はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

自民党が制度改正案公開、暗号資産を金商法の新区分に 分離課税への道筋

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

暗号資産に金商法相応の規制

自民党・デジタル社会推進本部のweb3ワーキンググループ(web3WG)は6日、暗号資産(仮想通貨)を金融商品取引法(金商法)の枠組みに組み入れつつも、従来の有価証券とは異なる独自のアセットクラスとして位置付ける制度改正案を公表した。

この提案は、暗号資産市場の健全な発展と投資家保護の両立を図るとともに、投資家の関心が高い「分離課税」等の実現を目指すものだ。

改正案では、暗号資産発行事業者に情報開示義務やインサイダー取引規制を課す一方、暗号資産交換業者に対しては最低資本金の増額や自己資本比率規制の適用を求めている。こうしたルール整備により、投資家保護と業界の萎縮防止を両立する狙いがある。

自民党デジタル社会推進本部web3WG 『暗号資産を新たなアセットクラスに〜暗号資産に関する制度改正案の概要』より引用。

web3WGは、一般社団法人日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)からのヒアリングを踏まえ、暗号資産取引に関する分離課税、寄付税制、相続税、暗号資産同士の交換など4項目の税制改正要望についても検討を重ねてきた。

現状では暗号資産の売買益は雑所得として扱われ、最大税率は55%に達する。改正案では、ビットコイン(BTC)などの暗号資産を金融所得課税(20%)の対象とすることを目指している。

今回の制度改正案については、3月31日まで広く国民からの意見・提案を募集。4月にも自民党本部として金融庁へ提言を行う予定だ。金融庁は非公開の勉強会で制度検討を進め、6月中に方向性を公表する見通しとなっている。

なお、今回の見直しでは資金決済法上の暗号資産を対象としており、現在暗号資産として規制されていないNFTなどその他のトークンは対象外だとしている。

関連:暗号資産の税制・制度、25年6月末までに検証 加藤財務相

背景となる市場環境

2024年10月末時点において、国内の暗号資産口座開設数は1,100万口座を超え、利用者預託金は2.9兆円に達している。これは2005年にFX取引が旧金融先物取引法の対象とされた当時の状況(2007年当時約80万口座)と比較しても、はるかに多くの国民が暗号資産を投資対象として取引していることを示している。

現状、アメリカをはじめとする海外諸国の税制(キャピタルゲインとして日本より低い税率での課税)との乖離を解消し、国際競争力を確保する観点からも重要視される。

暗号資産は現在、資金決済法では「資金決済手段」として規定されているが、金融商品取引法上の「金融商品」には位置づけられていない。今回の改正案により、暗号資産は金商法の枠組みに入るものの、従来の有価証券とは異なる特性を考慮した独自のカテゴリーとして規定される見通しだ。金融庁は「健全な発展」の観点から検討を進める方針を国会答弁で明らかにしていた。

関連:仮想通貨税制改正の注目点、申告分離課税の行方・資金決済法改正の影響は?

厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
06/05 木曜日
16:57
リミックスポイント、1000BTC以上の保有目標を発表
リミックスポイントは6月4日に32.81BTC(5億円相当)を追加購入し、保有量が713.5BTCに到達。新株予約権による資金調達で累計1,000BTC以上の取得を目指すと発表した。
15:24
バイナンス、4銘柄を監視対象に追加 価格急落
バイナンスがBIFI・FIS・KMD・MDTの4銘柄を新たに監視対象に追加。FIS・KMDは急落。監視タグの意味や取引制限も解説。
14:00
Consensys関連ウォレット、460億円相当イーサリアムを大量購入か=アーカム
オンチェーン分析によるとConsensys関連ウォレットが6月4日にGalaxy Digitalから約3.2億ドル相当のイーサリアムを購入。うち1.2億ドル分は既にステーキング運用開始。
13:35
米上院、FRB監督担当副議長にボウマン氏承認 仮想通貨業界歓迎
米上院が48対46でミシェル・ボウマンFRB理事の監督担当副議長就任を承認。ルミス上院議員は「仮想通貨にとって明るい未来の兆し」と評価、業界団体も支持を表明。
13:15
4回目半減期から1年経過 ビットコイン、市場成熟と基盤強化進む=レポート
ビットコインが4回目半減期から1年が経過した。フィデリティレポートによると価格上昇は過去サイクルより控えめだが、ドミナンスやハッシュレートなどの指標からその基盤は強化され、市場が成熟している兆候が見られる。
11:59
ビットコイン10万ドル台で調整、トランプ関税とウクライナ情勢が重石 週末の米雇用統計に注目
暗号資産(仮想通貨)市場はトランプ大統領の鉄鋼・アルミ関税やウクライナ情勢悪化で不安定な展開を見せる。金曜発表の米雇用統計がFRB政策を左右する重要指標として注目される中、10年超保有のクジラが利確売りを進める一方、機関投資家は積極的な押し目買いを展開している。
11:35
モスクワ取引所、ビットコイン先物の取引開始
ロシアのモスクワ証券取引所が仮想通貨ビットコインの先物取引を開始した。ロシアでは、中央銀行による規制緩和で仮想通貨商品提供が活発化している。
11:05
ETHの売却や運用などの財務管理方針、イーサリアム財団が発表
イーサリアム財団は、運営の財務管理方針を発表。仮想通貨イーサリアムの売却・運用に関する方針や運用の現状・計画についても説明している。
10:05
30%減少したビットコイン流動性、需要増が価格上昇の地ならしに=シグナム分析
シグナムの最新市場レポートで、仮想通貨ビットコインの流動性供給が30%減少と発表。ETF需要増加や政府の準備金検討により価格上昇の条件が整いつつあると分析している。
09:45
仮想通貨の現物保管義務化法案可決、カリフォルニア下院
カリフォルニア州下院が6月5日、取引所の休眠仮想通貨を3年後に現物のまま州管理下に移管するAB1052法案を可決。従来の現金化方式から大幅変更で投資家保護を強化。
08:45
ステーブルコイン大手Circle、IPO申し込み25倍超過
仮想通貨ステーブルコインUSDC発行企業Circleが25倍の応募倍率でIPO完了、当初予想を上回る11億ドルを調達。時価総額69億ドルでニューヨーク証券取引所に上場予定。
08:10
政府系ファンドと協議、イーサリアムの金融システム構築に向けた進展=ジョセフ・ルービン
イーサリアム共同創設者ジョセフ・ルービン氏が政府系ファンドとの協議を公表し、イーサリアムが新たなグローバル金融システムの基盤なる可能性について力説した。シャープリンクなど、イーサリアム財務戦略を採用する企業も増えつつある。
07:50
BTCを60/40ポートフォリオに追加する際の重要点、Bitwiseが解説
Bitwiseの最高投資責任者は、60/40ポートフォリオに仮想通貨ビットコインを加えた際のリターンを試算した結果を公開。その際の重要ポイントを解説した。
07:25
ビットコインの新規クジラが3カ月で60万BTC買い占め、古参は売却継続=アナリスト
Cryptoquantアナリストの分析によると新興ビットコインクジラが3月から6月にかけて60万BTCを積み増し。一方で1万BTC以上保有の大口は2017年から売却継続とWilly Woo氏が指摘。
06:40
米上場のK-POPメディア企業、「韓国のメタプラネット」目指し710億円規模のビットコイン戦略発表
ナスダック上場のK-POPメディア企業K Wave Mediaが最大5億ドルの株式売却でビットコイン企業準備金戦略を開始。日本のメタプラネットをモデルとした戦略で株価は2倍以上上昇。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧