はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

米FRBパウエル議長、利下げに慎重姿勢示す 景気は堅調であるとの見方

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

利下げに慎重姿勢示す

米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は9月30日、全米企業エコノミスト協会(NABE)の年次会合で講演し、これから時間をかけて利下げを行っていくと表明した。

投資家の懸念事項の1つである雇用については、多くの指標が堅調さを示していると説明。例えば失業率は、自然失業率の推定範囲内に十分おさまっているとの認識を示している。

FRBは9月に行ったFOMC(連邦公開市場委員会)の会合で、2020年3月以来、4年半ぶりの利下げを決定。通常の0.25ポイントの倍となる0.5ポイントの大幅利下げを行った。

FOMCとは

「Federal Open Market Committee」の略。米国の金融政策を担う最重要機関を指す。

▶️仮想通貨用語集

関連仮想通貨相場の追い風となるか 米FRBが0.5ポイントの大幅利下げを決定

パウエル氏は今回も「9月の利下げ決定は、緩やかに経済が成長し持続的にインフレ率が2%に向かう状況で、政策スタンスを適切に再調整することにより労働市場の強さを維持することができるという、我々の確信の強まりを反映している」と改めて主張している。

一方で、今後の金融政策はあらかじめ決定しているわけではないことを今回も強調。これからも各種データや進展する見通し、リスクバランスを考慮しながら、FOMCの会合ごとに判断していくとした。

8月の失業率の4.2%という数値については、労働市場は明確に冷え込んでいるとしながらも、歴史的に見れば低い水準にあると説明。インフレ率については、8月の米個人消費支出(PCE)価格指数(総合:2.2%、コア指数:2.7%)を引き合いに出し、最近のデータは目標の2%に近づいていることを示していると述べた。

関連ビットコイン一時53000ドル台割れ 米雇用統計発表後に乱高下

CME(シカゴ・マーカンタイル取引所)のFedWatchツールによれば、次回11月のFOMCの会合で再度0.5ポイントの大幅利下げを行う可能性は本記事執筆時点で36.2%。前営業日の9月27日には53.3%あったが、大きく減少した。

出典:FedWatch

投資家は今後の利下げの幅とペースを注視しており、パウエル氏ら要人の発言や各種データに暗号資産(仮想通貨)相場が大きく反応する可能性がある。

FRB理事の異なる意見

FRBのミシェル・W・ボウマン理事も同日、銀行関連のイベントで講演を行った。ボウマン氏は9月のFOMCの会合で0.5ポイントの大幅利下げに唯一反対票を投じており、0.25ポイントの利下げを行うべきだと主張していた。

今回の講演でボウマン氏は、会合での投票や経済状況、金融政策について自身の見解を説明。会合後に発表した声明と同じ内容も含まれるとも述べながら、自身の考えについて語った。

ボウマン氏は、インフレを抑制して、労働市場を冷ますことに進捗が見られたために政策金利を調整するというFOMCの判断には同意すると説明。一方で、インフレに懸念が残る中で経済が強固であるのならば、最初はより小さい幅で利下げを行うべきだと考えていると話した。

例えば、8月のPCEコア指数の2.7%は、目標の2%を大きく上回っていると指摘。インフレ率が下がってきていることは歓迎はするが、目標にはまだ遠いと主張した。なお、FRBはCPI(消費者物価指数)よりもPCEを重視している。

他にも、0.5ポイントの利下げを決定することが「FOMCのメンバーは景気が悪化していると考えている、または大幅に減速する可能性があると考えている」という印象を与えかねないとも考えたと話した。

ボウマン氏は、現在の景気が大きく減速していることを示す明確な兆候はないとし、この点からも0.25ポイントの利下げから始めるべきだと考えたなどと語っている。

関連ビットコインの買い方|初心者が知るべき投資メリット、リスク、最適な取引所選び

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12:28
イーサリアム RWAトークン化のリスクとは?有識者が指摘する課題と対策
ニューヨーク大学教授が、仮想通貨イーサリアムにおける資産トークン化が普及する上での課題を指摘した。大規模採用前に解決すべき問題を提示している。
12:11
メタプラネット、137億円でビットコインを追加購入 
メタプラネットは137億円で仮想通貨ビットコイン 775BTCを追加購入し、累計18,888BTCを保有。通算取得額は2,840億円超に到達し、戦略的なBTC投資を継続している。
11:59
ビットコインETF好調も個人投資家は利益確定売り先行、ジャクソンホール会議控える中
仮想通貨市場ではビットコインETFやイーサリアムETFに過去最高水準の資金流入が続く中、BTC価格は調整中。ジャクソンホール会議でパウエルFRB議長の利下げ示唆に期待が高まる一方、機関投資家の買いと個人の利益確定売りが交錯している。
09:56
タイ政府、外国人観光客に仮想通貨決済システム「TouristDigiPay」を提供開始
タイ政府が外国人観光客向けに仮想通貨をバーツに交換して決済できる新システムを導入する。マネロン対策などで安全性を確保しつつ、観光業活性化を目指す。
08/17 日曜日
19:37
金融庁、日本円建てステーブルコイン「JPYC」承認へ=日本経済新聞
金融庁が国内初の円建てステーブルコイン「JPYC」を承認へ。今秋にも発行開始予定で、3年間で1兆円分の発行を目標とする。JPYC代表の岡部氏は「ステーブルコインは巨大な国債消化装置」とコメントし、日本国債市場への影響を予測。国際送金やDeFi活用に期待が集まる
14:00
今週の主要材料まとめ、ビットコイン6年以内1000万ドル到達の可能性やリップル訴訟終了発表など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナといった主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
12:00
ステーキング 主要取引所の仮想通貨別・年率報酬を徹底比較
【2025年7月最新】国内主要取引所のステーキング対応銘柄と年率を一覧比較。イーサリアムやソラナなど人気コインの高利率サービスを紹介し、各取引所のメリット・デメリットや税金のポイントも解説します。
11:30
ビットコイン1750万円台で方向感欠く、ジャクソンホール会議が転換点に|bitbankアナリスト寄稿
ビットコイン(BTC)対円相場が1750万円周辺で方向感を欠く展開。米CPI下振れで利下げ期待が高まるも、PPI上振れで大幅利下げ観測が後退。来週のジャクソンホール会議とパウエルFRB議長発言が相場の鍵を握る。テクニカルサポートも豊富な現在の市況を詳しく分析。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|メタプラネットの大幅増益に高い関心
今週は、メタプラネットの決算発表、バリュークリエーションのビットコイン全売却、スコット・ベッセント米財務長官のビットコイン準備金に関する投稿のニュースが最も関心を集めた。
11:00
『守りの金(ゴールド) vs 攻めのビットコイン』資産配分における役割の違いを解説
相場暴落時に注目の集まりやすい金(ゴールド)とビットコインの比較を初心者にもわかるよう解説、インフレ耐性や政府の影響回避といった類似性と、安定性や価格変動要因の違いを比較、投資戦略や資産配分のポイントも提示する。
08/16 土曜日
13:45
トランプ一族支援のアメリカンビットコイン、日本・香港企業買収を検討
ドナルドJrとエリック・トランプ氏が支援する米仮想通貨マイニング企業アメリカンビットコインが、日本と香港の上場企業買収を検討中。マイケル・セイラー氏の戦略に倣い企業財務でビットコイントレジャリー企業を目指す。
13:18
仮想通貨取引所ジェミナイがIPO届出書公開 リップル社からの信用枠も設定
米仮想通貨取引所ジェミナイがナスダックへの上場申請書類を公開した。2025年上半期は純損失が拡大も、リップル社から信用枠も確保している。
11:20
ニューヨーク州議員、仮想通貨取引に0.2%課税法案を提出
ニューヨーク州議会のフィル・ステック議員が仮想通貨取引に0.2%の物品税を課す法案を提出。ビットコインやNFT取引が対象で年間1億5,800万ドルの税収を見込む。
10:15
米司法省、ランサムウェア攻撃容疑者から約4億円の仮想通貨を押収
米司法省がランサムウェア攻撃容疑者から280万ドル超の仮想通貨を押収した。トランプ大統領のビットコイン・仮想通貨準備金政策により、政府が備蓄資産に加える可能性もある。
09:50
ヒューマファイナンス、Eコマース販売者向け当日決済ソリューションを発表
ソラナ基盤のPayFiネットワークを運営するヒューマファイナンスがArf、Geoswift、PolyFlowと提携し、世界大手Eコマースプラットフォーム販売者向けの即時決済サービスを開始。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧