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イーサリアムのオンチェーン取引がより公平に、次期アプデ「ヘゴタ」で注目される新技術FOCILとは

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

取引処理の公平性を高めるFOCIL

暗号資産(仮想通貨)イーサリアム(ETH)のリサーチャーであるトーマス・ティエリー氏は27日、イーサリアムの次期アップグレード「Hegota(ヘゴタ)」でフォークチョイス・エンフォースド・インクリュージョン(FOCIL)を導入することを提案した。

略称ではEIP-7805と呼ばれ、現在のブロックビルダー市場における中央集権化のリスクを軽減し、イーサリアムがオンチェーン取引において最も信頼できる中立的な場であり続けることを保証する目的がある。

技術的な準備は進んでおり、L2(レイヤー2)の利便性向上や清算リスクの回避など、ユーザーやアプリケーションに恩恵をもたらすと期待される。

ブロックビルダーとは

ブロックビルダーは、トランザクション(取引)を組み合わせて、データをネットワークに記録する際の基本単位である「ブロック」を構築する主体のこと。

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FOCILは、イーサリアムのルールに基づいて有効と判断されたすべてのトランザクションが、一定期間内にオンチェーンに組み込まれることをプロトコルレベルで保証するものだ。

これは複数のバリデータが、イーサリアムのルールに基づいてトランザクションの組み込みをビルダーに強制できるようにすることで実現される。

ティエリー氏は、これにより中央集権的な仲介者がトランザクションを恣意的にフィルタリングしたり遅延させたりする力が弱まると説明した。

FOCILは、「ヘゴタ」アップグレードの趣旨であるプライバシー保護と検閲耐性の強化、公正なトランザクション処理を保証する技術の導入というテーマにも沿うものだ。

ティエリー氏によると、バリデータはこれまで、公平な処理のためには外部ビルダーの代わりに自身でローカルビルダーを実行したりMEV報酬を放棄する必要があった。MEV(Maximal Extractable Value)報酬とは、取引の処理順序を調整することなどでビルダーやバリデータが得られる追加利益のことだ。

FOCILでは、そもそも必ず含めなければならない取引がプロトコルで指定されるため、こうした必要性がなくなる。また、ユーザーや各種アプリは、トランザクションが水面下で遅延されないという強力な保証を得ることができる。

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導入にあたっての課題も

ティエリー氏は、FOCILの導入にあたっては、課題やトレードオフが伴うことも説明した。

まず、FOCILを導入することで、イーサリアムのプロトコルには新たな工程と負荷が加わることになる。次に、FOCILは現在L2のスケーリングに重要なBLOBトランザクションに対応していない。

このため、BLOBの検閲耐性については将来的に別のアップグレードで対応する必要がある。

また、FOCILのリストに載った取引は公開されてしまうため、秘匿性が求められるMEV取引には向いていない。これについては将来的に「暗号化メモプール(EIP-8105)」などの別の仕組みとの組み合わせが必要になるとしている。

イーサリアムは2026年に「ヘゴタ」と「Glamsterdam(グラムステルダム)」2つのアップグレードを実施する計画だ。グラムステルダムはヘゴタよりも先に行われ、ネットワークの処理能力とバリデータの効率化が焦点となる予定である。

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