9銘柄をマージントレードに追加
海外の暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンスは24日、マージントレード(信用取引)サービスにおいて、新たに9つの銘柄のレバレッジ取引市場の提供を開始した。
バイナンスは、1000SATS/USDC、AR/USDC、GALA/USDC、PEOPLE/USDC、RUNE/USDC、STRK/USDC、TRB/USDC、UNI/USDC、ZK/USDCのクロスおよび隔離証拠金ペアを上場したと発表している。
対象となる銘柄は、1000SATS、AR、GALA、PEOPLE、RUNE、STRK、TRB、UNI、ZKの9銘柄で、いずれも米ドル連動型ステーブルコイン「USDC」との取引ペアだ。
PEOPLEは、ConstitutionDAOという分散型組織が、2021年9月にサザビーズでオリジナルの米国憲法のコピーをオークションで入札する目的で資金調達を行うために発行したトークン。約1.7万人から5000万ドル近くを集めたが、落札に失敗し、その後返金を行うとして閉鎖を発表した。
しかし、プロジェクト終了後もDAOの象徴として掲げられると、PEOPLEの価格は急上昇し、一躍、政治系ミームコインとして脚光を浴びた。PEOPLEトークンは寄付ツール「Juicebox」でイーサリアムと特定比率で交換する以外の機能やガバナンスを一切持たないが、米国大統領選挙に伴う取引量の増加で、MAGA(TRUMP)やJoe Biden(BIDEN)を抑えて同分野で時価総額トップに位置している。
Report:$PEOPLE is the biggest political memecoin. https://t.co/LOK0nz5ylo
— PeopleDAO (📜, 🤝) (@The_PeopleDAO) June 26, 2024
なお、PEOPLEはイーサリアム上のトークン(ERC20)だが、DEXでの取引量はほとんどない。主要な取引市場はバイナンスなど海外の集権型取引所である。
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銘柄解説
バイナンスのマージントレード(信用取引)は、口座の資金のうち担保に使用できる割合が異なる「クロスマージン」と「分離マージン」に対応している。クロスマージンは、すべてのポジションが共通の証拠金を共有するため資金効率に優れている一方、マージントレードの証拠金のリスク分散ができない。一方、分離マージンは、個々のポジションごとに証拠金を割り当てることができ、リスク管理に適している。
1000SATSは、ビットコインネットワークに直接刻印するOrdinalsの銘柄である。STRK、TRB、UNI、ZKはイーサリアムエコシステムに関連する銘柄であり、それぞれレイヤー2(L2)、分散型オラクル、分散型取引所(DEX)に関連している。
GALAは、Gala Gamesプラットフォームの基軸通貨。NFTを統合したプレイ・トゥ・アーン(P2E)ゲームを提供。Arweave(AR)は、分散型データストレージネットワーク。THORChain(RUNE)は、異なるレイヤー1資産をシームレスにスワップ可能にするプロトコル。
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