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米大統領就任式が明日に迫るなか、トランプコイン(TRUMP)高騰で仮想通貨市場に影響波及

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨市況

暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン(BTC)は前日比-3.2%の1BTC=101,555ドルに。

BTC/USD日足

一時10万ドル台を割り込んだ。

暗号資産(仮想通貨)のセンチメントは強気に傾きつつあるが、ドナルド・トランプ次期米大統領の就任式を控え、乱高下も想定される。

ビットコインの現物ETF(上場投資信託)のフローを確認すると、1月13日から17日の週において、計18.6億ドル(約2,790億円)の資金流入が見られた。

5営業日中3日で流入超過が確認され、特に前週後半にかけて純流入額が大幅に増加した。

イーサリアムの現物ETFも堅調な出足を見せており、同期間に2億1,190万ドル(約318億円)の資金流入を達成。5営業日中4日で資金流入を記録し、安定した投資家需要を示している。

ブルームバーグの報道によると、就任後のドナルド・トランプ氏は、暗号資産(仮想通貨)関連の政策を“国家の優先課題”へと引き上げ、仮想通貨諮問委員会の設立を通じて、政権内で発言権を与える大統領令を発令する可能性が示唆している。

ドナルド・トランプの共和党政権下の米SEC(証券取引委員会)が、初期段階の仮想通貨企業に対する訴訟を審査し、現在検討中の訴訟のいくつかを取り下げる可能性があるとの見方もある。

一方、依然として関心の的となっている“米国の戦略準備資産としてビットコインを備蓄する”ことの実現性に対しては、トランプ氏の一存では決められないこともあり、懐疑的な論調も少なくない。

トランプ大統領の就任式は、日本時間21日午前2時に迫っており、民主党のバイデン政権からの大幅な政策転換を打ち出す見通し。金融・経済の大局のみならず、暗号資産(仮想通貨)関連政策にも言及するのか、大統領令の署名や演説内容が注目される。

関連:ビットコインは今後どうなる?2025年の価格予測と3つの注目材料

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ビットコイン(BTC)について詳しく見る

アルトコイン相場

前週末の土日にはトランプ次期大統領のオフィシャル・トランプコイン(TRUMP)がローンチし、この話題で持ちきりだった。

TRUMPトークンの供給量の内80%以上をトランプ・オーガニゼーションの関連会社CICデジタルと、共同所有企業のファイト・ファイト・ファイトが保有しているとみられる。関係者の保有トークンには3年間のロックアップ期間が設定されており、段階的に開放される見通しだ。

関連:トランプ次期大統領が公式ミームコイン「TRUMP」発行、価格は20倍暴騰

トランプコイン(TRUMP)は業界内外で大きな反響を呼び、ミームコインセクターでは、一時ドージコインに次ぐ2位に急浮上した。(現在は3番手)

トランプ元大統領関連のTRUMPトークンの発行は、基盤ブロックチェーンであるソラナ(Solana)のエコシステムにも大きな影響を与えている。

TRUMP高騰の影響を受け、ソラナ(SOL)は過去最高値を記録した。特に分散型取引所(DEX)における取引量は2日連続で1日あたり210億ドルを突破し、DEXセグメント全体の半数以上のシェアを占めるまでに成長している。

この急成長の背景には、TRUMPトークンの発行だけでなく、投資家がミームコインから資金をソラナ(SOL)に移動させている動きも指摘される。オンチェーンデータによると、TRUMPチームのウォレットは手数料収入を用いてSOLを継続的に購入しており、700万ドルを超える利益を得たという。

トランプ陣営の関連組織World Libertyは、約5,000ETHを購入したことが明らかになった。

これでWorld Libertyのイーサリアム保有残高は32,852ETH(1億600万ドル相当)に達しているとみられ、数日前には米大手暗号資産(仮想通貨)取引所のコインベースに、相当量のイーサリアムを預け入れていることも確認されている。

イーサリアム(ETH)について詳しく見る

トランプ夫人の公式ミームコインも

一方、メラニア・トランプ氏のミームコイン(MELANIA)がこれに追従するかのようにローンチしたことに伴い、トランプコイン(TRUMP)が急反落する場面があった。

関連:トランプ夫人の公式ミームコイン「MELANIA」ローンチ 先行していた「TRUMP」は急反落

今後、トランプ氏の家族や親族、政府関係者のオフィシャルトークンが短期間に乱立した場合、投機資金が分散して流動性に影響を及ぼすおそれがあるほか、批判の声が高まり、信頼性が低下するとの見方もあるためだ。

ローンチ直後からトランプコインのトークン価格が急騰していたこともあり、株価や為替市場の乱高下が起こり得る大統領就任式、およびトランプ氏の演説前に利益確定でポジション調整を図りたい大口投資家の思惑と重なったものとみられる。

財務開示書類の内容によると、メラニア・トランプ氏のトークンは、MKT World, LLCを通じて発行されたことが明らかになった。同社は、講演収益や元ファーストレディのNFT販売による収益を受け取るために設立された企業とされている。

好意的に受け取る向きがある反面、批判の声も少なくない。

人気YouTuberのCoffeezilla氏は、大統領就任直前のタイミングでミームコインを発行することへの倫理的問題をはじめ、新体制のSECおよび司法省の体制下で実質的に訴追を免れる可能性、トークンの80%が大統領任期中に内部関係者に割り当てられる設計、暗号資産に詳しくないトランプ支持者が主な損失者となる懸念を列挙し、なぜ問題視されるかを指摘した。

ドージコイン(DOGE)について詳しく見る

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