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元米大統領候補ロン・ポール氏「仮想通貨に対する税金は免除されるべき」|各国の仮想通貨税金体制の現状

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ロン・ポール元下院議員が連邦準備銀行を批判
元共和党所属の米国下院議員で、2008年には大統領選挙で立候補したRon Paul氏が仮想通貨の税金に対する課税体制に対する反論を展開した。
3大金融国家の仮想通貨に対する税金体制
主要先進国と称されるアメリカ、イギリスと日本の仮想通貨に対する課税方針をまとめた。アメリカでは難解なプロセス、日本では最大で税率が55%課されているが、イギリスにおける規制方針が未だ明確化されていない。

ロン・ポール氏|仮想通貨の取引を税金から免除すべき

元共和党所属の米国下院議員で、リバタリアン(自由至上主義者)の先鋒として、アメリカで幅広い支持層を持つ、Ron Paul氏(以下、ロン・ポール氏と表記)が、「平和と繁栄のためのロン・ポール研究所」プロジェクトに寄稿した記事で、仮想通貨保有及び取引に対する、キャピタルゲイン課税をはじめとする徴税は免除されるべきだと述べた。

ロン・ポール氏は、1970年代より、米国の連邦準備制度 (以下、FED)の欠陥や問題について指摘を繰り返してきており、2008年から2012年の大統領選では、スローガンとしても使われた、”End the FED” の著作 ( 邦題「ロン・ポールの連邦準備銀行を廃止せよ」) でも知られている。

10月29日に公開された「トランプ(大統領)が正しい、FEDが、まともじゃない」と題した記事では、米連邦準備理事会(FRB)の金利引き上げの決定を痛烈に批判した。

出典:Ron Paul Institute

ロン・ポール氏は、歴史的に比較的安定した「市場通貨」としての役割を果たしてきた、金や銀などの貴金属の主要な価値は、正確にお金の「真の価格」=金利を反映することだが、中央銀行の金利操作と政府により作り出された「法定通貨」は、安定性を著しく欠いていると述べている。

ポール氏によると、中央銀行は、金利をコントロールすることで、経済をコントロールしようと試み、常に通貨供給量の増減を行っているが、この行為は「繁栄の錯覚」を引き起こし、個人が市場状況を間違えて判断し、資産の割り当てを誤まることにつながると、主張している。

そして、現実が、FEDが創り出した「幻想」に追いついた時に起こるのは、景気後退や、さらに酷い状況であり、FEDは、にわか景気と不景気の循環を振り出しに戻って繰り返すことになると批判している。

お金を創り出し、金利を操作するという行為は、まさに市場を歪めることにつながり、 次なる「FEDが作り出す」景気後退が起こるのは近いだろうと、ロン・ポール氏は述べ、今度は法定通貨の終焉に繋がるような、大きな破壊的状況になるかもしれないと、警告している。

そのような状況を回避する唯一の方法は、連邦議会にこの様な金銭的狂気を終わらせるよう、圧力をかけることであると主張して、具体的には、次の様な段階を踏むべきだと結んでいる。

  • 連邦準備理事会監査法案を通すこと
  • 人々が代替通貨を使用できるようにすること
  • 貴金属および仮想通貨のすべての取引をキャピタルゲイン税およびその他の税金から免除すること

各国の仮想通貨に対する税金体制

アメリカ

現在アメリカの国税庁にあたるIRSは、仮想通貨を「資産」、または場合によっては、従来の株式に類似する資産クラスとみなしており、現行の仮想通貨からのキャピタルゲインに対する税金申告は、非常に複雑なプロセスとなっている。

正確な申告をするためには、仮想通貨保有者は、各自のウォレットと取引を行った取引所の全てのトランザクションを調べなくてはならないという、非常に面倒なプロセスであり、現実的ではないとの見方もある。

イギリス

一方、イギリスでは、今年4月に結成された英政府の財務省と金融行動監督機構、ならびに、中央銀行であるイングランド銀行の三機関から構成される「暗号資産タスクフォース」が最終報告書を提出した。

ここ数ヶ月内に納税者のための仮想通貨税に関するガイドラインが更新されることや仮想通貨およびDLT(分散台帳技術)に対する政府の規制方針について触れられている。

出典:Cryptoassets Taskforce:

結論として「暗号資産タスクフォース」は分散台帳技術を金融サービスやその他の分野で大きなメリットを持つとして、発展と開発を促していく方針を示した。

約半年かけて行われた3機関の調査の結果、以下の項目に同意した。

  • 仮想通貨の所有に伴うリスク軽減
  • 仮想通貨の犯罪利用防止
  • 英国内での仮想通貨関連事業の責任ある発展を促進

金融大国であるイギリスは仮想通貨に対する規制体制を決めていなかった為、今回の調査結果をきっかけにどのような規制が整備されていくが英国政府の動向が気になるところだ。

この報告書の範囲外ではあるとしながらも、「英国財務省は英国歳入関税局と緊密に協力して、暗号資産によって生み出された税務問題を検討している」と述べられている。

日本

翻って、日本では、2017年4月に施行された改正資金決済法により、仮想通貨は「通貨」として定義されている。

そのため、仮想通貨取引による利益の所得区分は「雑所得」に振り分けられ、最大で所得税45%、住民税10%の55%という、極めて高い税率が課せられている。

さらに、10月29日の日経新聞の報道によると、財務省は、仮想通貨取引に関して、煩雑な手続きを簡略化することなどにより、所得税の課税逃れを防ぐ対策を強化する方針を表明している。

最大55%という、仮想通貨に対する非常に高い税率は、「国民にとって懲罰的な税制だ」として、財政金融委員会では、税制改革を求める議論も藤巻健史参議院議員などから出されている。

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