現在のトランザクション失敗回数を軽減
ソラナブロックチェーンは15日、最近のネットワーク渋滞を軽減するための新たなパッチをリリースした。
二週間前から、ソラナは「Ore(オーア)」採掘プログラムの開始やミームコイン取引への高い需要を受けてトランザクション処理速度(TPS)が低下し、ピーク時には約75%の取引がバリデータに提出される前に「失敗(フェイル)」することが確認されていた。
そして先週9日、問題解決に向けた「適時投票クレジット」という提案が提出されバリデータのガバナンスにより承認された経緯がある。
今回正式にリリースされたのは、「v1.17.31」バージョンパッチで、複数のアップデートにおける最初のものとなる。このパッチには、データパケットの処理方法と最適化の改善、特定のノードをその利害関係に基づいて分類する方法の変更、システムのローカルテスト環境におけるデフォルト設定の更新などが含まれている。
主な変更点は以下の数点となった。
- ステイクされたパケットとステイクされていないパケットのダウン/スロットルを表示
- QUIC:smallvecを使用してチャンクを集約し、パケットごとに1アロックを節約
- BankingStage転送フィルター
- ステイクされたノードの100msあたりの最小ストリームを厳格化
- Streamer QOSで超低ステークをアンステークとして扱うように変更
- LocalClusterのデフォルトステークドクライアント
ソラナのフェイル(トランザクション失敗)とは、スマートコントラクトが、ソラナネットワークに正常に送信されたにもかかわらず、特定のトランザクションを「不正なリクエスト」としてフラグを立てたことを指す。今回のパッチでは、より大きなSOLステイクを持つバリデーターからのトランザクション処理を優先し、最終的にトランザクションが確認されるノードリーダーへと導くという仕組みとなる。
さらに、ソラナのバリデータクライアントチーム「Anza」は、次なる「v1.18」でさらなる機能強化が行われると明かした。先週金曜日、Anzaはv1.18.11の混雑修正案をdevnetで公開し、テストネットのバリデーターにその実装と効果分析の支援を求めていた。
Anzaによると、今月中に予定されているv1.18のアップデートでは、トランザクションのスケジューリングがより決定論的になり、処理の合理化とボトルネックの抑制を目指すという。