SUI売却の主張を否定
L1ブロックチェーン「Sui」のプロジェクト(Sui公式側)は15日、4億ドル(596億円)相当の暗号資産(仮想通貨)SUIを内部のメンバーが売却したとの主張に反論した。
財団や開発企業Mysten Labsのメンバー、同社の創設者や投資家は、指摘された期間に4億ドル相当のSUIを売却していないと主張。プロジェクト内部のメンバーが先行販売に関与したり、ロックアップや供給スケジュールのルールに違反したりすることはないと強調している。
今回、上述したSUIの売却を指摘したのは、Xユーザーの「light(@lightcrypto)」だとみられる。Sui財団は「この個人」に直接回答したいとだけ述べて、引用リポストをしたり、スレッドにコメントしたりはしていない。
One thing that I've found more and more baffling in the last few weeks is the vertical ascent of SUI, with it quintupling off the lows (Ex 1). The market is starved for winners, and believes it has found one here, yet it all feels awfully chintzy for two reasons that I think feed… pic.twitter.com/VKISXpdxp1
— light (@lightcrypto) October 14, 2024
lightというユーザーは14日、「この数週間で不可解に感じていることは、SUIの価格が急騰していること」と主張し、SUIの価格が5倍に上昇しているチャートを添付。SUIやプロジェクトの現時点での価値に疑問を呈していた。
その上で、ICO参加者のウォレットが保有するSUIの価値の推移などのチャートを添付して「知っている人はほとんどいないと思うが、プロジェクトのメンバーが、この価格上昇局面で4億ドル相当のSUIを売却している」と主張。
そして、「エコシステムを構築する人々、おそらくSUIの価値を最も知る人々が、相場の勢いに乗ろうとする、情報の少ない購入者に多くのトークンを売却する状況には安心できない」などと述べていた。
Suiのプロジェクトは「投稿者はウォレットのアドレスを掲載していないが、我々のインフラのパートナーが保有するウォレットを指摘している可能性はある」と説明。
一方で「そのウォレットも含め、全てのロックアップは資格のあるカストディアンにより実行され、Sui財団によって継続的に監視されてもいる」と主張している。
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SUIの価格動向
SUIの価格は本記事執筆時点で2.04ドル(約300円)で前日比マイナス9%超と下落しているが、前年比ではプラス390%超と高騰。14日には最高値を更新していた。
Suiは、ネイティブトークンであるSUIが日本の交換業者にも上場している注目度の高いブロックチェーン。メタ(旧フェイスブック)が開発を主導していた仮想通貨プロジェクト「ディエム」の技術を継承していることでも関心を集めている。
SUIの価格が上昇した理由には、高い性能を備えているためゲームやDeFi(分散型金融)での利用が期待されていること、Web3ゲーム対応ポータブルゲーム機「SuiPlay0x1」が開発されていること、ミームコインの市場が発展していることなどが挙げられている。
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