はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

BitMEX創業者アーサー・ヘイズ「中国の信用拡大はビットコインへの資本流入を促す可能性がある」

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ビットコインに強気

暗号資産(仮想通貨)取引所BitMEXの共同創業者で元CEOのアーサー・ヘイズ氏は、中国における信用拡大が世界市場に波及し、結果的にビットコインなどのリスク資産全般への資本流入を促進する可能性がある、との見解を披露した。

28日に公開された『パンダパワー』と題したブログ記事で同氏は、15日に行われた米中首脳会談を機に、米中の「緊張関係がリセット」されたと緊張緩和を指摘した。

さらにヘイズ氏は「この新たな友好関係」により、中国の金融緩和が加速すると見ており、中国は「始まったばかりの仮想通貨の強気相場の猛火にガソリンを注ごうとしている」と形容。暗号資産(仮想通貨)などリスク性資産に追い風が吹くと見ている。

米ドルと人民元の関係

ヘイズ氏は、最近の米国は「短期国債の発行増強によるドル安誘導」という政策をとっており、「11月初旬以来このドル安戦略は実を結んでいる」と指摘した。

ドル安が続く中、人民元が上昇する状況が生じると同氏は見ている。そして、この局面で中国には、「通貨安を招くことなく、国内で人民元の信用を大幅に拡大させる余地が生まれる」と主張した。

また、ヘイズ氏は、中国経済の特徴として、インフラ投資と製造に基づく供給主導型の経済構造を持っているため、インフレ統計には、生産者物価指数(PPI)を指標として用いると説明。現在、PPIはデフレ領域にあることから、中国人民銀行には、信用拡大を通じた金融緩和の余地が十分にあるとしている。

一方、中国国内への投資は「魅力的なリターン」がないため、中国の国有企業や製造業者、投資家は、資本を海外に投資し始めると、ヘイズ氏は示唆した。

世界の金融市場へ

ヘイズ氏は、「中国は2000年代初頭に債務吸収能力を使い果たした」という北京大学教授で米大手投資銀行ベアー・スターンズの元トレーダー、マイケル・ペティス氏の言葉を引用。これ以上、利益が出る形で債務を吸収することができないため、資本は金融市場に回されることになるという。

そして、この資本は「デジタルの法定通貨」で「世界的に換金が可能」なものであるため、「中国が人民元を増刷すれば、グローバル市場へ流入し、あらゆる種類のリスク資産の価格を支えることになる」と主張した。

また、人民元の信用が潤沢にある場合には、ドルの信用と流動性に対する世界的な需要は減少するとヘイズ氏。ドルが世界最大の資金調達通貨であることを考慮すると、信用価格の下落によって、ビットコインや金など、供給が限定された資産は、対ドルで上昇することになると付け加えた。

香港の役割

ヘイズ氏は、中国が特別行政自治区と位置付ける香港について「世界資本市場への中国の窓口」とも指摘した。

香港は、仮想通貨・ブロックチェーンのハブとなることを明言しており、仮想通貨購入に関しては認可済みの取引所やブローカーも複数存在する。

中国はかつてビットコインマイニング(採掘)のシェアで世界一を誇った国であり、「沿岸部の裕福な中国人なら誰でも、ビットコインとその価値の保存手段の可能性を熟知している」と指摘。中国人はビットコインの誕生以来、投資に積極的だったと述べた。

そのため、「現金を中国本土から香港に合法的に送金する方法があれば、ビットコインは購入されるリスク資産の選択肢となるだろう」と、同氏は見ている。

金融市場の不確実性

ヘイズ氏は、来年の大統領選が終わるまで、バイデン政権は中国に対して友好的な態度を取らざるを得ないと予想している。しかし、米中の蜜月関係は長くは続かず、投票終了とともに米中両国の貿易や金融政策は変わると見ている。

「中国の信用拡大によって、悪影響を受けないチャンスは今だ」と同氏は語る。

私は今後も国債から仮想通貨に資金を移すつもりだ。なぜなら、中国のお金の輪転機がフル回転していることがデータで明らかになる前に参入したいからだ。

関連:「仮想通貨の強気相場は来年から」アーサー・ヘイズ氏予想

厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
04/01 火曜日
17:40
メタプラネット、ビットコインを696 BTC追加購入
メタプラネットが696BTCを追加取得した。キャッシュ担保付きプットオプションで第1四半期に7.7億円の収益を計上し、長期的なビットコイン蓄積と安定収益を同時に狙う戦略を公開した。
15:02
オリコン調査 ビットコイン取引所満足度ランキングbitbankが首位【現物取引】
オリコン顧客満足度調査2025で暗号資産取引所を徹底比較。現物取引ではbitbankが2年連続の総合1位を獲得し、手数料・システム安定性で3年連続首位となった。GMOコインはステーキング・レンディングで高評価。6,260人の利用者の声から見る信頼性の高い取引所選びに。
14:15
エックスモバイルがWeb3参入 暗号資産モバイルサービスを今年度中に開始
マジモバ・ホリエモバに続く展開 格安携帯電話サービスを提供するMVNO「エックスモバイル」は1日、暗号資産(仮想通貨)を含むWeb3事業への本格参入を発表した。今年度中に、ブロ…
13:45
テザー、1Qに8888BTC追加購入
ステーブルコイン最大手テザーが2025年第1四半期に約1,100億円相当のビットコインを追加購入。総保有量は92,647BTCとなり世界第6位のホルダーに。
13:10
イーサリアムL1の手数料収益が大幅減少 目標達成も課題浮上
仮想通貨イーサリアムのDencunアップグレード後、L1の手数料収益が大幅に低下。ガス代削減という目標は達成したものの、ETHのインフレ課題が浮上していることを解説する。
12:11
トランプ関税発表控え緊迫するビットコイン市場、ETF資金流入とマイニング課題の狭間で
4月2日のトランプ関税発表を控え、ビットコイン市場は複雑な状況に直面している。一方ではETFへの資金流入が9営業日連続で続き回復の兆しを見せる一方、マイニングコストは87,000ドルまで上昇。さらにハッシュレートは史上最高の8億5,000万TH/sを記録するという矛盾した状況だ。市場のリスク回避姿勢が強まる中、投資家とマイナーの動向から見える業界の今後を分析する。
11:25
ヘデラ関連企業ハッシュグラフ、企業向けネットワーク「HashSphere」発表
仮想通貨ヘデラ関連企業ハッシュグラフは、プライベートな許可型ネットワークHashSphereを発表。開発目的や想定するユースケース、今後の開発計画が明らかになった。
11:00
米上院議員、退職金での仮想通貨投資を可能にする『金融自由法案』を提出
米国のトミー・タバービル上院議員が退職金プランでの仮想通貨投資を許可する金融自由法案を提出。旧バイデン政権の規制に対抗し、トランプ大統領の仮想通貨支持政策を後押しする内容に。
10:10
REDXがBingXへの上場発表 モバイルサービス「REDX MOBILE」でユーティリティ拡張へ
ブロックチェーン×エンターテインメントを融合させたWeb3プロジェクト「REDX(レッドエックス)」は、2025年4月1日より、トークン還元型の次世代モバイルサービス「REDX…
10:00
トランプ大統領の仮想通貨活動に共和党内から異例の苦言
米下院金融サービス委員会のヒル委員長が、トランプ大統領の仮想通貨事業がステーブルコイン規制議論を複雑化させていると発言した。民主党からの批判を招いていることが背景だ。
08:40
トランプ家、ビットコインマイニング事業参入 Hut 8社と合弁会社『American Bitcoin』設立
Hut 8社と合弁会社『American Bitcoin』設立 米国の上場企業Hut 8(ハット・エイト)は、ドナルド・トランプ大統領の息子エリック・トランプ氏とドナルド・トラ…
08:01
ブラジル金融当局、主要年金基金の仮想通貨投資を全面禁止
ブラジル国家通貨評議会が年金事業体による仮想通貨投資を禁止。高リスクを理由に規制強化する一方、英国のカートライト社や米国複数州の年金基金はビットコイン投資を進めており、国際的な規制姿勢の違いが鮮明に。
07:30
ブラックロックCEOが見解、ビットコインが米ドルの支配的地位を奪うリスク
ブラックロックのCEOは、米国の債務が増加している現状に警鐘を鳴らし、債務を制御できなくなれば、ドルの準備通貨の地位が仮想通貨ビットコインのようなデジタル資産に奪われるリスクがあると指摘した。
07:00
ビットコイン、S&P500との相関性低下か クジラ数は3ヶ月ぶりの高水準
仮想通貨ビットコインはS&P500が下落する中でプラス推移し相関性の低下を示唆。1,000BTC以上保有のクジラウォレットは3月から11増加し1,991に到達。Cryptoquantアナリストは2020年の強気相場と類似したパターンを指摘した。
06:30
2880億円規模のビットコイン買い増し、ストラテジー社
米ストラテジー社は3月31日、22,048の仮想通貨ビットコインをさらに追加購入したことを公表した。今回の購入規模は2880億円相当のもので、このニュースが好感されビットコイン市場は一時83,757ドルまで反発。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧