン拡張と国内外SC交換業進出を計画

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

JPYC(信託型)発行へ検討開始

三菱UFJ信託銀行、Progmat社、JPYC社は28日、「Progmat Coin(プログマコイン)」基盤を利用したステーブルコイン「JPYC(信託型)」の発行に関する共同検討を開始したことを発表した。

さらにJPYC社は、Progmat Coinで発行された様々な国産SCや海外SCの「仲介者」として機能することを計画。実現すれば、投資家はJPYCのサービスにメタマスクなどの自己管理ウォレットを接続し、様々なステーブルコイン同士や、ステーブルコインと法定通貨の交換が容易になる見込み。

出典:JPYC

「JPYC」とは、パブリックブロックチェーン上で発行される日本円ベースのステーブルコインで、2021年1月に発行が開始された。2023年11月時点で累計発行額は23億円を超えている。現行モデルは資金決済法上の「前払式支払手段」として位置づけられており、原則として金銭の払い戻しができないなどの制限がある。

新たに発行される「JPYC(信託型)」は、三菱UFJ信託銀行を信託受託者とし、電子決済手段としての機能を備える。金銭による払い戻しが可能になり、送金金額の制約もなくなり、100万円以上の送金も可能となるなど標準化/横展開可能なモデルとなる。

JPYC社は「JPYC(信託型)」の2024年夏の発行を目指している。「JPYC(信託型)」の具体的な構造は以下の通り:

  • 電子決済手段類型:3号電子決済手段(特定信託受益権)
  • 発行依頼者:株式会社JPYC
  • 発行者:三菱UFJ信託銀行
  • 裏付資産運用先:任意の金融機関
  • 取扱仲介者:JPYC株式会社
  • 裏付通貨種類:円貨建てステーブルコイン
  • ステーブルコイン名称:JPYC(JPY Coin)
  • 接続ブロックチェーン:Ethereum他、複数チェーンへの拡張予定

関連:暗号資産決済で日本円即時変換、「Slash Payment with JPYC Pay」の展望とは?【独自取材】

JPYCはステーブルコイン交換業に進出

JPYC社はまた、ステーブルコイン交換業者という新たな事業展開に向けた計画を進行中だ。「Progmat Coin」と連携し、同プラットフォームで発行される多様な国産ステーブルコイン(SC)、そして海外のステーブルコインとの相互交換を可能にすることを目指す。

出典:JPYC

Progmat Coinとの連携でこうした交換機能を提供するためには、仲介者が「電子決済手段等取引業者」としてのライセンス取得が必要であり、JPYC社は現在、このライセンスの取得に向けて取り組んでいる。

JPYCの代表取締役、岡部典孝氏は、自身のXアカウントを通じて、三菱UFJ信託銀行、Progmatとの共同検討を進める意向を表明。「Progmat上の各信託型ステーブルコインとUSDCをはじめとする海外ステーブルコインとの交換が効率的に行われるようになるでしょう。資金移動業型、信託型、電取業等JPYCがハブとなって世界中のステーブルコインを繋ぎます」と述べた。

関連:三菱UFJ信託ら6社、業界横断ステーブルコイン「XJPY」「XUSD」の共同検討開始

Progmat Coinとは

「Progmat Coin」は、三菱UFJ信託銀行とProgmatが共同で開発したステーブルコイン発行のためのインフラであり、2023年6月に施行された改正資金決済法に準拠する。このプラットフォームは、JPYC(信託型)を含む様々なSCの発行と管理の共通基盤として機能する。

Progmat全体は、セキュリティトークン(ST)、ユーティリティトークン(UT)、ステーブルコイン(SC)を異なるブロックチェーンで扱うシステムの総称である。デジタル証券としてのセキュリティトークンはCordaベースのProgmat STで、ユーティリティトークンはQuorumベースのProgmat UTで取り扱われる。

「Progmat Coin」はEthereumベースに設計されており、将来的に他のブロックチェーンへの対応を拡張する可能性がある。Progmat Coinシステムを通じて発行されるSCと、USDCなどの海外SCは、同じブロックチェーン上で動作し、スマートコントラクトの仕様も統一されているため、相互移転や交換がスムーズに行われる設計だ。

Progmatの代表取締役兼CEOである齊藤達哉氏によると、Progmat Coinで発行予定のステーブルコインには、Binance Japanとの協業による名称未定のものや、Gincoと進めるXJPYなどが含まれている。

関連:三菱UFJ信託銀行、バイナンスジャパンと協業で新たなステーブルコイン検討へ

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
08:45
米財務省、北朝鮮サイバー犯罪と仮想通貨洗浄で8人と2団体を制裁指定
米財務省が北朝鮮によるサイバー犯罪とIT労働者詐欺から得た資金の洗浄に関与した8人と2団体を制裁指定した。過去3年間で北朝鮮関連サイバー犯罪者は主に仮想通貨で30億ドル以上を盗んでいる。
08:02
ビットコイン価格、10万ドル維持できなければ72000ドルまで下落の可能性=クリプトクアント分析
クリプトクアントの責任者はビットコインが10万ドルの水準を維持できなければ今後1~2カ月で72000ドルまで下落する可能性があると警告。10月の清算イベント後、現物需要が縮小していると分析している。
07:15
ビットマイン、1週間で400億円相当のETHを買い増し
トム・リー氏が率いるビットマインは、過去1週間で400億円相当の仮想通貨イーサリアムを買い増ししたことを発表。現金についても1週間で約598億円に増加したと説明した。
06:45
ソラナ保有企業フォワード・インダストリーズ、10億ドルの自社株買いプログラム承認
仮想通貨ソラナを財務資産とするフォワード・インダストリーズが10億ドル規模の自社株買いプログラムを承認した。2027年9月まで有効で、同社のSOL戦略への確信を示すものとしている。
05:55
米上場セカンス、保有ビットコインから970BTC売却で債務削減 
株価大幅安 米ナスダック上場のIoT半導体メーカーのセカンス・コミュニケーションズは4日、保有ビットコインから970BTCを売却し転換社債の50%を償還したと発表した。7月7日…
05:35
ビットコインが10万ドル割れ、2500億円以上のロスカット発生 6カ月ぶりの安値
ビットコインが11月5日に6カ月ぶりに10万ドルを下回り、一時99,954ドルまで下落した。過去24時間で16億ドル超相当のポジションが清算され、イーサリアムも年初来上昇分を帳消しにした。
11/04 火曜日
18:06
リミックスポイント、ビットコイン追加取得 新株予約権の残存分は消却
リミックスポイントは10月31日に約5億円分のビットコインを追加取得。累計1,411BTC・214億円規模に達し、第25回新株予約権を全て消却、希薄化型ファイナンスを終了した。
17:02
エアドロップやCZ支持で注目集めるDEX「Aster」とは
エアドロップやバイナンス創業者CZ氏からの支持などで注目集めるAsterについて、DEXの特徴や使い方を解説。注目される理由、エアドロップの参加方法やリスクまで詳しく紹介します。
17:00
OKJ、国内初の「MEME」取扱いを発表 
OKJがWeb3スタジオMemeland発の暗号資産(仮想通貨)「MEME」を国内で初めて上場。11月11日17時より取引開始し、販売所・積立など4サービスに対応。
16:46
モブキャストHD、ソラナ(SOL)を1.5億円取得
モブキャストHDがソラナ1億5,000万円超取得、累計5,177SOL保有。クオンタムソリューションズのETH保有など、国内企業アルトコイン保有の動きが活発化。
15:09
ストラテジー、ビットコイン購入で約620億円を調達へ
ストラテジー(旧マイクロストラテジー)は、ユーロ建て永久優先株で約620億円を調達し、ビットコインの追加購入資金に充当する。保有総量は64万BTCを突破。
13:51
トランプ大統領、バイナンスCZとの面識を否定 恩赦に対する批判をかわす
トランプ大統領がCBSのインタビュー番組で、バイナンス創設者CZ氏への恩赦について「面識がない」と主張し、その妥当性を強調した。民主党議員らはこの恩赦について強く批判しているが、トランプ氏は米国を仮想通貨No.1にする戦略の一環と擁護している。
11:59
イーサリアム財団、戦略的な新助成金プログラムを発表
イーサリアム財団が優先項目に特化した新助成金プログラムを発表した。ウィッシュリストと提案依頼の2経路で、仮想通貨イーサリアムのエコシステムを戦略的に支援していく。
11:09
チェーンリンク、英FTSE Russellと提携 伝統金融の代表指標をブロックチェーンへ
ロンドン証券取引所グループ傘下のFTSE RussellがChainlinkと提携し、Russell 1000やFTSE 100など主要株価指数のデータをブロックチェーン上で提供開始。18兆ドル超の運用資産の投資指標として利用される指数データがオンチェーン化される。
10:59
リップル社、米国で仮想通貨現物のプライム・ブローカレッジ事業を開始
リップル社は、仮想通貨現物のプライム・ブローカレッジ事業を米国で開始。機関投資家の顧客が、XRPやRLUSDなど複数の著名なデジタル資産の現物取引をOTCで行えるようになったと説明している。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧