はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

AILayerとは|AIとWeb3を融合するAI駆動のビットコインLayer 2ソリューション

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

AILayerは、AI駆動のモジュラー構造で設計され、EVM互換性のあるビットコイン(BTC)のLayer 2ソリューションです。ビットコインのLayer1とLayer2間のアセット転送をシームレスにし、多種多様なAIアプリケーションのサポートを目指しています。

各工程にAIを統合することで、より効率的な取引やセキュリティの向上など、従来の暗号資産取引の課題を解決するシステムとして注目されています。

本記事では、AILayerについて、基本情報から特徴、活用のメリットまで、AIとブロックチェーンの融合を可能にする新しい取引システムの情報を詳しく解説しましょう。

目次
  1. AILayerはブロックチェーン・AIを統合し取引を自動化・効率化
  2. AILayerが提供する革新的なシステム
  3. AI開発者の参入を促進するエコシステムとAILayerトークン
  4. AILayerの活用例
  5. AI技術とWeb3技術を融合するAILayerの将来性

1. AILayerはブロックチェーン・AIを統合し取引を自動化・効率化

初めに、AILayerの特徴や強みについて解説していきます。

1-1. ビットコインLayer 2にAIを統合

AILayerは、AIとブロックチェーン技術を組み合わせ、分散型人工知能の分野で最も重要なインフラストラクチャの1つになることを目指して開発されているプロジェクト。

ビットコインのLayer 2ソリューションは多く存在しますが、AILayerはAIアプリケーションのサポートに焦点を当てている点で一線を画しています。

既に、画像処理機能「GPU」ベースのAIや、汎用言語モデルのGPT AIなど、幅広いAIインフラやアプリをサポートしています。

詳しくは後述しますが、AILayerはAI開発者に向けて確立された経済モデルとインセンティブプログラムを備えたプラットフォームを提供することで、開発者の参加を促進しています。

1-2. AILayerの運営や資金調達の実績

AILayerは、BRC20プロトコルに基づいたAIプロジェクトなど、ブロックチェーンとAIの統合に焦点を当てた大規模なコミュニティ「AINN」に属するプロジェクトです。

CEOのAllen Yeoman氏、Co-FounderのPaul Xu氏を筆頭とする、若き経営者や専門家によって運営されているのが特徴です。多くのビットコイン保有者や機関投資家から強力な支援を受けており、Satoshi Labなどから多額の資金調達を受けています。

なおAILayerは、プロジェクト開始時に6億米ドルのTVL(Total Value Locked:預け入れ)資産総額)を達成。非常に多くのユーザーが早期から本プロジェクトに信頼を寄せ、大量の資産を預けたことがわかります。

2. AILayerが提供する革新的なシステム

続いて、ビットコインLayer2にAIを統合したAILayerの革新的な機能と、それによってユーザーが享受できるメリットや価値を解説します。

2-1. EVM互換のビットコインLayer 2

AILayerは、ビットコイン上に構築される「Layer 2」技術です。Layer 2はメインチェーンである「Layer 1」とは異なる方法で取引を処理することで、取引の処理速度向上や手数料の低減といったメリットを享受できます。

AILayerでは、ビットコインのLayer1とLayer2間で双方向的にビットコイン資産やインスクリプション(NFT画像やテキストデータなど)をクロスさせることが可能です。

またAILayerは、イーサリアム(ETH)仮想マシン(EVM)との互換性を備えることで、イーサリアムチェーンの機能を利用可能に。その結果、AILayerはEVM上のスマートコントラクトやアプリケーションのサポート、柔軟な取引環境の提供など、高い拡張性や汎用性を実現しました。

2-2. AIの統合による効率化・自動化

AILayerは最新のAI技術を活用し、ネットワーク運用におけるプロセスの自動化と効率化し、迅速な取引を可能にします。

まず、様々なAIモデルに対応する専用の「サブネット」を備えることで、AIの計算能力や特定のニーズに効率的に対応。サブネットとは、異なる種類の人工知能モデルに対応するために設計されたネットワークの一部で、特定のAIアプリのサポート要件を特定のサブネット内で満たすことで、多様なAIサービスの提供を実現。

さらに、AILayerは「AIプロトコルコントローラー」というAI駆動のスマートコントラクトを活用することで、ネットワーク内の多様なプロセスを自動管理します。具体的には、Prover(証明者)とマイナーの登録・登録解除や、報酬の分配、サブネットの作成と閉鎖などが含まれます。

2-3. 安全なマルチチェーン接続

AILayerはビットコインのネットワークをさらに強化し、AI技術を利用して安全で効率的なトランザクション処理やマルチチェーン接続を実現。

まず「Q&A Evaluation Protocol(Q&A評価プロトコル)」により、ネットワークを安定化させています。本プロトコルでは、Prover(証明者)と呼ばれる参加者がマイナーの提供するサービス品質を評価することで、ネットワーク全体の信頼性を担保。これにより、AIモデルのトレーニングの品質向上や、ネットワークのパフォーマンス安定に貢献します。

また、Schnorr署名という暗号技術とTendermintというコンセンサスアルゴリズムを使い、異なるチェーン間の操作を安全に実行。例えばユーザーがLayer1への引き出しを開始する際には、Layer2ノードがトランザクションの正当性を確認し、高いセキュリティと信頼性を維持します。

3. AI開発者の参入を促進するエコシステムとAILayerトークン

AILayerでは、経済圏に参加へのインセンティブを実装することで、AI開発者やユーザーのエコシステム参加を促進しています。

そういったAILayerのエコシステムの中秋を担うのが、ネイティブトークンである「AILayerトークン」です。AILayerトークンは、ステーキング報酬やエコシステム内の主要通貨として使用されます。

具体的には、主にエコシステム内での取引、マイナーやProverへのインセンティブや、AIモデルのトレーニングプロセスに対する報酬として活用。また、ネットワーク上でLayer2バリデータノードになるためには、本トークンをステーキングする必要があります。

4. AILayerの活用例

AILayerは単体として機能するだけではなく、幅広いソフトやシステムと組み合わせることで、より使いやすいサービスを提供できるように開発されています。例えば、「Portal Finance」や「AIStarter」などと協力し、ブロックチェーンの相互運用性を推進するサービスの開発に取り組んでいます。

また、香港で開催された「Bitcoin Devcon Hackathon」では、AILayerのエコシステムを活用した次のようなプロジェクトが高評価を獲得しました。

  • AINN GPU:分散型GPUコンピューティングノード
  • Sweety AI:没入型デート シミュレーション分散型アプリケーション (dApp)
  • Slinky Network: AIとブロックチェーンテクノロジーをシームレスに統合するプロジェクト

こうしたプロジェクトの評価は、AILayerのエコシステムのみならず、分散型AIの可能性を押し広げることにつながります。今後もさまざまなプロジェクトを通して革新と成長を続けていくことで、より利便性の高いサービスをユーザーに提供していくことでしょう。

5. AI技術とWeb3技術を融合するAILayerの将来性

AILayerは、最新のAIとブロックチェーン技術を融合させることで、ユーザーの利便性を向上させる目的で開発されました。さらに、仲介業者などを介さない直接取引を実現することで、ユーザーの安全性を高め、安心して暗号資産の取引ができる環境を整えています。

様々なプロジェクトを通じて、AILayerのエコシステムや暗号資産の取引システムは進化していくでしょう。最新のAI技術とWeb3技術を融合する、AILayerの今後に注目です。

厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
04/02 水曜日
14:30
ソニー・シンガポール、オンラインストアでステーブルコインUSDC決済に対応
ソニー・シンガポールが仮想通貨取引所と提携し、オンラインストアでステーブルコインUSDCによる決済サービスを開始。シンガポール初の仮想通貨決済対応家電ブランドとなり、ソニーグループの分散型技術戦略と連動した取り組みとなった。
13:25
エリック・トランプ氏「仮想通貨事業参入のきっかけは不当な銀行口座閉鎖」
トランプ大統領の次男エリック氏は、大手銀行による突然の口座閉鎖が仮想通貨事業参入のきっかけとなったと明かした。同氏は、ブロックチェーン技術により今後10年で金融や銀行の在り方は大きく変わると予想している。
12:56
メタプラネット、ビットコイン追加購入で累計4,206BTCに
メタプラネットが4月2日に仮想通貨ビットコインを160BTC、約20億円分追加購入し、累計4,206BTCに保有量を伸ばした。2025年末1万BTC・2026年末2万1,000BTCを目指し、独自財務戦略を進める。
12:05
ビットバンク、村上信五さん起用の新CM放映開始へ
国内暗号資産取引所の大手ビットバンク株式会社は4月2日、バラエティ番組の司会などで活躍する村上信五さんを起用した新CM「Everybody bitbank」シリーズの放映を4月3日から開始すると発表した
11:44
米グレースケール、バスケット型仮想通貨ETF申請 XRP・ソラナ・ADA含む5銘柄で
米グレースケールがビットコイン他複数の仮想通貨に投資する「デジタル・ラージキャップ・ファンド」のETF転換をSECに申請した。承認されれば一般投資家にも開放される見込みだ。
11:00
「決済用ステーブルコインは利子提供不可」米ヒル議員が強調 コインベースらの嘆願却下
米下院金融委員長が決済用ステーブルコインの利子提供は認められない計画だと強調。コインベースなど仮想通貨業界からの要望を却下した。法案にも禁止条項が盛り込まれている。
10:30
国内上場のenish、1億円相当のビットコイン購入へ Web3事業強化で
株式会社エニッシュが1億円相当のビットコインを4月1日から4日にかけて取得すると発表。ブロックチェーンゲーム開発を手がけながら、Web3領域での事業展開強化と財務戦略の一環としてビットコインを活用へ。
10:15
バックパック、FTX EUの顧客へのユーロ返還手続きを開始
仮想通貨取引所バックパックは、FTX EUの顧客にユーロを返還するための手続きを開始。FTX自体は現金での返還をすでに開始しており、仮想通貨の買い圧につながるのではないかとの見方も上がっている。
08:20
バリュークリエーション、2度目の1億円分のビットコイン購入を実施
東証グロース上場のバリュークリエーション株式会社が3月31日、1億円で7.8BTCの追加購入を発表。3月17日の初回購入から2週間で2回目の投資を実施した。
08:15
ビットコイン一時50万円上昇、米経済指標とトランプ関税政策が影響|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは前日比で一時50万円の上昇となった。現在、市場の最大の注目材料はトランプ大統領による関税政策であり、ビットコインはリスク資産である米国株価指数との相関性が非常に高くなっている。
07:50
『ビットボンド』提案、トランプ政権のビットコイン準備金戦略、年間10兆円の財政削減効果も
ビットコイン政策研究所が「ビットボンド」提案を発表。米国債の金利負担軽減と仮想通貨ビットコイン保有増加を同時実現する戦略で、2兆ドル規模で導入した場合、年間700億ドルの節約効果と推算。
07:20
ビットコイン購入準備のゲームストップ、2200億円調達済み
米ゲーム小売大手ゲームストップが15億ドルの無利子転換社債発行を完了し、ビットコイン購入計画を進行。マイクロストラテジーの戦略に類似する企業の仮想通貨投資の新たな展開に。
06:55
三井住友FG、アバランチらとステーブルコインを共同開発
三井住友FGは、ステーブルコインの開発を行うことがわかった。仮想通貨アバランチを開発するAva Labsら3社と協業し、26年度を目処にした発行を検討している。
06:35
トランプ家支援のAmerican Bitcoin、二社統合モデルでIPO計画
トランプ家支援のAmerican Data CentersとビットコインマイナーHut 8が設立した合弁会社American Bitcoinが上場計画を発表。エネルギー・インフラとマイニング事業を二社統合モデルで展開していく。
06:12
ブラックロック、英で仮想通貨事業者認可を取得、ビットコインETF提供へ
世界最大の資産運用会社ブラックロックが英国金融行動監視機構から仮想通貨事業者として認可を取得。資産12兆ドルの投資巨人が欧州向けのビットコインETFを英国拠点から運営へ。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧