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ETF承認期待高まる年末のビットコイン相場をプロが解説|寄稿:仮想NISHI

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

*本レポートは、暗号資産取引所SBI VCトレードのクリプトアナリストである仮想NISHI(@Nishi8maru)氏が、CoinPostに寄稿した記事です。

ビットコインマーケットレポート(12月28日~1月3日)

ビットコインは12月5日以降、価格が急騰した。12月下旬にかけては納税売り圧や年越しドル需要によりやや停滞した動きとなったものの、1月10日に申請の最終判断期限を迎えるARK Invest と21 Shares 等のETF 承認への期待が強く、依然として年初来最高値付近で推移している。(執筆時点でのビットコイン価格4万3千6百ドル付近)

関連:初歩から学ぶビットコインETF特集:投資のメリット・デメリット、米国株の買い方まで解説

ビットコインETF特集

足もと

ビットコインの成行注文のアクティブOI(未決済建玉)は高水準の状態が継続しており(下画像赤枠)、価格が乱高下しやすい状況にある。

また、ファンディングレートの上昇も踏まえると、ロングポジションが継続的に増加(下画像青枠)していることが伺える。

現物市場

成行売買を見ると、現物は継続的に買われ続けていること(下画像赤枠)が見受けられる。

デリバティブ市場

直近のデリバティブ市場の無期限先物は、現物より高い価格で推移しており、やや買われすぎとなっている(下画像赤枠)。

加えて12月29日にSQを迎える先物は、現物より高い状態にあり、短期的な足もとの需給は緩んでいると見受けられる(下画像青枠)。

オプション市場

現物渡しで取引されるオプション市場では、現在価格より高い価格帯である 5万ドルに建玉が集中(下画像赤枠)おり、そのなかでも1月26日権利行使日の建玉が増加していることから、オプション市場の参加者は短中期で上昇を予想していると考えられる。

加えて、直近でPCR レシオは急激に低下(下画像青枠)しており、市場参加者の態度は強気に変化していると捉えることができる。

先物市場

先物市場(CME)のOI は、価格が急騰した10月中旬以降増加基調が続いており(下画像赤矢印)、資金流入が続いていることが分かる。

内訳を見てみると、価格差益を狙う「Leveraged Funds」はショートポジションの割合が増えている(下画像青枠)。

外部環境

11月以降、米金利が上昇から低下に転じたタイミングで、ビットコインの上昇は加速していることがデータから見受けられる(下画像青枠)。

他アセットとの相関として、ゴールドとの相関が+0.8とかなり強いほか、12 月以降はS&P500(+0.78)など米株指数との相関も高まっている(下画像赤枠)。

オンチェーン環境

ハッシュレートは大きく低下しており、次回難易度予想は▲14.85%の易化予想。

直近のクリプト指標

◼️12月29日

ビットコインメジャーSQ

◼️1月2日

米国アメリカ・PMI(購買担当者景気指数)12月公表

総括

ビットコイン市場は、短期ではデリバディブ市場などにおいて、買いの過熱感がやや見受けられる。

ただし、年初来高値付近の水準で推移しているにもかかわらず、オプション市場では現在価格より15%程度高い5万ドルの建玉が増加しており、市場参加者はETF承認に向けて、上昇を予想していることが見受けられる。

画像出典:Tainoko Lab

寄稿者:仮想NISHI仮想NISHI
「暗号資産もSBI」を掲げる、暗号資産取引所SBI VCトレードのクリプトアナリスト。BTC Status Alert制作協力者、DECOCHARTの企画・監修者としても、日本の業界に必要な投資関連情報の配信に携わっている。
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