はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

韓国大手仮想通貨取引所Bithumbが396億円で買収される|アルトコインへの影響も考察

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

Bithumbが買収される、その重要性とは
シンガポールに拠点を置くブロックチェーン投資ファンドのBK Global社が韓国最大級の仮想通貨取引所Bithumbを約396億円で買収したと報じられた。現在Bithumbが仮想通貨マーケットの中での重要性とアルトコインへの影響の期待感を考察した。

Bithumbが買収される

シンガポールに拠点を置くブロックチェーン投資ファンドのBK Global社が韓国最大級の仮想通貨取引所Bithumbを約396億円で買収したことをNews.asia が報じた。

BK GroupはBithumbの最大出資者であったBTC Holdingsは同社の保有する76%の半分(38%)に1株分を足した所有権を買収した為、筆頭株主となった。

今年2月時点でのBithumbの調査において同取引所は約990億相当の査定を受けていた為、今回はそれより格安の買収となった。

BTC Korea Holdingの報告書によるとBithumbの売り上げ高は以下の通りを記録ている。

2018年、第1四半期…3030億ウォン(約300億円)

2018年、第2四半期…2180億ウォン(約216億円)

また、BK GroupのBithumb買収により、以前は5番目の株主だったKim Byung-gun氏が筆頭株主となる。

Kim氏はさらに買収後も今月初めに報道されたBithumbのDex版を香港で開始は変更しない意向を発表した。

BithumbのDex化は世界中のユーザーからの入出金をスムーズにするだけでなく、Bithumbで多く見られたハッキングへのリスク削減につながると期待を示した。

アマゾンやアリババのようなイーコマース企業による手数料の高騰は問題視されている。

ブロックチェーン技術に頼る送金システムはそのような手数料を抑えることができる。

bithumbがインデックスを公開

またBithumbは今週、独自の仮想通貨インデックス、BTCI(Bithumb Crypto Index)を発表し、2種類の新たな仮想通貨インデックスを公開した。

なお仮想通貨銘柄の動きを確認できるこの新たなインデックスは10秒毎にリアルタイムで更新され、Bithumb公式から確認できる。

出典:Bithumb

BTCIは投資家の皆様に市場全体の動きと流動性を一度で見るインジケーターを提供する為に作られました。

BTCIにはBTMI(Bithumb Market Index)とBTAI(Bithumb Altcoin Market Index)の2種類があります。

BTMIはBithumbで取り扱われている約50種類の仮想通貨銘柄を含んでいるが、BTAIはビットコイン以外のいわゆるアルトコインのみを含んでいるインデックス。

仮想通貨市場全体の動きを見たい場合はBTMIを、ビットコインを除いたアルトコイン相場の動きが見たい場合はBTAIを活用する目的で使い分ける事が可能。

Bithumbの重要性とは

韓国大手Bithumbは、これまで以下の3点の面で注目されてきた取引所だ。

1.ハッキング事件とその対応

2.独特な市場形成とその出来高

3.韓国プレミアム価格とその背景

独特な市場形成とその出来高

韓国仮想通貨取引所Bithumbは、韓国の中でUpbitと並び、最大手の取引所の一つだ。

韓国国内では昨年末のアルトコインバブルを牽引したアルトコイン先行の出来高となっており、世界がビットコイン主流で取引が行われる中で、アルトコインの出来高が常にビットコインより多いなど独特な市場を形成している。

その市場を支えているのがBithumbで、10月12日でもCoinMarketCapのデータで世界の出来高1位となるBinanceと並ぶ出来高を記録している。

出典:CoinMarketCap

出典:CoinMarketCap

韓国は出来高の独特な形成だけではなく、海外価格との乖離がある取引額(韓国プレミア:記事下部に詳細記載)で取引が行われているため、CoinMarketCapでは、一時的にBithumbの出来高が削除されている模様だ。

上記でも示されるように、モネロやZcashの出来高が上がっていることがわかる。

ハッキング事件とその対応

Bithumbは6月20日、被害額3000万ドル(33億円)に相当するハッキングと資金流出被害があったことを報告している。

当時世界世界最大級の出来高を誇っていたBithumbがハッキングを受けたことは大きなインパクトを与えた。

しかし、その対応は極めて早く、「損失は弊社が全額カバーし、他のすべてのアセットは現在コールドウォレットへと移行中」である旨をハッキング被害と同時に公開したことで、市場への影響が限定的にと留まった経緯がある。

特にアルトコインの取引が盛んで、出来高が高かった背景から、取引されるアルトコインへの影響が懸念されたため、ハッキングこそされたものの、その対応の早さが評価されたことになる。

しかし、それ以降特定通貨の出金が制限するなど、ハッキングの影響が違う形で出ており、次項に記載するプレミアム価格へと発展することになる。

韓国プレミアム価格とその背景

以前より韓国の盛り上がりが加速度的に上がっていることで、韓国のプレミア価格を形成していたが、取引BOTや世界的なアービトラージが盛んになることで価格乖離が収束した経緯がある。

しかし、ハッキングを経て出金が停止する通貨が出て来たことや、韓国のAML規制強化により国外へのフィアット出金が厳しくなったことを受け、このアービトラージの環境が崩れ再度韓国プレミア価格が再燃している。

ある意味国外と隔離された環境下での取引になるため、その価格が直接的に世界のアルトコイン価格に影響を及ぼすことはないが、出来高が減少している現在、韓国の盛り上がりが加速度的に上昇することで、 世界の仮想通貨市場の盛り上がりを牽引する可能性は十分にあるだろう。

Bithumb DEXのアルトコインに良い影響も期待

Bithumbが発表を行なった分散型取引所、Bithumb DEX。

DEXの経験があるOne Root Network(RNT)の支援を受けて開発し、海外ユーザーへターゲットを広げる目的で導入される予定だ。

注目は取引が可能なアルトコインとなるが、韓国で豊富なアルトコインの取引をサポートする取引所が出すことで、その銘柄の種類にも注目が集まるだろう。

また、 ある意味で孤立した韓国とグローバルマーケットとの橋渡し的な役割も期待さえている。 この導入がアルトコイン市場にいい影響を与えることも期待したい状況だ。

CoinPostの関連記事

世界最大手の韓国取引所Bithumbがハッキングされる|被害額33億円相当
世界最大手の仮想通貨取引所である韓国のBithumbが、ハッキングを受けたことを公表しました。その被害額は3000万ドル(約33億円)にものぼります。
【速報】韓国公式発表:仮想通貨「ICO」が合法かどうかの可否判断を11月中に
韓国政府のトップレベルの責任者は、10月末に提出される調査結果に基づき、11月に再び国内でICOを認可するかどうかの決定を下すと公式に述べた。
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/24 月曜日
17:50
ブラックロック、ビットコイン投資の本質は「デジタルゴールド」 機関投資家が重視する“真の価値”とは?
世界最大の資産運用会社ブラックロックのデジタル資産部門責任者が、機関投資家がビットコインに投資する理由を解説した。「デジタルゴールド」としての価値保存機能が重視される一方、決済手段としての利用は依然投機的との見方を示した。
11:47
ソラナのインフレ率を下げる改善提案 今後6年で2,230万SOLの発行量削減見込む
仮想通貨ソラナのコミュニティがインフレ減少率を引き上げる改善提案を公開した。目標インフレ率への到達が6年から3年に短縮する見込みだ。
10:25
「仮想通貨市場の弱体化、背景にマーケットメーカーの機能不全」トム・リーが指摘
ビットマイン会長が仮想通貨市場の下落が続いている要因を分析した。10月10日の清算イベントがマーケットメーカーを機能不全にしていると見解を示している。
11/23 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、ヴィタリック紹介のイーサリアム新ツールやXRPのステーキング導入案など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナなど主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:30
ビットコイン売られ過ぎでも反転せず、12月FOMCの据え置きが現実味を増す|bitbankアナリスト寄稿
今週のBTC対円相場は1400万円割れまで下落。ヌビディア好決算後も1400万円割れが続き、米雇用統計の強弱まちまちな内容が見通し悪化を助長。12月FOMCでの金利据え置き観測が強まる。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|金融庁の暗号資産規制方針に高い関心
今週は、金融庁の仮想通貨規制方針、ビットコイン採掘割合の95%到達、ビットコインとイーサリアムの市況分析に関する記事が関心を集めた。
11/22 土曜日
13:45
ANAPホールディングス、企業向けビットコイン戦略支援「ビットコイン道場」を開始
ANAPホールディングスが企業のビットコイン活用を支援する継続型プログラム「ANAPビットコイン道場」の提供を開始した。会計や税務などの実務を専門家が包括的にサポートし、参加企業がコミュニティ形式で課題解決に取り組む仕組みを提供する。
13:02
コンヴァノがビットコイン戦略から本業回帰、AI・ヘルスケア事業に注力へ
コンヴァノが仮想通貨ビットコインを最大約2万BTC取得する計画を取り下げ、成長中の事業へ軸足を移す。業績予想を上方修正しており本業成長を重視する戦略転換となる。
10:55
米当局がビットメイン製品を国家安全保障リスクで調査、トランプ関連企業も1万6000台使用
米国土安全保障省が中国メーカーのビットメインを調査し、機器がスパイ活動や電力網破壊に使用される可能性を指摘。トランプ大統領の息子たちの会社アメリカン・ビットコインも1万6000台を購入した。
10:05
コインベース、ソラナのミームコイン取引所「ベクター」を買収
コインベースがソラナ基盤SocialFiプラットフォーム「ベクター・ファン」を買収すると発表した。年内に取引完了予定で、ソラナエコシステムへの参入を拡大し、すべてを取引できる取引所の構築を目指す。
09:35
ベセント米財務長官、ビットコインバーにサプライズ訪問 仮想通貨業界への影響は
スコット・ベセント米財務長官がビットコインバー「Pubkey DC」を訪問し、仮想通貨コミュニティで話題になっている。業界関係者の反応と今後の影響を解説する。
08:25
NYSEがグレースケールのXRPとドージコインETF承認、25日上場予定
NYSEがグレースケールのドージコインとXRP ETFの上場を承認し、11月25日に取引を開始する。今週はビットワイズのXRP ETFやフィデリティのソラナETFも上場し、アルトコインETF市場が急拡大している。
07:45
「仮想通貨財務企業などの上場後の事業の大幅変更について対応を考える必要」JPXのCEO
日本取引所グループの山道CEOは、ビットコインなどを保有する仮想通貨財務企業への規制強化は現時点では検討していないと説明。一方で、事業の大幅変更については対応を考える必要があるとも述べている。
07:05
個人マイナーがビットコイン採掘に成功、1億8000万分の1の確率を克服
極めて小規模な個人マイナーがわずか6TH/sのパワーでビットコインブロックの採掘に成功し、約26万5000ドル相当を獲得した。確率は1億8000万分の1で、近年最も幸運なソロ採掘となった。
06:25
トム・リー率いるビットマイン、初の配当実施もイーサリアム保有の含み損は6250億円超 
イーサリアム最大の企業保有者ビットマイン・イマージョン・テクノロジーズが11月21日、2025年8月期通期で純利益3億2816万ドルを計上し、大手仮想通貨企業として初めて配当を実施すると発表した。しかしイーサリアム価格下落で含み損は40億ドル超に達している。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧