ビットコイン購入戦略を語る
米マイクロストラテジーのマイケル・セイラー創業者・会長は、同社の暗号資産(仮想通貨)ビットコイン購入戦略について話した。また、Benchmarkのアナリストはマイクロストラテジー株式のプレミアム価格を正当化する意見を述べている。同社株価は前日比11.60%高だった。
セイラー氏は、ニュージーランド・ヘラルド紙のインタビューで、ビットコインという「デジタル資本」に裏打ちされた証券を発行するという新しい市場を開拓しているのだと話した。
マイクロストラテジーはビットコイン総供給量の約1.2%にあたる252,220枚のBTCを保有しており、その株式はビットコインへのレバレッジのかかった間接投資手段としても注目されているところだ。
セイラー氏は、先日も同社の株式や社債を「ビットコインに連動した金融商品」とみなす発言を行っていた。
マイクロストラテジーは、転換社債を発行することで債券市場から借り入れ、それをビットコインに投資することでリターンを生み出すこともしている。
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こうした戦略は、インターネット上で「無限のマネーグリッチ」と揶揄されることもある。マネーグリッチは、ゲームなどで使われるスラングで、ゲーム内のバグなどを利用して、無限にお金を手に入れることを指す。
セイラー氏は、こうした意見は誤っており、同社の戦略は「マネーグリッチではなく、資本市場のデジタル変革だ」と話した。
さらに、マイクロストラテジーの投資家は「ビットコインユーザー」であり、ビットコインユーザーなら、ビットコインは多少の変動はあっても上昇し続けると考えるため、同社1株あたりのビットコイン量が増えることを望むだろうと説明している。
また、マイクロストラテジーがビットコインを買い増すにつれて、ビットコインの希少性が高まるとも述べた。ビットコインを積極的に財務資産として取り入れる同社の存在がなければ、「伝統的な金融市場から何十億ドルもビットコインに投資されることはなかっただろう」とも意見している。
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「プレミアムは正当化できる」との意見も
Benchmarkのアナリストを務めるマーク・パーマー氏は、マイクロストラテジー株式の価格目標を215ドルから245ドルに引き上げた。なお、記事執筆時の同社株価は215.86ドルである。
マイクロストラテジーの株式は最近、純資産価値(NAV)に対してプレミアムで取引されているところだ。NAVはマイクロストラテジーの時価総額をビットコイン資産の価値で割ることによって計算される。
このプレミアムは最近、ビットコイン資産の2.5倍の高値に達した。約170億ドル(約2.5兆円)のビットコイン資産に対して、マイクロストラテジーの時価総額は410億ドル(約6兆円)と超過していた格好だ。
パーマー氏は、こうしたプレミアムは正当化できるとして、次のように述べている。
マイクロストラテジーは、その経営陣が「インテリジェントなレバレッジ」と表現する手法を使ってビットコイン資産から複利で収益を生み出す能力を持っている。このことは、ビットコイン現物ETFなど他の投資手段と比べて、その株式を差別化している。
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