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暗号資産(仮想通貨)の材料まとめ
前週比の騰落率(23日〜1土)
時価総額上位の暗号資産(仮想通貨)銘柄を中心に、過去1週間の材料をまとめた。
時価総額1位:ビットコイン(BTC)
この1週間は仮想通貨相場は大きく下落した。23日に96,000ドル台で推移していたビットコインの価格は、25日に90,000ドルを割り、28日には一時78,000ドル台まで下げた(CoinGecko参照)。
注目すべき材料として指摘されているのは、米州におけるビットコイン準備金法案の審議状況。これまでモンタナ州やサウスダコタ州などで否決されており、他の州での審議に影響を与える可能性がある。
関連:米国複数州でビットコイン準備金法案が否決続く BTCは9万ドル割れ
他には、米トランプ大統領の関税措置が挙げられている。27日には、欧州連合(EU)からの輸入品に25%の関税を課す方針をトランプ氏が表明し、ビットコインは急落した。
関連:ビットコイン急落、トランプ大統領がEU製品に25%関税表明
時価総額2位:イーサリアム(ETH)
イーサリアムについては、過去最大規模となったBybitへのハッキングに対する関心が続いた。ハッキングが起きたのは21日の夜である。
関連:Bybit、史上最大規模のハッキング 仮想通貨相場が急落
今回のハッキングを巡っては、Bybitの救済策としてブロックチェーンの巻き戻し(ロールバック)を提案する声が上がっている。この1週間は、イーサリアムコミュニティから強い反対の声が関心を集めた。
関連:イーサリアムのロールバック提案にコア開発者が反論、Bybitハッキング事件で
時価総額4位:XRP
XRPしては、リップル社が25日に、XRPレジャー(XRPL)の現状や今後の開発計画について説明。2025年の計画表を公開し、今年は主にコンプライアンス機能、機関向けのレンディング、プログラム可能性を強化するとした。
リップル社は、資産のトークン化やDeFi(分散型金融)の領域が発展する中、XRPLは「規制に準拠したオンチェーン金融」を主導する地位を固めてきていると主張。機関向けDeFiの次のフェーズでは、流動性の高さ、コンプライアンス機能、シームレスな機関対応を備えたXRPLが活用されるだろうと期待を示している。
関連:「機関向けDeFiを主導へ」リップル社、XRPLの2025年の開発計画を発表
時価総額6位:ソラナ(SOL)
ソラナに関しては、SOL生成のインフレ率を動的に調整することで、インフレ80%削減を目指すソラナの新提案「SIMD-0228」への投票期間が近づいており、新たなトークン発行モデルに対し、コミュニティでは支持派と懐疑派で意見が分かれているところだ。
関連:ソラナのインフレ削減提案「SIMD-0228」の投票迫る、トークン発行モデルの改革に賛否両論
また、預託信託決済機構(DTCC)が、米国初のソラナ先物ETF(上場投資信託)を同プラットフォームに登録したことが27日頃に明らかになった。ソラナ先物ベースの商品が確立されることで、今後、現物ETFの実現可能性が高まる。
時価総額35位:アプトス(APT)
アルトコインでは、アプトス(APT)のETFに関する動きも注目を集めた。
仮想通貨ファンド運用会社ビットワイズが25日、デラウェア州に「ビットワイズ・アプトス ETF」法定信託を登録。この動きは、2024年11月にWisdomTreeがXRPのETF関連法人をデラウェア州に登録した際と類似しており、ETF申請の準備段階と見られる。
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