ビットコイン相場を分析
暗号資産(仮想通貨)の分析を行うCryptoQuantは14日、週次レポートを公開し、2025年のビットコイン(BTC)の目標価格は14万5,000ドル(約2,268万円)から24万9,000ドル(約3,894万円)との見方を示した。
本記事執筆時点のビットコイン価格は9万9,000ドル(約1,540万円)台で推移。CryptoQuantは目標価格へと上昇することを予測すると同時に、分析に対するリスクも提示している。
ビットコインの相場にとってポジティブな材料としては、まずは仮想通貨に肯定的な米トランプ新政権が現地時間20日に正式に発足することによって、ビットコインの需要が高まると予測。トランプ氏だけでなく、規制当局の要職にも仮想通貨を支持するメンバーが指名されていると指摘した。
また、政府機関に対して米大統領が独断で出すことができる行政命令である大統領令に、仮想通貨業界は期待をしているとも言及している。実際の発令内容は現時点では未定だが、その期待には米国が準備金としてビットコインを保有することも含まれているとした。
他にも、最近は米連邦準備理事会(FRB)による利下げ期待は後退しているが、利下げが行われること自体はビットコインの追い風になるとCryptoQuantは説明。「FOMC(米連邦公開市場委員会)の大半のメンバーは、2025年に現在の4.33%から3.88%〜4.12%に利下げすると予測している」と指摘した。
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ポジティブな要因としてもう1つ挙げているのが、相場の4年サイクルの最後の年が2025年であること。過去の通りになるのであれば、最後の年にビットコインは上昇すると述べている。
CryptoQuantは、2025年におよそ5,200億ドル(約81兆円)の新たな資金がビットコインに流入するとも分析。今回のサイクルは過去に比べ、まだ資金流入額の増加幅が小さいとし、ETFの取引や企業による購入などの増加によって、2025年には資金流入が増える可能性があると予測した。
以下が分析の根拠の1つになっているグラフで、青文字が新たな資金の増加を示している。CryptoQuantは「例えば2018年から2021年には新たな資金の量が4.5倍になったが、2022年末から2025年のサイクルは2024年末までで1.1倍にしかなっていない」と指摘。なお、この分析で今年の増加の幅は小さくなると想定しているという。
リスク要因
ビットコイン相場のリスクとして挙げているのは、1つ目がトランプ政権の発足が、事実売りにつながる可能性もあること。一方で、この見方には反対意見もあり、CryptoQuantも上述したように、価格上昇につながりうるとも述べている。
事実売りとは
一般的に、投資する資産に関するポジティブな噂が出た時にその資産を買い、噂が事実になった時に売ることを指す。また、ポジティブなイベントを通過したタイミングで売ることも意味する。
相場は、事実が公表されるよりも先に噂や思惑で動く傾向があり、事実が公表された時点では織り込み済みとなっていることが多いことに由来する。
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もう1つは、FRBの利下げペースが遅くなる懸念。利下げ局面に入ってはいるものの、インフレ圧力が強まるなどすれば利下げペースが鈍化しうると述べ、それはビットコインの逆風になる可能性があると指摘した。
最後の3つ目は、個人投資家の活動が減少している傾向が顕著であること。これはビットコインの特に短期的な市況に影響しうるとしている。
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