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米雇用統計控えビットコイン揉み合う、暴落局面の韓国市場では大規模な資金移動観測か

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仮想通貨市況

暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン(BTC)は前日比+0.02%の1BTC=97,570ドルに。

BTC/USD日足

ビットコイン価格は、マクロ経済動向に大きく左右される展開となっている。特に1BTC=91,000〜92,000ドルは急落時の下値およびレンジ下限にあたり、現在推移する97,000ドル付近はリバウンドからの半値戻し水準として意識されている。

この水準を下回った場合、より価格変動の大きいアルトコイン市場への波及が懸念され、大規模な売り圧力に発展するリスクがある。一方で、現在のレンジを維持できれば、相場全体の強気トレンドが継続する可能性が高い。

米国の金融政策に影響を及ぼす米雇用統計の発表を日本時間22:30に控える中、市場は様子見基調を強めている。

ドナルド・トランプ米大統領の関税政策の影響による米中貿易摩擦のエスカレートなどを嫌気して投資家心理が悪化。暗号資産(仮想通貨)相場もリスクオフに傾いた。

関連:米中貿易摩擦のリスクが顕在化、仮想通貨市場は様子見基調

アナリストのJesse Olson氏は、週足チャートにおいて複数の弱気シグナルを指摘した。MACDの弱気クロスオーバーが差し迫る中、価格と指標の乖離を示すベアリッシュ・ダイバージェンスが確認され、相対力指数(RSI)も売りシグナルを示している。

金融大手スタンダード・チャータード銀行などは、トランプ政権の元でビットコイン価格が最大50万ドルに到達する可能性があるとの見方を示している。

一方、ビットワイズ・アセット・マネジメントのジェフ・パーク氏は、米国政府がビットコインを戦略的準備資産として採用するシナリオを想定。その場合、今年中に100万ドルに達する可能性も指摘しつつ、その実現確率は10%以下だと慎重な見方を示している。

アルトコイン市場

アナリストのアリ・マルティネス氏によると、イーサリアムは過去数年間にわたり、上昇平行チャネル内で推移してきた。

現在のイーサリアム価格はチャネルの下限である1ETH=2,500ドル付近まで下落し、重要なサポートラインのテストが行われている。マルティネス氏は、このレベルが今後の価格動向を左右する重要な分岐点になると指摘する。

2,500ドルのサポートラインを維持できた場合、次の目標として4,000ドル、さらには6,000ドルまでの上昇の可能性を示唆。一方で、2,500ドルのサポートを割り込んだ場合は、1,700ドルまでの急落も視野に入るとの見立てを示した。

ポジティブな材料もある。

イーサリアム開発者らは6日の全コア開発者コンセンサス(ACDC)コールにおいて、テストネットでのPectra導入スケジュールを確定。Holeskyテストネットが2月26日、Sepoliaテストネットが3月5日に予定されており、メインネットへの展開は4月初旬が見込まれている。

Pectraは、トランザクションのバッチ処理やスポンサー付きトランザクション、ウォレット回復機能など、アカウント抽象化に関する重要な機能を実装。さらに、バリデーターのステーキング上限を32 ETHから2,048 ETHへ引き上げ、プライバシー強化のためのゼロ知識証明の改善も含まれている。

このアップグレードは、近年イーサリアムが直面している課題への対応策としても注目されている。JPモルガンのアナリストらは最近の報告書で、仮想通貨市場全体に占めるイーサリアムのシェアが“4年ぶりの低水準”にまで落ち込んでいると指摘。ビットコインの価値保存手段としての地位や、ソラナなどの競合チェーンとの競争力の面で苦戦している状況を強調した。

関連:イーサリアムの大型アップグレード「ペクトラ」、実装の日程が明らかに

また、イーサリアムETFへの資金流入は好調を維持しており、直近5日間で5億ドルを超える純流入を記録した。

韓国市場では、興味深い資金シフトの動きが浮き彫りになった。

市場データによると、韓国のトレーダーたちは週初めの暴落局面において、イーサリアム(ETH)を大量売却する一方、ビットコイン(BTC)とリップル(XRP)への積極的な買い入れを継続していた。

目立つのは、XRPに対する韓国勢の強い買い圧力だ。

単発的な動きではなく、分析対象期間を通じて一貫した買い需要が確認されている。一方でETHは継続的な売り圧力にさらされており、売却の動きは加速傾向にある。市場関係者からはこの動きについて「韓国のトレーダーたちがETHからBTCとXRPへの資金シフトを積極的に進めている」との見方が示されている。

ETFに現物償還オプションの可能性

なお、The Blockの報道によれば、米証券取引委員会(SEC)がブラックロックのビットコインETFに現物償還オプションを追加する変更案を検討していることが明らかになった。

現物償還型ETFは、投資家が株式を償還する際にビットコインそのものを受け取ることができる仕組みで、現金での償還しか認められていない現行の制度と比べて複数の利点がある。

具体的には、大量売却による市場への影響を抑制できること、投資家が直接ビットコインにアクセスできること、取引コストの削減や税務上の柔軟性が向上することなどが挙げられる。

では、なぜSECは当初の承認時にこの仕組みを導入しなかったのか。

その背景には、バイデン政権時代のSECの慎重な姿勢があると見られる。現物償還には、カストディ(資産管理)の安全性確保やマネーロンダリング対策など、より厳格な管理体制が求められる。

SECは、まず現金償還という比較的シンプルな形式でビットコイン現物ETFの運用実績を確認し、市場の成熟度を見極めた上で、段階的に制度を拡充する方針を取ったと考えられる。

この変更は、金(ゴールド)ETFなど伝統的な商品と同様の商品設計を可能にし、機関投資家にとってより使いやすい商品となることが期待される。同時に、暗号資産市場の制度面での整備が着実に進んでいることを示す動きとしても注目されるだろう。

関連:ビットコインは今後どうなる?2025年の価格予測と3つの注目材料

ビットコイン|投資情報・価格チャート

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