二桁上昇率
暗号資産(仮想通貨)ライトコイン(LTC)は前日比20.4%上昇し、2024年12月に記録した過去2年間の高値水準(144.11ドル)を取り戻しつつある状況だ。
その背景にはキャナリー・キャピタルが1月15日に米証券取引委員会(SEC)へライトコイン現物ETFのS-1登録書類の修正を提出したことがある。アナリストらはこれを規制当局との関係構築における重要な一歩と解釈している。
このような修正は通常、規制当局からのフィードバックを受けた証であり、修正内容から審査状況を読み取ることができる。SECがキャナリーのETF提案を承認すれば、ライトコインはビットコインとイーサリアム(ETH)に次いで、米国で承認された現物ETFを持つ3番目の仮想通貨銘柄となる。
ブルームバーグのETFアナリスト、エリック・バルチュナス氏とジェームズ・セイファート氏は、SECからのコメントを受けたライトコインのS-1に関する動向を指摘。バルチュナスは、ライトコインが次の現物ETF承認を受ける銘柄となる可能性が高いと予測している。ただし、仮想通貨支持派であるポール・アトキンス氏がSEC委員長としてゲンスラー氏の後任となることで、規制の見通しに「大きな変数」が生じる可能性があるとも警告している。
キャナリー・キャピタルの修正は、カストディアンのコインベースとビットゴーとの提案された契約に焦点を当て、SECの基準を満たすカストディ体制に対応したものだ。この申請には、会計、マーケティング、法務、税務に関する更新が含まれており、SECの規制要件との整合性を確保している。
ブロックチェーン分析企業サンティメントによると、大口保有者の活動が増加しており、「クジラ」と「サメ」と呼ばれる投資家らは1月9日以降、約2,900万ドル相当の25万LTCを蓄積している。しかし、ライトコインは2021年5月に記録した過去最高値410ドルから72%下落した水準に留まっており、規制当局の承認が得られれば上昇の余地があると見られる。
先日、JPモルガンは仮想通貨ETFへの資金流入が大幅に増加すると予測しており、ソラナとXRPのETFが仮に承認されれば初年度に合計約140億ドル(約2兆円)を集める可能性があると試算した。
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