全体の約7割が利益あり
暗号資産(仮想通貨)の会計・税務・データ管理サービスを提供している株式会社Aerial Partnersは30日、デジタルアセットの投資状況と確定申告に関するアンケート調査結果を公表した。
この調査によると、2023年に仮想通貨取引を行った投資家は、現物取引とPoS銘柄のステーキングを主に利用していることが判明。投資額は「50万円未満」が31%、「501万円以上」が27%で、二極化の傾向が明らかになった。回答者の約7割は2023年内に利益を得ており、確定申告の必要性が高まっている。
調査は2023年11月10日から16日まで実施され、メルマガ会員231名からオンラインで回答を得た。回答者の内訳は男性203名、女性24名、その他・未回答4名で、年代別には40代88名、50代60名、30代48名、60代以上29名、20代6名、10代0名となっている。
調査結果によると、回答者の約80%が2023年に暗号資産の取引を行ったと回答している。このうち、取引の主流は「現物取引」で、92%の回答者が実施している。また、「ステーキング取引」も52%の回答者に利用されており、これが次いで多い取引形態となった。
ステーキングは、暗号資産を保有し、それを使ってブロックチェーンの運用に貢献することで、報酬を受け取るシステムを指す。Aerial Partnersは、比較的新しい概念であるステーキングが、約半数の回答者が利用しているという結果は「非常に多いように感じられる」と指摘した。
ステーキングのメリットには、長期保有の暗号資産を預けるだけで受動的収入を得られる点があり、近年投資家の需要が高まっている。これに対処すべく、国内の仮想通貨交換業者間での競争が激化、サービスの質が高まっている。
例えば、SBI VCトレードは全9種類の仮想通貨ステーキングに対応、ロックアップ期間がなく「途中解約ができる」メリットで差別化を図る。
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確定申告未経験者も多数
2023年は年初からビットコイン(BTC)やアルトコインが大きく上昇するなどしたため、初めての「確定申告」に直面する利用者も少なくないと見られる。暗号資産取引の理解と対応の重要性が増している。
「Gtax」利用者の99.1%が確定申告の必要性を理解しているが、多くの声が不安を表明している。知識不足や税務署からの情報との差異、新しい取引形態への理解の難しさが課題として挙げられている。さらに、暗号資産税務に精通した税理士の不足も指摘されている。
日本においては、ステーキングからの報酬を含む仮想通貨の投資利益は「雑所得」として分類され、総合課税の対象となる。これは、投資による収益を給与やその他の所得と一緒に加算し、税額を算出する方式を指す。所得が増えるにつれて、税率は15%から55%の間で累進的に上昇する。また、ステーキングによる報酬については、それが付与された時点での市場価値を記録する必要がある。
Aerial Partnersによれば、「Gtax」は暗号資産の損益計算を自動化するツールであり、個人版と法人・個人事業主版が提供されている。NFT関連のデータ取り込みにも対応しており、初めての確定申告にも役立つという。
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2023年「暗号資産の投資状況と確定申告」に関する調査結果に関する詳細情報は以下のリンクで確認可能である: