はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

ビットコイン大口売りの圧力続く中、上場投資商品で押し目買いの機運高まる

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
※このページには広告・PRが含まれます

マクロ経済と金融市場

8日の米NY株式市場は、ダウ平均株価は前日比31ドル安の39,344ドル、ナスダック指数は50.9ポイント(0.28%)高の18,403で取引を終えた。

東京株式市場では、日経平均株価(前引け)は、前日比606円(1.49%)高の41,386円と続伸した。

仮想通貨市況

暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン(BTC)は前日比3.6%高の1BTC=57,167ドルに。

BTC/USD日足

データ分析企業CryptoQuantの認定アナリストであるMignolet氏は、オンチェーンデータのSOPRを根拠にビットコイン(BTC)は底値に近づいていると指摘した。

短期保有者が損切りしていることを示唆しており、底打ち反転した23年9月同様の水準にあたるという。

SOPRは、特定の期間内で売却されたコインの平均利益率を示す指標で、値が1.0を超える場合は売却時に利益が出ていることを意味し、1.0未満の場合は損失が出ていることを意味する。

アーカム・インテリジェンスのデータによると、ドイツ政府は24時間で過去最大規模の9億5000万ドル相当のビットコイン(BTC)を売却した。

足元のビットコイン相場では、マウントゴックス(Mt.Gox)の債権者売りを含め、今後数か月にわたって数十億ドルの売り圧力が生じるのではないかとの見方がある。その一方、ドイツ政府のウォレットに残存するBTCは当初の半分以下の35,400BTC(20億4000万ドル)まで減少したものと見られ、売り圧力は次第に和らいでいくことが予想される。

Arkham Intelligence

ドイツ政府は6月19日以降、違法取引の犯罪収益として押収した多額のビットコイン(BTC)の売却に踏み切っていた。

関連:ビットコイン続落で2週連続陰線、市場から警戒される3つの下落要因は?

関連:ビットコインの買い方|投資メリットやリスク、おすすめ取引所は?

機関投資家は押し目買いか

なお、資産運用会社CoinSharesの週次レポートによれば、先週の上場投資商品(ETP)には4億4,100万ドルの流入がみられ、内ビットコイン(BTC)は3億9,800万ドルだった。

CoinShares

CoinSharesの調査責任者であるジェームズ・バターフィル氏はこの点について、マウントゴックス(Mt.Gox)債権者への弁済売りやドイツ政府の売り圧力懸念は、機関投資家には押し目買いの好機とみられているとの見方を示した。

なお、アルトコインの金融商品の中で最も注目されたのはソラナ(SOL)だった。資産運用大手VanEckや21Sharesの現物ETF(上場投資信託)申請に伴い、先週は1,600万ドルの流入があった。年初来の純流入額は5,700万ドルとなり、「フローの観点から最も好調なアルトコイン」と評している。

複数の反転シグナル

相場の過熱感を示すRSI(相対力指数)などのオシレーターは売られすぎ水準を示唆するなど、足元では相場の反転シグナルも確認できる。

投資家心理を表すCrypto Fear and Greed Index(仮想通貨市場の恐怖・欲望指数)は、恐怖水準の27を示した。先月は楽観水準の75、先週は中立水準の51だったことから、センチメントがかなりの速さで“総悲観”に傾き始めたことがわかる。

Crypto Fear and Greed Index

また、デリバティブ市場のデータ8日の先物市場で2.1億ドル規模のショートポジションがロスカット(強制清算)された。さらなる下落を見込んだショートポジションが膨らみ、反発の際にショートスクイーズが発生したことを意味する。

Coinglass

3つ目のシグナルは、相場に直結するマイナー動向だ。

例えばハッシュリボン(Hash Ribbons)は、中小規模のビットコインマイナー(採掘業者)がマイニング活動を停止するなど“降参”水準に達することで、価格の底を示す可能性があることに基づいている。

マイナーの降伏プロセスには時間を要するため、マイナーが保有するビットコイン準備金の売却を終えた後、数日から数週間にわたってハッシュリボン点灯の買いシグナルが発生する傾向にある。

マイナー売りやマウントゴックス債権者売り、ドイツ・アメリカ両政府のビットコイン売却など断続的な大口売り圧力が残っていることもあり、①、②のサポートライン(下値支持線)を意識せざるを得ないとの見方がある。

その一方、今年3月に記録した過去最高値からのドローダウンは-27.5%に達しており、強気トレンドの最中における過去の相場サイクルを踏まえると、すでに十分な調整幅に達したと言えよう。

BTC/USD週足

専門家予想によれば近日中に控えるイーサリアムETF(上場投資信託)の上場承認のほか、暗号資産の規制関連政策が議題の一つに挙がる米大統領選挙や米SEC(証券取引委員会)を巡る裁判、そしてFRB(米連邦準備制度)の金融政策(利下げ開始)の行方が、当面の転機となりそうだ。

リスク回避で持ち高調整に動いた市場参加者は、買い戻しのタイミングを注視しているものと見られる。

関連:米共和党が正式に仮想通貨を支持、トランプ氏の発言を裏付け

関連:ステーキングや積み立てサービスに優位性、仮想通貨取引所「SBI VCトレード」のメリットを解説

ソラナ(SOL)上場の国内取引所

過去に掲載したマーケットレポート一覧はこちら

本記事は企業の出資による記事広告やアフィリエイト広告を含みます。CoinPostは掲載内容や製品の品質や性能を保証するものではありません。サービス利用やお問い合わせは、直接サービス提供会社へご連絡ください。CoinPostは、本記事の内容やそれを参考にした行動による損害や損失について、直接的・間接的な責任を負いません。ユーザーの皆さまが本稿に関連した行動をとる際には、ご自身で調査し、自己責任で行ってください。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/18 火曜日
18:06
トランプ一族、世界初のトークン化ホテル開発プロジェクト参画を発表
トランプ・オーガニゼーションとDAR Globalが世界初のトークン化ホテル開発をモルディブで発表。ブロックチェーン技術を活用した新たな不動産投資モデルとして注目される。
18:03
Aave、米国で高利回り貯蓄アプリ「Aave App」開始へ 銀行入金・残高保護に対応
DeFi大手Aaveが一般ユーザー向け貯蓄アプリ「Aave App」を米国で提供開始予定。最大100万ドルの残高保護、自動積立機能など、従来の銀行預金(平均0.4%)を上回る利便性を提供する。
17:00
金商法移行で暗号資産市場はどう変わる? JVCEA小田会長が業界の懸念に回答|独自取材
暗号資産の金商法移行が最終局面を迎える中、日本暗号資産取引業協会(JVCEA)の小田玄紀代表理事がCoinPostの独自取材に応じた。開示規制は分散性の高い銘柄を対象外とし、取扱銘柄の大幅減少は想定されていないと明言。規制の枠組みを理解した上での革新を呼びかけた。分離課税実現には金商法移行が必要条件の一つであり、多くの政党が前向きに検討していると認識を示した。
16:23
マウントゴックス、ビットコイン1万BTCを動かす 弁済に進展か
破綻した暗号資産取引所マウントゴックスが11月18日、約1万608BTC(約1,470億円相当)を移動した。過去の大規模移動が債権者返済に先立って実施されてきた経緯から、今回も返済準備の可能性が指摘されている。同社は2024年7月から返済を開始しており、現在も約3万4,689BTCが未配布となっている。
14:54
暗号学者アダム・バック、ビットコインの現実的な量子リスクは最短でも20年後 「備えは十分可能」
暗号学者アダム・バック氏が量子コンピュータによる脅威について「20-40年は安全」との見解を示した。一方、専門家の間では5-10年以内のリスクを指摘する声もある。
13:40
エルサルバドル、下落局面で約155億円相当のビットコイン押し目買い 保有高は7474BTC
エルサルバドル政府が市場下落局面で約155億円相当のビットコインを追加購入し、保有高は7474BTCに達した。2025年1月に法定通貨地位を撤廃したものの、ブケレ政権は戦略的準備資産としての蓄積を継続している。
13:25
ヴィタリック、イーサリアムのプライバシー保護ツール「Kohaku」を紹介
仮想通貨イーサリアムのブテリン共同創設者がプライバシー保護ツール「Kohaku」を新たに紹介した。Railgun連携やゼロ知識証明で匿名性を強化する開発ロードマップを解説する。
13:10
CZ氏、6650億円の罰金返還なら米国に再投資と言及
バイナンス創業者CZ氏が米司法省への約6650億円の罰金返還時に米国再投資を表明。トランプ大統領からの恩赦後、民主党議員からの腐敗疑惑批判に対し、感謝と慎重さのバランスを強調した発言として注目される。
11:25
伝説投資家ドラッケンミラー、ブロックチェーン融資企業フィギュアの株式を120億円相当取得
フィギュア株価上昇 米ウォール街の伝説的なヘッジファンドマネージャーであるスタンリー・ドラッケンミラー氏が運営するデュケイン・キャピタルは11月15日、第3四半期の13F報告書…
10:55
ソラナ保有企業フォワード、367億円相当SOLをコインベースへ入金 警戒高まる
仮想通貨ソラナを財務資産として保有するナスダック上場のフォワード・インダストリーズが約367億円相当のSOLをコインベース・プライムに移動させた。売却か社内再編成かは不明だ。
09:50
「ビットコイン下落の背景は米ドル流動性低下」アーサー・ヘイズが年末までの市場予想
アーサー・ヘイズ氏が仮想通貨ビットコイン下落の原因を米ドル流動性縮小と分析した。ETF資金流出の背景や今後の下落および急騰シナリオを解説している。
09:30
自称「IQ276」のキム・ヨンフン、BTCは今後45日間で22万ドルまで上昇すると予想
自称IQ276のキム・ヨンフン氏は、仮想通貨ビットコインの価格は今後45日間で22万ドルに到達すると予想。明確な根拠は示していないが、世界最高のIQ記録保持者として価格を予想すると主張した。
09:20
Cboeが無期限型ビットコイン・イーサリアム先物を12月15日に開始、米国規制下で提供
Cboeが仮想通貨ビットコインとイーサリアムの無期限先物取引を12月15日に開始する。米国規制下でポジションのロールオーバーを不要にする。
08:15
米政権、海外仮想通貨口座の税務報告規則を審査中
米ホワイトハウスが海外仮想通貨口座に関する税務報告規則案の審査を開始した。国際的な仮想通貨資産報告枠組みCARFへの参加を実現し、租税回避を取り締まる狙いだ。
07:45
グレースケールのドージコインETF、11月24日取引開始見通し 新たなソラナETFも上場
グレースケールのドージコインETFが11月24日にも取引開始となる見通しだ。ヴァンエックは17日にソラナETFの提供を開始した。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧