CoinPostで今最も読まれています

ゴールドマン・サックスの大口顧客、仮想通貨市場への関心強める

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ヘッジファンドの関心が高まる

ブルームバーグの報道によると、米大手投資銀行ゴールドマン・サックスの大口顧客が暗号資産(仮想通貨)への関与を高めている。同行のデジタル資産部門でアジア太平洋地域のトップを務めるマックス・ミントン氏がインタビューで明らかにした。

ビットコイン(BTC)現物ETFの承認がきっかけとなり、年初から仮想通貨に対する顧客の関心が明らかに高まったとミントン氏。

その大部分は主に伝統的なヘッジファンドからの需要だと指摘した。一方、同行は資産運用会社、銀行、一部のデジタル資産会社など「より幅広い顧客層」にもサービスを拡大しつつあるという。

同氏によると、顧客は方向性のあるトレード、利回りの向上、ヘッジといった目的で仮想通貨デリバティブを利用。現在、ビットコイン関連商品が顧客の関心の大半を占めているが、 イーサリアム(ETH)現物ETFの承認如何によって、イーサリアム関連商品への関心が変化する可能性もあると述べた。

ビットコインETFとは

ビットコインを投資対象に含んだ上場投資信託(Exchange Traded Fund)のこと。投資信託とは、投資家から集めたお金を1つの資金としてまとめ、株式や債券などに投資して運用される金融商品。運用成果が投資家それぞれの投資額に応じて分配される仕組みになっている。投資信託の中でもETFは証券取引所に上場しているため、株式と同様に売買ができる。

▶️仮想通貨用語集

機関投資家の参入

ゴールドマン・サックスのデジタル資産担当責任者であるマシュー・マクダーモット氏は19日、現在の仮想通貨の価格動向は、依然として個人投資家が主導しているが、金融機関など機関投資家の参入も見られるようになったと述べた。

今、投資意欲が明らかに変容しているのが見て取れる

昨年は厳しい1年だったが、今年に入り顧客の種類だけではなく、取引量にも大きな変化が見られるとマクダーモット氏は指摘。ビットコイン現物ETFが「心理的変化」を促したことがその要因であると見ている。

同氏は昨年末、ビットコインETFの承認により、仮想通貨に対する機関投資家の関心が高まると述べる一方、変革は急速に起こるのではなく、時間をかけて徐々に状況が変化していくとの見解を示していた。

ゴールドマン・サックスは現物資産のトークン化にも積極的に取り組んでおり、昨年1月、Digital Asset社と共同でプライバシー保護を可能にするトークン化プラットフォーム「GS DAP」をローンチした。

マクダーモット氏は、トークン化のユースケースについて大きな期待を寄せている。

時が経てば、より多くの資産クラスがトークン化され、実際にある程度の規模を持つようになると思う。おそらく1〜2年先の話になるかもしれない。

関連:ゴールドマン・サックス役員「ビットコイン現物ETFは機関投資家の仮想通貨関心を高める」

トークン化の実証実験が成功

ゴールドマン・サックスを含む大手金融機関が参加する機関向けブロックチェーンネットワーク「Canton Network(カントンネットワーク)」は12日、現実資産(RWA)トークン化の包括的な実証実験を行ったと発表した。

この実証実験には、資産運用会社15社、銀行13行、カストディアン4社、取引所3社、金融市場インフラプロバイダー 1社が模擬取引やデモンストレーションに参加。4日間にわたって、トークン化された証券、マネー マーケット ファンド、預金を交換するために、参加者は提供された22の分散型アプリを使い、カントンネットワークのテストネットを介して相互運用に成功した。

このシミュレーション取引で、資産を安全に移動するための規制上の要件を遵守しつつ、取引相手システム間でリアルタイム決済と即時のデータ整合が行えることが実証された。

RWAとは

「Real World Asset(現実資産)」の略。ブロックチェーン上でトークン化されるRWAには不動産、アート作品、トレーディングカード等の実物資産、株や債権等の有価証券などが含まれる。

▶️仮想通貨用語集

関連:ゴールドマン・サックスら大手金融、ブロックチェーンで資産トークン化を実証

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
04/27 土曜日
17:20
機関投資家のDeFiリスク管理を強化、Fireblocksの新セキュリティ機能
FireblocksがDeFi製品にdApp ProtectionとTransaction Simulationを追加。リアルタイム脅威検知と安全なトランザクション実現で、機関投資家のオンチェーン活動をサポート。
13:00
BAYCで知られるYuga Labs、事業再編でチームメンバー削減 
Yuga Labsは、事業再編の一環としてチームメンバーの一部を削減した。「より小規模で機敏でクリプト・ネイティブなチーム」にする意向だ。
10:30
米国で仮想通貨発行の推奨事項5ヶ条、a16z明かす
大手ベンチャーキャピタルa16zは、米国で仮想通貨トークンを発行する際の推奨事項を挙げた。特に証券性など米SECをめぐる対処を中心としている。
09:30
ビットコインRunesデビュー1週間、200億円以上の手数料生み出す
手数料については、ミーム仮想通貨取引への高い需要が原因で、4月初めの5ドルから平均40ドルまで高騰している。ビットコインのマイニング報酬が半減し、収益が大幅に減少する見通しとなっていた採掘業者にとっては朗報だ。
08:00
半減期後のBTCのリターン、Nansen主席アナリストが分析
半減期後の仮想通貨ビットコインのリターンを、ブロックチェーン分析企業Nansenの主席リサーチアナリストが分析。半減期後250日までが最もリターンが高いという。
07:30
円安158円台に、米ハイテク株高 来週FOMC金利発表|金融短観
本日の米国株指数は反発。エヌビディアやアルファベットなど大手IT株がけん引役となった。前日発表の米1-3月期GDPは予想を下回って悪材料となっていたが、昨夜発表の米3月PCEデフレーターはほぼ予想通りだった。
05:55
パンテラ、FTXの仮想通貨ソラナを追加取得
FTX破産財団はこれまですでにロックアップされた仮想通貨SOLの約3分の2を手放した。その多くは4年後に完全にアンロックされる見込みだ。
04/26 金曜日
14:22
「ミームコインは危険なカジノのよう」米アンドリーセン・ホロウィッツCTOが警鐘鳴らす
米大手VCアンドリーセン・ホロウィッツの エディ・ラザリン最高技術責任者は、ミームコインを「危険なカジノ」に例え、仮想通貨エコシステムから「本物の起業家」を遠ざける可能性があると主張した。
14:00
米FBI、マネロン防止ルール非遵守の仮想通貨サービスに注意喚起
米連邦捜査局は、マネーロンダリング防止基準を遵守していない仮想通貨送金サービスを利用しないよう、アメリカ国民に対して呼びかけた。
12:55
BTC半減期後に最初に採掘されたSatoshi、3億円超で落札
仮想通貨ビットコインの半減期後に最初に採掘されたSatoshiがオークションで3億円超で落札。Ordinalsの誕生によって、今はレア度の高いSatoshiに需要が生まれている。
12:32
ビットコインの反騰失速、ブラックロックのETF(IBIT)への資金流入が初めて途絶える
暗号資産(仮想通貨)市場では、自律反発のビットコインが日足50SMAを抜けられず再反落。ブラックロックのビットコインETF「IBIT」への資金流入は、ローンチ後71日間で初めて途絶えた。
10:15
著名な「Buy Bitcoin」のサイン、1.6億円で落札
「Buy Bitcoin」と書かれた著名な法律用箋が、オークションで1.6億円で落札された。仮想通貨ビットコインで入札され、正確な落札価格は16BTCである。
09:40
フランクリン・テンプルトンの600億円規模「BENJI」トークン、P2P送信可能に
米大手資産運用企業フランクリン・テンプルトンは、米国政府マネーのトークン化ファンドFOBXXで資産のピアツーピア送信を可能にしたと発表した。
08:30
強気相場継続の兆しか? パンテラが新たな仮想通貨ファンドで1500億円以上調達計画
2024年の仮想通貨相場感が2023年から好転しておりVCの調達案件も着実に増えている状況だ。昨日、野村グループのLaser Digitalが主導するラウンドで、zkSync Era基盤のWeb3ゲーム開発会社Tevaeraは500万ドルを調達した。
07:35
ETHの証券性巡りConsensysがSECを提訴
仮想通貨イーサリアムは証券ではないとの判断などを裁判所に要請するため、 Consensysが米SECを提訴。同社は事前にウェルズ通知を受け取っていた。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア