はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

バイナンスが仮想通貨ビットコインのロールバックに言及|ハッキング被害直後のAMAで

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ビットコインハッキング被害のバイナンス、CEOから公式声明
約45億円相当のハッキングが発覚した大手仮想通貨取引所バイナンスのCEOであるCZ氏がAMAセッションを実施。ロールバックの検討など、今後の対応方針について語った。(追記予定)

バイナンスのCZ氏、ハッキング直後のAMAセッション要点

本日正午、7000BTCのハッキングが発覚した仮想通貨取引所バイナンスのCEOであるCZ氏が予定通りAMAセッションを行なった。

CZ氏がバイナンスのハッキング騒動について述べた要点は以下の通りである。

  • 被害を受けたユーザー数は調査中、被害対象はホットウォレットのみ(コールドウォレットは安全)
  • 入・出金に関しては、安全の確保が確認されるまで約1週間の停止措置を取る
  • 利用者には、APIキーの変更と2段階認証の再設定を推奨する
  • 被害総額の補填は、「SAFUファンド」から可能(ジャスティン・サン氏などの金銭的サポートは必要ない)
  • ブロックチェーンのReorg・ロールバックも検討中(ビットコイン・コアのコミュニティからの提案)
  • 今後1週間で数回のアップデートを行う予定(コアシステムのアップデートも計画中)

追記:CZ氏がその後発表したロールバックに関するコメントを加筆しました。

ビットコイン・ブロックチェーンのロールバックについて

また、CZ氏は今後の対応方針の一つとして、ビットコインブロックチェーンのロールバック(処理の巻き戻し)も含めて検討していることを明らかにした。

同氏によると、ビットコインのロールバック、およびReorgはビットコインのマイナーと連携すれば可能だが、ビットコインの最も重要な性質である「非中央集権化」の側面に対する信頼を毀損する恐れが高く、慎重に判断するとしている。

この対応案はCZ氏が考案したものではなく、ビットコイン・コアに携わる関係者の提案となる。

主要な仮想通貨におけるロールバックは、以前イーサリアムクラシックやイーサリアムなどで行われた過去もある。

仮にビットコインでロールバックが行われた場合、ビットコインの非中央集権的な側面に関して、仮想通貨コミュニティに大きな影響を及ぼす可能性もあるが、これまでのビットコイン・ブロックチェーンの状況を踏まえると、実行される可能性は低い。

しかし、CZ氏は引き続き「高い透明性を維持したい」と、引き続き状況が変わり次第報告する姿勢を示した。

ハッキング発覚直後のバイナンスの発表内容はこちらから

【速報】仮想通貨取引所バイナンスでハッキング被害 7000BTCがホットウォレットから盗難
大手仮想通貨取引所バイナンスにおいて初となるハッキング被害が起きたことが明らかになった。安全のため、当面1週間はバイナンスでの入出金が停止となる模様。

今後の対応

直近の対応に関して、CZ氏はまずバイナンスのアカウントを持つユーザーに対して、APIキーの変更と二段階認証の再設定を推奨した。その理由としては、いまだに捕まっていない犯人がAPIキーのフィッシングや二段階認証のコードを大量に入手したことが考えられる。

その他にも今後1週間ほどをかけて犯人が資金を他の取引所で利用できないよう、バイナンスの全てのユーザーの入出金を最低でおよそ1週間停止することを再び明らかにした。またこの間、バイナンス側はシステムの復興とセキュリティの再確保に向けコアシステムなどのアップデートを数回ほど行う予定で、仮想通貨取引の停止も予定されていることを述べている。

他にも損害対象として現状確認されている7000BTC、およそ45億円相当の資金はバイナンスが昨年7月から備えていたSAFUファンド(Security Asset Fund for Users)から補填されるため、他の仮想通貨取引所などからの資金援助は必要ないことを明記した。バイナンスのハッキングに際して、トロン財団のCEOであるジャスティン・サン氏などが協力の姿勢を示していた。

その他にも米国の大手仮想通貨取引所コインベースなどが7000BTCの送金先となった32のアドレスをブロックすることで協力する姿勢も見せていたことに対して、CZ氏は感謝の意を再度表していた。

バイナンスのハッキング事件の対応は今後も続いていくが、事件発覚直後、早期ににSAFUファンドからの被害総額補填を表明した点や異常事態が起きたにも関わらず予定通りAMAセッションを行なったCZ氏に対して、コミュニティからは高く評価されている模様だ。

また同時に今回のハッキングにより、多くのユーザーの資産が集中する仮想通貨取引所のホットウォレットの脆弱性が再び明らかになったとも言える。そのため、AMAセッションではユーザーが秘密鍵を自己管理が可能となるバイナンスのDEX(分散型取引所)に関する質問があり、ハッキング以外の今後の展望についてもCZ氏は言及した。

結論:ロールバックは決行しない

CZ氏はその後ツイッター上でAMA終了から約1時間後にビットコインのロールバックは行わない方針を決めたことを発表した。

考慮した理由として以下のような点を挙げた。

ロールバックすべき理由

  • ハッカーから資金を戻すことができる
  • 今後のハッキングを妨げる事例となる
  • ビットコインネットワークがどのように対応するか観察できる

ロールバックすべきでない理由

  • ビットコインに対する信頼性を損ねる可能性がある
  • ビットコインネットワークとコミュニティーに分裂をもたらす可能性がある
  • ハッカーはバイナンスにあったリスクを示したため、責任はバイナンス側にもある
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/08 土曜日
13:55
JPモルガンのビットコインETF保有量、3ヶ月間で64%増
JPモルガンが第3四半期にブラックロックのビットコインETFを207万株追加し、保有総数は528万株となった。6月から64%増加。
13:30
イーサリアムのバリデータ参加待ちが増加 将来性への信頼高まり示すか
仮想通貨イーサリアムのバリデータ参加待ちが増加している。The Blockが長期視点の投資家増加が示唆されると指摘した。ステーブルコインのインフラとしての期待も高まっている。
11:30
「ビットコインは重要なサポートレベル付近で推移」CryptoQuantレポート
CryptoQuantが最新市場レポートで、仮想通貨ビットコインが10万ドル付近の重要サポートレベルで推移していると指摘した。複数の指標から現在の状況を分析している。
11:20
ストラテジー、STRE優先株を1株80ユーロで価格設定 1100億円調達予定
ストラテジーが10%利回りのSTRE優先株を1株80ユーロで発行し、7億1500万ドルを調達する予定。当初計画の2倍超となる775万株を発行し、資金はビットコイン取得に充てられる見込みだ。
10:12
ビットコイン再び10万ドル割れ、USDXデペッグがDeFiに波及し信用不安広がる|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは5日以来、再び一時10万ドルを割り込んだ。ステーブルコイン「USDX」の担保不足によるデペッグ(乖離)が複数のDeFiプロトコルに波及し、市場全体に信用不安を広げた。
09:50
トランプメディア、第3四半期に84億円の赤字、保有ビットコインの価値は73億円減
トランプメディアが第3四半期に5480万ドルの純損失を計上し、3四半期連続の赤字となった。保有ビットコインの価値は4800万ドル減少したが、オプション収入で1530万ドルを獲得。
09:35
カザフ、最大10億ドルの仮想通貨準備基金設立へ 2026年初頭立ち上げ予定
カザフスタンが最大10億ドル規模の国家仮想通貨準備基金を2026年初頭までに設立する。押収資産と国営マイニング収益を原資としてETFや関連企業に投資する方針だ。
08:25
XRP保有企業エバーノース、約120億円の含み損に 仮想通貨財務企業に圧力
仮想通貨XRPを企業の財務資産として保有するエバーノースが約2週間半で7900万ドルの含み損を抱えている。メタプラネットなど他の仮想通貨保有企業も大幅な含み損に直面している。
07:20
片山金融相「3メガバンクのステーブルコイン共同発行を支援する」
片山さつき金融相は、3メガバンクやプログマらが行うステーブルコイン発行の実証実験を金融庁がサポートすることが決定したと話した。決済高度化プロジェクトの設置にも言及している。
07:10
米FRB理事がドルステーブルコイン市場の成長を評価、一方で合成型USDXは大幅デペグで0.6ドルに
米FRBのミラン理事がドル連動型ステーブルコインを巨大な成長分野と評価した。一方で合成型ステーブルコインUSDXが大幅デペグを起こしバランサー攻撃の影響で連鎖的な危機が広がっている。
06:20
コインベース、Asterなど上場検討
米大手仮想通貨取引所コインベースが複数の銘柄を同社の上場ロードマップに新たに追加した。
05:55
ジーキャッシュ連日高騰、時価総額100億ドル突破 1カ月で約4倍上昇
プライバシー仮想通貨Zcashが過去1カ月で3倍上昇し時価総額100億ドルを突破。アーサー・ヘイズ氏らの支持やグレースケール関連商品の人気拡大が上昇を後押ししている。
05:35
リップルのロング社長、IPOの予定なしと再度表明
リップル社のモニカ・ロング社長が株式公開の計画はないと再び明言した。同社は企業価値400億ドルで5億ドルの資金調達を完了し、十分な資本があると説明している。
11/07 金曜日
18:34
金融審議会・第5回会合、暗号資産レンディングの規制強化について議論 金商法適用案も
金融庁は7日の第5回金融審議会で、暗号資産レンディング事業を金商法の規制対象とする方針を示した。年利10%台のサービスで利用者がリスクを負う一方、事業者に管理義務がない点が問題視された。
18:16
米証券大手チャールズ・シュワブ、2026年に仮想通貨取引開始へ
米証券大手チャールズ・シュワブが2026年上半期にビットコインとイーサリアムの現物取引を開始。顧客資産約1800兆円を持つ同社の参入で仮想通貨市場の主流化が加速へ。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧