はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

スウェーデンがビットコインを通じてキャッシュレス社会をリード

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

スウェーデン・スカンディナヴィア諸国ではキャッシュレス社会が進んでいる
これらの諸国では、カードや携帯電話での支払い方法が一般的とされており、国民の現金離れが進んでいます。将来的には、現金を廃止し、デジタル通貨を使用するという検討案が出され、ビットコインもその有力候補です。

スウェーデンが、世界で最初のキャッシュレス社会を目指す計画を推し進めています。

これはデジタル通貨の境界線を拡大させる良い兆候である一方で、全ての取引が調査されてしまう可能性があり、プライバシー上の問題が危惧されています。

しかし、スウェーデンは既存のキャッシュシステム同様の匿名性を提供するため、ビットコインに興味を示しています。

キャッシュレス社会のメリット

スウェーデンの多くの金融機関を見ても分かる通り、パーソナルデータの収集する際の不便性、そして、物理的に管理されなければならない従来の現金はもはや使うメリットがなくなってきています。

この問題から、スウェーデンを始めとする多くの金融機関は急速にキャッシュレス取引へと移行を始めています。

レポートによると、スウェーデンにある1600の銀行支店の内、900もの店舗が現金を貯蔵しておらず、今後の現金預金も受け付けないとしています。

ATMの数も少しずつ減らし、スウェーデンの公式通貨であるスウェーデンクローナの流通量も2009年の1060億から2016年には600億にまで減少しました。

これを受け、スウェーデンの中央銀行の一つであるスウェーデン国立銀行は、国で政府管理のデジタル通貨を発行すべきかを検討しています。しかし、ビットコインも有力候補として名が挙がっています。

プライバシーの危惧

VISAによると、スウェーデンではカードでの支払いが最も一般的な支払い方法で、ヨーロッパの平均値と比べてもスウェーデンはその三倍も頻繁にカードを使用しています。

Swishという国内で非常に流行っているアプリは電話番号を利用することで、誰でもスマートフォンを使って銀行口座に直接、リアルタイムで送金することが可能です。

Swishの開発者には、ノルデア銀行、ハンデルス銀行、スカンジナビア・エンスキルダ銀行、ダンスケ銀行、スウェドバンクのスウェーデンの主要銀行が含まれます。

キャッシュレス社会への適応

スウェーデン人の補助講師であるLouise Henriksson氏は、

「私は、もう何を買うにしても現金は使いません。ただ単に、必要ないのです。店舗も現金はもう必要としていませんし、多くの銀行が現金自体をそもそも持っていません。キャンディや一枚の紙を買うときでさえ、カードや携帯電話を使用し決済しています。」

と話しています。

アバ・ザ・美術館のBjorn Ulvaeus氏は、現金を全く持ち歩いていません。

そして、キャッシュレスなスウェーデンが国民にとって有益なのは、主に安全を保証できるからだと記述しました。

「現金自体が衰退しているのに現金を保有して、リスクを取りたくないのです。そのような不安な気持ちは、強盗が奪ったものを現金化できないようなキャッシュレスな社会を想像させました。」

このキャッシュレスを推し進めることによる弊害は、銀行口座や携帯電話を所有していない人を除け者にしてしまうことです。

ビットコインであれば、ユーザーに銀行口座を持たせる必要もないので、その弊害に関しては多少解決できます。

そして、ビットコインは完全に匿名ではないにしても、既存の現金のような匿名性を保てるのであれば、購買意欲を減少させずに済むでしょう。

スウェーデンはもちろん、他のスカンディナヴィア諸国に属するノルウェーやデンマークも長い間、現金に対してはNOと言い続けてきました。

以前も取り上げた通り、デンマークの商工会議所では、既に病院や郵便局などの主要機関を除いた小売業に対し、全てのお金がかかる取引を電子的な操作で完結し、現金を将来的には廃止させようとしています。

実際に、デンマーク政府は、「2030年に締め切りを設け、そこまでに紙幣の廃止をする」と声明を出しました。

このように、スカンディナヴィア諸国は、一度設定した目標に対して非常に貪欲であります。

さらに彼らは、ブロックチェーン技術を公共事業や、土地登記などの新しい使用用途も見つけ出しました。

Sweden Poised to Become Leading Scandinavian Cashless Society through Bitcoin

OCT 01, 2017 By Joshua Althauser

参考記事はこちらから

CoinPostの考察

スウェーデンなどのスカンディナヴィア諸国はキャッシュレスがもたらすメリットを考慮し、その社会を目指す動きが進行しています。

日本でも徐々に現金を持たないで、電子通貨で支払いをする人が増えてきています。

それはカードでも携帯でも支払いができるもので、スウェーデンなどと同じですが、数の違いがあります。

だんだん現金を持たないように社会は変化するでしょう。そこに決済通貨としてビットコインなどの仮想通貨が採用されるようになると仮想通貨市場はさらに大きくなります。

可能性としてはこれらの仮想通貨ではなく政府が発行する電子通貨が採用されることもあると思いますが、そのために安全面など整備を整える必要があり、それが整い次第、キャッシュレス社会が誕生し現金を持ち歩く人が少数派になるでしょう。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
07/03 木曜日
18:23
Aptos LabsがYellow Cardと提携、アフリカ20カ国で手数料無料のステーブルコイン送金開始 
Aptos LabsとYellow Cardが提携し、アフリカ20カ国で手数料無料のステーブルコイン送金サービスを開始した。USDT・USDC対応で即時決済を実現し、数百万人のユーザーがステーブルコインをより迅速かつ手頃な価格で利用できるようになった。
18:10
ストラテジー社のビットコイン財務戦略:価値創造と潜在リスクの両面
米国のストラテジー(マイクロストラテジー)などビットコイントレジャリー企業の財務モデルを軸に、株式を通じた投資の仕組みやレバレッジ効果、税務上のメリットなどを解説。日本のメタプラネットなど類似上場企業の動きも取り上げ、再現性の条件やリスク要因を多角的に考察する。
17:26
スイスFINMA規制のAMINA銀行、リップル社RLUSDを世界初サポート
スイス金融監督局(FINMA)規制下のAMINA銀行が、リップル社の米ドル建てステーブルコイン「RLUSD」の取扱いを開始。時価総額660億円超のRLUSDをサポートする世界初の銀行として、機関投資家向けに保管・取引サービスを提供。
16:14
米仮想通貨取引所コインベース、「LiquiFi」買収でトークン発行支援事業強化へ
米コインベースがトークン管理プラットフォーム「LiquiFi」を買収。トークン発行者を初期段階から支援するプラットフォームであり将来的に機関投資家向けサービスにも統合予定だ。
16:02
オルタナ信託設立とProgmat・ALTERNAの協業深化
三井物産デジタル・アセットマネジメントは、デジタル証券特化の信託会社「オルタナ信託」を設立。Progmatと協業し、ST発行・管理基盤を導入。ST市場の効率化と拡大を目指す。
12:04
ビットコイン反発で11万ドルに接近、Bitfinex分析ではQ3の季節性要因を警戒
仮想通貨取引所ビットコインは前日比+2.6%の108,733ドルまで上昇。Bitfinexレポートによると、4月安値から50%反発後は10-11万ドルのレンジ相場に移行し、第3四半期の季節性要因で平均リターン6%の「最弱四半期」を警戒する。一方、米国初のソラナステーキングETFが取引開始し初日3,300万ドルの好調なスタートを記録。
09:50
「ビットコイン保有者の大多数が含み益、HODLが主流に」Glassnode分析
Glassnodeの週次レポートによると、仮想通貨ビットコイン投資家の大多数が含み益状態で、長期保有(HODL)が市場の主要メカニズムになっている。
09:31
米SIFMA、証券トークン化の規制作りでSECに要望書簡送付
米SIFMAはSECに対し、RWAに分類される株などの証券のトークン化に対する規制整備について提案を行った。オープンで透明性の高いプロセスを通して、ルールを作るべきだと主張している。
08:55
米テック富豪ら、仮想通貨向け銀行「Erebor」設立を計画=報道
ピーター・ティール氏らテック投資家が仮想通貨企業向け銀行Erebor設立を計画。全米銀行免許を申請、シリコンバレー銀行の後継を目指す。
08:20
米上場の中国系アパレル企業アデンタックス、ビットコインを最大12000BTC買収へ
ナスダック上場の中国系企業Addentaxが最大1万2000BTCの買収で基本合意。約13億ドル相当を株式交換で取得予定、5月発表の8000BTCから規模拡大。
07:55
ブラックロックのIBIT、手数料収入が「S&P500ETF」超え
ブラックロックの仮想通貨ビットコインの現物ETF「IBIT」は、同社のS&P500のETFよりも手数料収入を生み出していることがわかった。IBITはビットコインETFの資金フローを主導している。
07:30
ドル指数が2022年以来の安値に、ビットコインや金に与える影響と今後の見通し=Cryptoquant分析
Cryptoquantが2日に発表した分析によると、ドル指数が2022年来安値を記録する中、ビットコインは膠着状態が続く。長期保有者の含み益減少も指摘。
06:55
ビットコイン、2025年後半に20万ドル到達目標を維持=スタンダードチャータード銀
スタンダードチャータード銀行のケンドリック氏がビットコイン20万ドル予測を維持。ETFや企業購入の拡大により2025年後半に史上最大の上昇を見込むか。
06:10
リップル、米国銀行ライセンス申請 サークルに続く動き
リップルが米通貨監督庁に国家銀行免許を申請。RLUSDステーブルコイン規制対象化とサークルとの競争激化が注目される。
05:50
オープンAI、ロビンフッドの株式トークン化サービスとの提携を否定 未承認でトークン発行か
OpenAIがロビンフッドの株式トークンサービスへの関与を公式否定。未上場企業トークン化における先買権問題が浮き彫りに。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧