はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

国税庁、仮想通貨売買の「年間取引報告書」送付を発表:簡単ステップで納税簡略化へ

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

国税庁、仮想通貨売買の「年間取引報告書」送付を発表
記載データを国税庁サイトの「仮想通貨計算表」に入力すると、申告に必要な所得金額等を簡単に算出できる仕組み。なお、仮想通貨の分岐に伴い取得した新仮想通貨は取得時点では所得が生じず、取得価額は0円となる。

国税庁、仮想通貨売買の「年間取引報告書」送付を発表

国税庁は21日、国内の仮想通貨取引所で売買した投資家の取引結果をまとめた「年間取引報告書」を取引所側が発行し、2019年1月末を目処に各個人宛に送付することを発表した。

記載データを国税庁サイトの「仮想通貨計算表」に入力すると、申告に必要な所得金額等を簡単に算出できる仕組みだ。取引履歴を残しておらず、仮想通貨の購入価額や売却価額がよく分からない、といったケースにも対応できる。

これにより、煩雑な所得計算が大幅に簡略化され、納税時の利便性向上が見込める。

申告手続きのイメージ 出典:国税庁HP

仮想通貨の税区分

仮想通貨取引により生じた利益は、所得税の課税対象になり、原則として雑所得に区分される。そのため、仮想通貨の売却や購入に加え、アルトコインを含む仮想通貨同士の交換を繰り返すことで、所得計算が複雑になることがネックとされてきた。

国税庁では、仮想通貨取引に関する所得について、納税者自身による適正な納税義務履行を後押しする環境整備を図るため、「仮想通貨取引等に係る申告等の環境整備に関する研究会」を定期的に開催してきた。

その背景には、仮想通貨取引に関する所得についてのルール整備が、急速に拡大した市場規模などの実態に追い付いておらず、脱税目的の悪質なものだけでなく、(投資初心者の若者や高齢者を中心に)知識不足からくる意図しない所得逃れも相次いでおり、適正な納税義務の履行を妨げていたという指摘がある。

納税義務が発生する各ケース

実際に納税義務が発生する各ケースにおける、納税計算については、以下の通りだ。

仮想通貨の売却で利益を得た場合

計算例

・ 2018年3月9日、2,000,000 円で4ビットコインを購入した。

・ 2018年5月20日、0.2ビットコインを110,000円で売却した。

(注) 上記取引において仮想通貨の売買手数料については勘案していない。

(例)の場合の所得金額は、次の計算式のとおりになる。

【計算式】

110,000 円 - (2,000,000 円÷4ビットコイン) × 0.2 ビットコイン = 10,000 円(注)

[売却価額] [1ビットコイン当たりの取得価額] [売却した数量] [所得金額]

(注) その他の必要経費がある場合には、その必要経費の額を差し引いた金額。

保有する仮想通貨を売却(日本円に換金)した場合の所得金額は、その仮想通貨の売却価額と売却した仮想通貨の取得価額との差額となる。

仮想通貨で商品を購入した場合

保有する仮想通貨で商品を購入した場合、保有する仮想通貨を譲渡したことになるため、この譲渡に係る所得金額は、その仮想通貨の譲渡価額と譲渡した仮想通貨の取得価額との差額を計算する必要がある。

仮想通貨同士の交換を行った場合

保有する仮想通貨Aを他の仮想通貨Bと交換した場合、仮想通貨Aで仮想通貨Bを購入したことになるため、「仮想通貨で商品を購入した場合」と同様に、所得金額を計算する必要がある。

ハードフォークにより新通貨が付与された場合

所得税法上、経済的価値のあるものを取得した場合には、その取得時点における時価を基にして所得金額を計算するが、仮想通貨の分裂(分岐)に伴い取得した新たな仮想通貨については、分裂(分岐)時点において取引相場が存しておらず、同時点においては価値を有していなかったと考えられる。

したがって、取得時点では所得が生じず、新たな仮想通貨の取得価額は0円となり、その新たな仮想通貨を売却又は使用した時点において所得が生ずることとなる。

マイニングで仮想通貨を取得した場合

「マイニング」(採掘)等により仮想通貨を取得した場合、その所得は、事業所得又は雑所得として課税対象。仮想通貨の取得価額は、仮想通貨をマイニング等により 取得した時点での時価で計算する。

マイニング等により取得した仮想通貨の取得価額に相当する金額(時価)については、所得の金額の計算上総収入金額に算入され、マイニング等に要した費用については所得の金額の計算上必要経費に算入されることになる。

CoinPostのLINE@

スマートフォンへの「プッシュ通知」で、相場に影響を及ぼす重要ニュースをいち早く知らせてくれる「LINE@」の登録はこちら。大好評につき、登録者5,000名突破。

CoinPostの関連記事

年末に向け、財務省が「仮想通貨の税金逃れ」に関する対策を強化|日経新聞が報道
財務省が、ビットコインなど取引の損益で生じた仮想通貨の所得税の課税漏れを防ぐべく対策強化へ乗り出すことが日経新聞の報道で明らかになった。
『なぜ、仮想通貨の税制を改正すべきなのか』藤巻健史議員インタビュー(前編)
仮想通貨の税制改正問題など、国会の場で問題提起されている参議院議員の藤巻健史先生に、CoinPostで独占インタビューを実施。ビットコインなど現在の仮想通貨業界に関する見解を伺った。
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
07:40
ネイバーとアップビット親会社ドゥナム、AIとブロックチェーン融合で1兆円投資へ
ネイバーとアップビット運営のドゥナムが、AIとブロックチェーンを組み合わせた次世代金融インフラ構築に向け、今後5年間で1兆円超を投資する計画を発表した。韓国ウォン連動型ステーブルコイン発行も視野に入れている。
07:10
イーサリアム、ブロックのガスリミットを6000万ユニットに引き上げ
仮想通貨イーサリアムは、ブロックのガスリミットが6000万ユニットに引き上げられた。これにより、フサカアップグレードの前にトランザクション処理能力が向上した。
06:35
アップビットのハッキング後に一部のソラナ系銘柄で大幅なキムチプレミアム発生、Orcaは50%超の価格乖離
韓国のアップビットで27日にハッキングが発生し入出金が停止された後、ソラナ系トークンで大幅な価格乖離が発生した。オルカは国際価格と比較して51%のプレミアムを記録し、Meteoraも40%のプラス乖離を示している。
05:56
ビットワイズがアバランチETF申請を更新、最大70%のステーキング機能導入へ
ビットワイズが米証券取引委員会に提出したアバランチ現物ETFの申請書類を更新した。ティッカーはBAVAに変更され、保有AVAXの最大70%をステーキングできる仕組みを導入する。
05:40
ソラナミームコインBONKの現物ETP、スイス証券取引所に上場
ソラナミームコインBONKがスイスのSIX証券取引所で取引を開始した。ビットコイン・キャピタルが発行するETPにより、投資家は従来の証券口座を通じてBONKへのエクスポージャーを得られるようになった。
11/27 木曜日
17:20
モブキャストHD、ソラナ財団認定バリデータに選定 ステーキング運用規模を拡大
モブキャストHDがSolana財団の公式バリデータプログラムに採択。累計3億円・約1.1万SOLの取得実績が評価され、将来的には50万SOL規模の運用を目指す。
17:00
韓国大手取引所アップビット、約48億円の不正流出 全額を自社資産で補償へ
韓国最大の仮想通貨取引所アップビットがソラナネットワークで約48億円の不正流出を発表。24銘柄が流出も全額補償へ。ホットウォレットから未承認送金、入出金サービスは一時停止中。
15:07
リップル社のステーブルコイン「RLUSD」、アブダビADGMが正式認定
中東での企業利用が加速へ リップル社は27日、同社の米ドル連動型ステーブルコイン「RLUSD」が、アブダビ金融サービス規制庁(FSRA)により「法定通貨参照トークン」として正式…
14:02
Xapo Bank、ビットコイン信用ファンドの提供範囲を拡大
ジブラルタルのXapo Bankがビットコイン建て信用ファンドを全会員に拡大。初期段階で1億ドル調達。2022年の業界崩壊後、厳格なリスク管理で市場回復。長期BTC保有者向けに安定利回りを提供。
14:00
ビットコイン需要の低迷続く 市場は横ばいか=Glassnode分析
Glassnodeが最新市場レポートで、仮想通貨ビットコインの需要低迷を指摘した。新たな資金流入が回復するまで市場は狭いレンジで推移する可能性が高いと分析している。
13:55
タイ当局、サム・アルトマンのワールドコインに120万件の虹彩データ削除を命令
タイ個人情報保護委員会が、生体認証プロジェクトWorldに対し、仮想通貨と引き換えに虹彩スキャンデータを収集した行為が個人情報保護法違反として、120万件のデータ削除と業務停止を命令。世界各国でも同様の規制措置が相次いでいる。
13:35
世界取引所連合が米SECに書簡、仮想通貨企業への免除措置見直しを要請 トークン化株式に懸念
世界取引所連合が米証券取引委員会にトークン化株式を提供する仮想通貨企業への包括的な免除措置の見直しを求める書簡を送付した。ナスダックやCMEグループなどが加盟する同連合は、適切な規制遵守なしに仮想通貨プラットフォームが証券取引所の役割を果たすことへの懸念を表明。
11:10
「BTCが74000ドルまで下落しても転換社債に対する価値は5.9倍」ストラテジー
ストラテジー社は、仮想通貨ビットコインの価格が同社の平均購入価格である74,000ドルまで下落しても、転換社債に対して5.9倍の資産を保有していることになると投稿。債務の安全性を強調した。
10:30
韓国最大級仮想通貨取引所Upbit、ネイバーと合併 約1.5兆円規模の株式交換で傘下に
韓国IT大手ネイバーが仮想通貨取引所Upbit運営のドゥナムを1.5兆円規模で買収。韓国国内シェア7割超のUpbitとネイバーペイを統合し総合デジタル金融エコシステムを構築。2025年6月の合併発効を目指す。
10:15
BTCマイナーのクリーンスパーク決算発表、売上高が過去最高に AIインフラを拡大中
ナスダック上場のビットコインマイナー、クリーンスパークが決算報告。過去最高の売上高を記録した。AIとビットコインの両ワークロード対応の包括的プラットフォームへ進化中だ。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧