欧州とラテンアメリカで開始
金融大手マスターカードは、ヨーロッパとラテンアメリカで仮想通貨ユーザー向けのP2Pプラットフォームを立ち上げた。
従来の仮想通貨送金と違って、「仮想通貨のユーザーは初めて、一般的に長くて複雑なブロックチェーンのアドレスではなく、Mastercard Crypto Credentialのエイリアス(あだ名)を使用して送受信できるようになる」という。
このサービスは、アルゼンチン、ブラジル、チリ、フランス、グアテマラ、メキシコ、パナマ、パラグアイ、ペルー、ポルトガル、スペイン、スイス、ウルグアイのユーザーに対応。
試験運用中のMastercard Crypto Credentialネットワークは、Bit2Me、Lirium、Mercadoのビットコイン取引所での取引をサポートし、クロスボーダー決済を可能にする。
Mastercard Crypto Credentialのエイリアスとは、仮想通貨ウォレットのショートハンドラベルで、イーサリアムネームサービス(ENS)が提供するものとよく似たバニティアドレスのことだ。
Mastercard Crypto Credentialは、ブロックチェーンネットワークを使用した消費者と企業間のやり取りを検証、利用者が一連の検証基準を満たしたことを保証し、受信者のウォレットが転送された資産をサポートしていることを確認する役割を持つという。
マスターカードのラテンアメリカ・カリブ海地域のプロダクト・エンジニアリング担当エグゼクティブVPであるWalter Pimenta氏は発表で「ラテンアメリカをはじめ世界中でブロックチェーンや仮想通貨への関心が高まり続ける中、パブリック・ブロックチェーン・ネットワークを通じて信頼性と検証性の高いやり取りを提供し続けることが不可欠だ」と述べている。
マスターカードは2023年から仮想通貨事業にも力を入れ始めた。3月にはMetaMaskと提携し、完全なオンチェーン決済カードをローンチすることが報じられた。
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