ガバナンストークンJUPを買い戻しへ
ソラナ(SOL)基盤の暗号資産(仮想通貨)DEXアグリゲーター「Jupiter Exchange(ジュピター・エクスチェンジ)」は26日、手数料収入の50%を使用してガバナンストークンJUPを買い戻す計画を発表した。
発表を受けて、JUPは一時、0.9ドルから1.28ドルまで上昇。記事執筆時現在は1.1ドル付近で推移している。
ジュピターの創設者Meow氏が、ジュピター関連のイベント「Catstanbul 2025」で発表した格好だ。
プロトコル手数料収入の50%でJUPを買い戻し、手数料収入の残りの50%は、「成長、将来の戦略、運営の安定性」のために割り当てるとしている。
また、運営費用などのためにJUPを売却することはしたくないと表明。JUP を単なる経費として扱うことはなく、プロジェクトに適合する組織と長期的なパートナーシップを結ぶさいには、それを目的とした売却を行う可能性があると続けた。
この他、ジュピターは、トークン供給量を減らし、FDV(完全希薄化時価総額)を減らすために、30億JUP(時価33億ドル相当)をバーン(焼却)する計画だ。JUPの希少性を上げる動きとなる。なお、FDVとは通常トークンが最大供給量まで発行された場合の総価値を示す。
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ミームコイン市場「ムーンショット」を取得
「Catstanbul 2025」では、他にジュピターがミームコイン・プラットフォーム「Moonshot(ムーンショット)」の過半数株式を取得したことも発表された。これから共同でミームコインに取り組んでいく方針だ。
For the first announcement of Catstanbul, i'm thrilled to share that @JupiterExchange has acquired a majority stake in @moonshot.
— meow (🐱, 🐐) (@weremeow) January 25, 2025
The team is amongst the smartest, most driven group of people i have ever met & it has been incredibly fun jamming on the future of memes together.… https://t.co/crYwv8ZUNr pic.twitter.com/TmAo2O4sjZ
ムーンショットはソラナ基盤のミームコイン市場で、出口詐欺を防止するために、流動性ロックやトークン焼却などの措置を設けている。
ムーンショットは、ドナルド・トランプ氏の公式ミームコイン「TRUMP」のサイトで購入方法として紹介されたことで注目されたところだ。19日、半日で約4億ドル(約620億円)の取引量を処理し、20万人以上の新規ユーザーが流入したと報告している。
ミームコインとは
インターネット上で話題になることで人気を集めるコイン。代表的なものにイーロン・マスク氏がSNSで言及することで取引量が急増したドージコイン(DOGE)がある。2020年にドージコインを踏まえてリリースされたSHIBA INU(SHIB)も存在。
▶️仮想通貨用語集
「Jupnet」を開発中
その他に、ジュピターは、様々な仮想通貨を単一の分散型台帳に集約することを目指すオムニチェーン・ネットワーク「Jupnet」を開発中であることも明かした。
現在は、初期テストネットの段階にあり、今後数か月以内に最初のパブリック・ベータ版を展開する予定だとしている。
チェーン間でトランザクションを検証、実行、同期する分散型オラクルシステム「DOVEネットワーク」を使用。ユーザーは、中央集権型取引所を使うような感覚で、完全に分散化されたチェーン間で取引が可能になる見込みだ。
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