ウェルズ通知を発行
Web3ゲームのプラットフォームを開発するImmutableは1日、米証券取引委員会(SEC)から「ウェルズ通知(Wells Notice)」を受け取ったことを公表した。
通知には法規条項が簡潔に書かれており、それ以外の重要な内容の記載は限定的だったという。Immutableは、独自トークン「IMX」は有価証券ではなく、サービスに違法性もないと主張し、必要であればSECと争うと表明した。
SECとは
「Securities and Exchange Commission」の略。株や債券など証券の取引を監督する米政府機関のこと。SECのミッションは「投資家を保護すること」「公正で秩序のある効率的な市場を維持すること」「資本形成を促進すること」である。
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ウェルズ通知とは、企業や個人に対し、SECが法的措置を講じる予定であることを正式に伝える公文書。これからSECは、実際にImmutableを提訴する可能性がある。
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ウェルズ通知にはSECの主張の詳細は書かれていなかったが、受領後に10分間、電話でやりとりしたとImmutableは説明。その上で、SECは2021年のIMXの上場やプライベートセールを問題視しているようであると述べた。
SECは2021年のトークンセールに関するブログに不正確な説明があったと指摘したという。実際は当事者間で価値の交換が行われてなかったというような内容をSECは主張したもようだ。
しかし、Immutableは、これはSECの間違いであると説明。実際に対価は存在し、事前に対話をしておけばSECは自身の間違いに気づけたはずだと主張した。
今回の発表でImmutableは、執行措置による規制を繰り返しているとSECの対応を批判。仮想通貨・ブロックチェーン業界と向き合い、明確で目的に合った業界のルールやガイドラインを作ってくれれば、それに従うと説明した。
そして、SECが明確なルールを作ったり、安易な判断をする前に最低でも真摯な対話を行うようになったりするまで、開発者、クリエイター、ゲーマー、デジタル所有権のために戦うとしている。
なお、今回Immutableは、米司法省が関連調査を行なっていることを認識しているが、実際に訴訟されたり、訴訟の計画を告げられたりはしていないとも述べた。
ウェルズ通知発行の経緯
Immutableは、ウェルズ通知は一般的に発行される前に数カ月間、企業の法律顧問とSECがやりとりしてSECが状況を十分に把握することが多いと説明。その上で、今回はSECとの最初のやりとりで「数週間以内にウェルズ通知を発行する」と予告されたと明かした。
さらに、その数時間後にウェルズ通知を受け取ったと説明。上述した通り内容は限定的で、重要な説明箇所は20単語以下しかないと主張している。
そして、現地時間11月5日の米大統領選の直前に突然ウェルズ通知が届いたとし、この2つのタイミングが関係していることは容易に想像できると主張。何か政治的動機があるのではないかとの見方を示唆した。
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