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VanEck版ビットコインETF責任者「SECの承認日は、大きな問題ではない」|次回期限は4月6日

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ビットコインETFの承認、急ぎではない」
SECに申請中のVanEck版ビットコインETFの一次審査の可否判断は、4月6日に予定されているが、昨年同様、最大240日間の最終延期に持ち込まれる可能性が高い。そんな中、同社の担当者は仮想通貨市場インフラの構築の重要性を強調する。

「ビットコインETFの承認期限、最重要でない」

米国SECにおいて、現在申請中のビットコインETFにおける一次審査の可否判決もしくは延期決定は、Bitwise版ETFが4月1日、VanEck版ETFが4月6日にそれぞれ予定されている。

判断の延期は最大「240日」まで可能となり、最終期日は、Bitwise:10月13日、VanEck:10月18日ということになる。

そんな中、VanEck社のデジタルアセットディレクターGabor Gurbacs氏によれば、ETFの承認日がいつになるかというのは、「(我々からすれば)大きな問題ではない」と話し、VanEck社とSolidXはすでに、ETFのバックボーンとして必要とされる、マーケットのインフラを構築するため、多くの時間とリソースを費やしていると語っている。

Gurbacs氏は昨年のETF申請より、同ビットコインETFが承認される利点を示してきており、以前にもそれを以下のように取り上げている。

  • ETFエコシステムを通したビットコイン流動性の向上
  • 価格の安定化と取引の実行プロセスの向上
  • 仮想通貨関連事業の分散化:取引事業、カストディ、査定機関など
  • 透明性のある手数料
  • 確立した法的コンプライアンス基盤

なお、1月に再申請を行なった際に、Gurbacs氏はこのように、ETFの審査期限がそれほど重要でないことに言及した。

ビットコインには、ETFの取引準備ができている。

タイムライン(期限)は重要だが、最重要ではない。我々は時間に関係なく、ビットコインETFの実現にコミットしている。

SECが再三に挙げたビットコイン市場の課題を解決することで、ビットコインETFを市場に提供したい。

以前より、SECはウィンクルボス版ETFなどを含む複数のビットコインETFの申請に対し、「市場操作の傾向」や「不健全な市場」などを理由で、否決の判断を下してきている。

しかし先日、BitwiseがSECに提出した200ページ以上のレポート「本当のビットコイン市場」 によると、水増しの疑いがかかっている取引高を除いたビットコイン取引高でも、その時価総額を鑑みると「至って健全」としている。

昨年申請されたVanEck版ETFに関しては、2度の延期を経て、1月に米政府の一時的閉鎖を受け最終的に申請が却下された。

以下が、これまでVanEck版の延期経緯だ。

  • 6月20日、CboeがビットコインETF申請を提出
  • 8月7日、延期を発表
  • 12月6日、再度延期を発表
  • 1月23日、Cboe側が申請を取り下げ

ETF承認によるビットコイン価格への影響は

もっとも議論される議題の一つに、ETF承認で市場価格の上昇につながるかどうかだが、ビットコインと頻繁に比較されるコモディティとしては「金(ゴールド)」が挙げられる。

初めてGoldのETFが誕生したのは、2003年3月28日にまで遡り、その当時の金の取引価格は300ドル前後だった。そしてGold ETFの承認に伴い価格は上昇し始め、8年後の2011年8月には1,900ドルにまで高騰している。

ビットコインの承認で必ずしも金と同じような経路をたどるとは限らないが、それでも金とビットコインのチャートを照らし合わせると、かなり類似している点も見受けられる。

(下図:上が金先物のチャート、下がビットコインのチャート)

金の市場は大規模で、現在の価値は8兆ドル(約880兆円)を超えているとされており、現在のビットコインの時価総額710億ドル(約7.8兆円)と比べると、まだまだ成長の余地が残されている。また、ビットコインは既存のグローバル投資市場においてバケットから外されているという現実もある。

ただ、ウィンクルボス兄弟は、今後、金の市場規模をビットコインが上回ると予想しており、ビットコインETFの将来性は未知数と言えるだろう。

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