イーサリアム財団の変革の一環か
暗号資産(仮想通貨)イーサリアム(ETH)のエコシステムを支援する非営利組織「イーサリアム財団」は、DeFi(分散型金融)のエコシステムに参加するために新たにマルチシグウォレットを作成したことがわかった。
イーサリアム財団のメンバー(@icebearhww)が今回の内容を21日にXに投稿し、財団のXアカウントがその投稿をリポストしている。まずは5万ETH(255億円相当)をウォレットに送金し、今後も金額を増やすと説明しており、DeFiで運用するとみられる。
イーサリアム財団の方針や環境開発を巡っては最近、不満の声が上がっている。一方で、イーサリアムの共同創設者ヴィタリック・ブテリン氏が明かしている通り、現在は変革を行っている最中で、今回の運用もその一環の可能性がある。
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不満の中には、イーサリアム財団が運営コストを得るためにイーサリアムを売却していることに対する批判もある。この点については、保有するイーサリアムを売却しなくても、ステーキングしたり、DeFiで運用したりすることで予算を増やすことができるとの指摘が上がっていた。
イーサリアム財団については、「Lookonchain」が20日、100ETH(5,230万円相当)を売却したことを報告。2024年1月2日以降、合計で4,666ETH(20億円相当)を売却していると指摘した。
The #Ethereum Foundation just sold another 100 $ETH($336K)!#Ethereum Foundation has sold a total of 4,666 $ETH($13.3M) since Jan 2, 2024.https://t.co/li1EpJ7CS1 pic.twitter.com/GFIIqg0Ioi
— Lookonchain (@lookonchain) January 20, 2025
ステーキングの可能性を示唆
ステーキングについてはブテリン氏が20日にXにコメントを投稿。財団がイーサリアムをこれまでステーキングしてこなかった理由については規制上の問題と、敵対的なハードフォークへの懸念があったと説明している。
その上で、規制については現在、問題が軽減されたとの見解を示した。詳しくは言及していないが、米国で仮想通貨業界に執行措置を継続していた証券取引委員会(SEC)の委員長が、トランプ政権の発足に合わせて交代することを考慮しているとみられる。
敵対的なハードフォークが起きた際の懸念については、現在も未解決だとし、解決方法を模索しているとコメントして、今後はステーキングを行う可能性があることを示唆。敵対的なハードフォークが行われた場合、仮想通貨が分裂し、ETHと別の銘柄が誕生することになる。
この点についてはブテリン氏は昨年10月、敵対的なハードフォークが起きた場合、財団が公式の選択をせざるを得ない状況にいたくないと説明していた。
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