12/7(土)〜12/13(金)の仮想通貨相場
国内大手取引所bitbankのアナリスト長谷川氏が今週のビットコインチャートを図解し、今後の展望を読み解く。
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bitbankアナリスト分析(寄稿:長谷川友哉)
今週、12/7(土)〜12/13(金)の仮想通貨相場の仮想通貨相場週次レポート:
今週のビットコイン(BTC)対円相場は底堅い推移となり、13日正午時点で、1510万円周辺で推移している。
BTC円は11日の米消費者物価指数(CPI)の発表を控え、週明け9日から弱地合いで取引が始まり、1500万円の維持に失敗。10日米国時間には、1440万円近辺まで下落した。
一方、これによりドル建てBTC相場が節目の9.5万ドルを割ると、その後は押し目買いの様相で反発。トランプ氏がBTC価格を「もう一つの株式市場」として注目していると初弁したこともあり、翌11日の欧州時間には1500万円を回復した。また、この日発表された米CPIは前年比で若干前月から伸びが加速したものの、市場予想と合致したことから、インフレ上振れ懸念の後退で相場は1500万円台中盤まで戻した。
12日の米国時間朝方には、米神機失業保険申請件数の予想外の増加を受け、BTCは上値を試したが、同時に発表された11月の米卸売物価指数(PPI)が市場予想を上回ったことで、米金利が上昇。これが米株の重石となり、BTCも連れて上げ幅を縮小した。
来週は米連邦準備理事会(FRB)が今年最後の米連邦公開市場委員会(FOMC)を開催する(17日〜18日)。FF金利先物市場は25bpの追加利下げが決定される確率を96.4%とほぼ確実に織り込んでおり、インフレの底打ち感が漂う中、やや楽観的に見える。ただ、失業率の上昇や足元の失業保険の増加など、労働市場の需給の緩みのサインに加え、先月はサービス業PMIも低下するなどしており、今月は予防的な追加利下げを決定する可能性は十分あると言えよう。
また、今月のFOMCでは経済見通し(Summary of Economic Projections、SEP)も公開されることから、来年にかけてFRBが何回の利下げを想定しており、今回の利下げサイクルが何%での着地となることを想定しているかも重要な注目ポイントだ。
SEPが最後に更新された9月時点では、FOMCでは来年に4回の25bp利下げが想定されていた。ただ、その時点からインフレの加速などを受けて、市場では来年の利下げ回数は2回にとどまると予想されており、FOMCの見通しがある程度タカ派的に傾斜することは織り込み済みと言えよう(第2図)。
よって、「25bpの追加利下げ+来年の政策金利着地見通しが4%以下」であれば、BTC相場は足元の警戒感が払拭され、相場の追い風となろう。