ビットコインETFの市況
米大手資産運用企業ブラックロックが提供する暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(BTC)の現物ETF「IBIT」は2日、取引開始以降、最多の資金が純流出した。
米国のビットコイン現物ETF全体で見ると純流入した商品も複数ある中、IBITとグレースケールの「GBTC」だけが純流出。この日は、IBITから3.3億ドル(約520億円)超、GBTCから2,310万ドル(約36億円)が純流出した。
米国のビットコイン現物ETF全体における資金フローは以下のチャートの通り。2日は2.4億ドル(約380億円)超の純流出で、現物ETF全体では過去最大規模というわけではない。なお、ブラックロックで過去2番目に大きい純流出額は12月24日の1.8億ドル(約296億円)超である。
ブラックロックが世界的に著名な資産運用企業であることや、現物ETFで最も多くのビットコインを所有していることからIBITの動向に対する投資家の注目度は高い。以下の画像が各ETFのビットコイン所有量で、IBITが2位以下に大きく差をつけていることがわかる。
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流出の理由
2025年の取引初日である2日にIBITから過去最多の資金が流出した理由について、Obchakevich Researchの創設者であるAlex Obchakevich氏は「Decrypt」に対し、以下のようにコメントした。
過去最多の資金が流出したのは、2025年が始まって投資家が利益を確定したからだろう。
投資家やファンドは年の終わりにポートフォリオを見直すことが多く、それが資産の売りにつながることがある。
また、仮想通貨取引所Bitgetのリサーチ部門でチーフアナリストを務めるRyan Lee氏はIBITについて、以下のように楽観的な見方を示した。
ブラックロックのビットコインETFは、ビットコインの普及を加速するだろう。
IBITはビットコインについて、機関投資家のアクセスを簡素化したり、正当性を高めたり、メインストリームの受け入れを推進したりする可能性を秘めている。
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